オタクの迷宮~映画と舞台と音楽と Chaos-α

変わり者よと言われても 今日もオタクで生きてゆく

硝子の少年ノア・シュナップ~『アーニャはきっと来る』

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  『エイブのキッチン・ストーリー』で、そのむかしエドワード・ファーロング(『ターミネーター2』)やブラッド・レンフロ(『目撃者 刑事ジョン・ブック』)を初めて見て以来の衝撃を受けたヲタク。それ以来、ヲタクのアタマの中には、あのKinKi Kidsの名曲『硝子の少年』が鳴り響いているのです😅

 

  …あの歌は、最愛の人を年上の、地位も財力もあるオトナの男に奪われた少年の傷心と絶望を歌い上げたものだけど、ヲタクにとって『硝子の少年』とは、銀幕に登場する、硝子のように儚く脆い、あっという間に過ぎさってしまうその年齢特有の美しさを持った耀ける少年たち。

 

  この映画に主演するノア・シュナップくんも、そんな少年たちの一人。今回は、フランスはピレネー山脈の麓に住む羊飼いの少年ジョー(13才)としてご登場❗雪を戴くピレネー山脈を背に、ベレー帽を被り羊飼いのマントを翻して立ち尽くす姿は、さながら一幅の絵画のよう😍

 

  第二次世界大戦中の1942年、ナチスは既にパリを占領下に。ジョーの住む、スペインと国境を接する南仏のエスカン村にも、戦争の足音は確実に近づいてきます。村を通ってスペインに亡命しようとするユダヤ人たちを「狩る」…国境警備隊の日夜を問わないパトロールが始まったのです。そんなある日、ジョーは、山でベンジャミンという一人の男に出会います。彼はユダヤ人で、収容所列車に乗せられる直前に、一人娘のアーニャを連れて逃亡。ユダヤの子どもたちと共にスペインに亡命する為、義母オルカーダ(アンジェリカ・ヒューストン…『アダムズファミリー』のママですね😅今回も「村の災い」と呼ばれる特異なキャラを怪演)の農場に一時身を寄せていたのです。

 

  ベンジャミンと子どもたちの存在は、ジョー、そして朴訥で反骨精神旺盛なジョーのおじいちゃんアンリ(ジャン・レノ…イイ味出してます😊)から、最後には村人全員の知るところとなり、村人たちは一致団結して子どもたちを逃がそうと計画します。

 

  自分たち自身に危険に晒されている親族や友人がいるわけではない。何の利害も関係なく、ただただ見ず知らずの子どもたちを、身を賭して助けようと立ち上がる村人たち。そこに、ヒューマニズムの根源を見るような気がして、胸が熱くなります。しかもしかも、これが実話だなんて……❗

 

 ニンゲン、捨てたもんじゃないよね(笑)

 

また、この映画に登場するナチスの軍人は、戦争映画に よく見られるような非人道的キャラではなく、人間的な側面を持つ存在として描かれています。ナチスユダヤ人をテーマにした作品としては、かなり新しい視点で描かれているというか。特に、国境警備隊を率いるナチス将校のトーマス・クレッチマン。彼、アノぶっ飛びホラーの巨匠、ダリオ・アルジェント監督(『サスペリア』『フェノミナ』など)の『ドラキュラ』で、主役のドラキュラ伯爵演じてた人だー。お腹回りに貫禄がついたとはいえ😅すっかりダンディなイケオジになってるわー(笑)任務を忠実に実行しようとしながらも、平和を願い、自然を愛し、ジョーを父親のような目で見守る役を好演。さながら『ジョジョ・ラビット』のサム・ロックウェルのよう😍

 

  さまざまな苦難を乗り越え、やっと迎えた山越え決行の日。ところが、ベンジャミンが待ち焦がれる、収容所列車で離ればなれになった一人娘のアーニャだけが姿を現しません。…。子どもたちの行く手に広がる急峻な山々、谷川を流れる清流…。あの『サウンド・オブ・ミュージック』のラストシーン思い出しちゃった。

 

  果たしてアーニャは現れるのか?子どもたちの決死の逃避行の行く末は?

 

  ラストシーン、神が招来したかのような奇跡に、きっとあなたも涙するはず😢

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(ブルグ13併設のカフェから眺めるみなとみらい。カフェの円柱が映っちゃってますけど=笑)