(パトリックがさ迷ったニューヨークの街…From Pixabay)
幼年期のトラウマに悩まされた末、薬物とアルコールに耽溺する破滅型の貴族の末裔パトリック・メルローズが主人公のドラマ。演じるのが、自虐とか自己破壊とかまるで縁のなさそうな英国紳士の典型、ベネさまだからこれは期待できそう。メルローズ…ステキな名前😍紅茶ブランドの創立者と同じね。あ、あっちはアンドリューだっけ🎵
主人公(ベネさま)はどうも、幼年期に実の父親から性的虐待を受け続けていた…という設定らしい。父親役はヒューゴ・ウィーヴィング。彼と言えば『マトリックス』のエージェント・スミス役の印象が強烈ですが、こういう、冷血で非道な感じの人物はハマリ役ですね😅今回の父親役も、どこか人間的な情緒が欠落している人物として描写されています。
パトリックの幼年期のトラウマは、彼の脳裏にフラッシュバックする断片的な記憶で「匂わせ」的に語られるのみなのですが、その代わり、彼の現在の悲惨な状況…注射の痕だらけの、血まみれの腕にヘロイン打ちながら、鎮静剤をアルコールで流し込むという姿がこれでもか、っていうくらいリアルに描写されます。そしてベネ様がもう、何かに取り憑かれたみたいにパトリックに「なりきって」いて、いやもう、恐ろしいのなんの…ヽ(;゚;Д;゚;; )(ベネ様はこの時の迫真の演技で英国アカデミー賞主演男優賞受賞)もしどこかに薬物に興味を持っているような青少年がいたら、抑止力としてこれ見せたらいいんじゃないかっていうくらい。ドキュメンタリーよりずっとドキュメンタリーっぽい😅特に旅先の真夜中のニューヨーク、ヘロインを求め喪服姿で場末の街を徘徊する姿は、まるでホラー
(;-ω-)ノ
あ、トリビアだけど、薬物の幻覚に悩まされるパトリックが、レストランで突然「アカバ、攻略❗」って、映画『アラビアのロレンス』(デヴィッド・リーン監督)T. E.ロレンス(演・ピーター・オトゥール)のセリフを叫ぶ場面。あの映画の大ファンであるヲタクは、ベネ様からそのセリフから聞けただけでニンマリ😊
そして第1話のクライマックス、薬物を断ちたい、立ち直りたいと友人に「もう僕は薬物を止める」と、パトリックが電話で宣言する場面。友人に「……それで?薬止めてその後何するつもりなの」と聞かれ、ハッとして言葉に詰まって、ベネ様の顔が屈辱に紅潮して、ふっと自嘲の薄笑いを浮かべた次の瞬間、ばーっと涙が溢れてくる。ああ、何てこの人は凄い演技をするんだろうと、ゾクゾクする感覚が背筋を走る。ヲタクが、一人の役者にどうしようもなく「惚れちゃう」瞬間です😅
第2話以降、パトリックの再起への苦闘が描かれるようですが、ベネ様の演技がリアルすぎてもはや他人事とは思えない(笑)どうか、彼の人生が少しでも幸せな方向に向かって、「やっぱり、生まれてきてよかった」と思えるようになって欲しい😢……祈るような気持ちのヲタクなのです。
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