オタクの迷宮

変わり者よと言われても 今日もオタクで生きてゆく

衝撃に息が出来ない~英国ナショナルシアター『ロミオとジュリエット』

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はるばる吉祥寺ヲデオンにやってまいりましたぁ~🏃🏃🏃英国ナショナルシアターの舞台『ロミオとジュリエット』の映像化作品を観るために。なんてったってヲタク大好きなアイルランド出身の俳優ジェシー・バックリーがジュリエット役だっていうんですから❗これは見るっきゃない。当ブログでは度々彼女について取り上げていますが、お初だ……という方のためにざっくりご紹介😊ヲタクが最初に目をつけた❓のは、推しのジャック・ロウデンがロシア貴族を演じたBBCの大作ドラマ『戦争と平和』(トルストイ原作)。生真面目で信仰深く、しかし胸の奥に静かな炎を抱いているような貴族の子女。抑えた演技の中にきらりと光るものがありました。……それからというもの、『ワイルド・ローズ』シングルマザーのカントリー歌手(歌声がダイナミックでびっくり)、Netflix『もう終わりにしよう』のシュールな不思議ちゃん、『ジュディ 虹の彼方に』の知的でクールな秘書……と、まさにカメレオンのような多彩な演技で快進撃。ついにNetflix『ロスト・ドーター』オリビア・コールマンの若き日を捨て身で演じ切って、アカデミー賞助演女優賞ノミネート❗ウェストエンドでは昨年秋、『キャバレー』で、エディ・レッドメインと堂々と渡り合いました。

 

……でもって今度はジュリエットですよ❗

 

そしてロミオはジョシュ・オコナー。『ザ・クラウン』や『帰らない日曜日』等、繊細な感情表現が得意な彼。また、ヲタクの熱烈推し、マイク・ファウストと今回ルカ・グァダニーノ監督の新作『チャレンジャーズ Callengers』で共演してるので、最近最も気になる男(笑)


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見終わってヲタク、衝撃のあまり、席を立てなかった。それくらい、素晴らしかった❗ロミオとジュリエットが舞踏会で初めて出会って口づけを交わすあの、聖者と巡礼のセリフも、バルコニー越しに月に向かって呟くジュリエットの独白も、ラスト、キャピュレット家の霊廟、不幸な恋人たちのすれ違い……全ての場面にどうしてこうも心抉られたのだろう。

 

  シェイクスピアロミオとジュリエットは10代の設定だから、成人を迎えた俳優たちが演じるのはリアルぢゃないと、同年代の新人、オリビア・ハッセーとレナード・ホワイティングを起用したのは、あのイタリアの巨匠、フランコ・ゼフィレッリ。もちろん、若さゆえの躍動感に満ちた素晴らしい映画だったけど、ヲタクじつは、シェイクスピアの作品って、ある程度人生の経験を積み重ねて来ないと、その機敏は理解できないんじゃないか……と、最近感じていて。

 

  ジェシー・バックリーもジョシュ・オコナーも、ゼフィレッリに言わせれば「トウが立ちすぎだよ。リアルじゃない」ってことになっちゃうかもしれない(笑)だけど、彼ら二人の人生体験、長年の演技の研鑽あればこそ、女性の人権など考えもされなかった時代に、母親に望まぬ人との結婚を強いられ、「結婚しないなら、家を出ての垂れ死ぬがいい」と言われながら愛を貫くジュリエットのけなげさ、そして、若さとエネルギーを注ぐ対象が見つからずに悶々とする、そしてジュリエットに出会った途端に奔流のように恋にのめり込む、そんな、現代の青年にも通じるロミオの憂鬱と情熱を的確に表現することが出来た❗リアルってさ、そういうことだと、ヲタクは思うの😊

 

今回はベンヴォーリオとマキューシオの間に愛が生まれたり(バズ・ラーマン監督の『ロミオ + ジュリエット』では、マキューシオは明らかにLGBTの設定になってた。但しあの時は、マキューシオの恋心はレオ様演じるロミオに向いていたけどね😅)、キャピュレット夫人が毒親だったり……と、そこかしこに現代的な解釈が。演出家の胸三寸で、いかようにも翻案可能なのがシェイクスピアの偉大なところ😊

 

最後のクレジットで、この映画はコロナ禍で無観客のナショナルシアターで演じられ、撮影はじつに17日間にも及んだことが明らかにされます。どんな苦難、困難に遭遇しても決して消えることのない演劇人の心意気。そんな気迫と熱が銀幕を通してビンビン伝わってくるような映画❗