まずもってヲタクはミッシェル・ヨーと同年代だし娘も2人いるので、最初から最後まで笑ってハラハラして頷いて、ラストは涙ドバー😭(笑)一言で言えば、中国から駆落ち同然でアメリカに来て、苦労して苦労して生きてきた(今も相変わらず苦労している^^;)母親と、移民2世で中国とアメリカの価値観の狭間で悩み、そのイライラを母親にぶつける娘との、宇宙を巻き込む壮大な親子ゲンカ、同じA24の『フェアウェル』のマーベルヒーロー版とでも言いましょうか。
毎日毎日、コインランドリー経営の激務と納税問題に頭を抱える、移民初代の中国人エヴリン(ミッシェル・ヨー)。夫ウェイモンド(キー・ホイ・クアン)は頼りないし、アメリカナイズした娘ジョイ(ステファニー・スー)はめちゃくちゃ反抗期。そんな過酷な毎日なのに、時は春節。タックスリターンの書類も書かなきゃいけないし、パパやお得意さんたちを呼んでパーティーもしなくちゃならない。国税庁の監察官(ジェイミー・リー・カーティス)に書類の不備をこってり絞られていると、突然頼りない夫ウェイモンドがブルース・リー顔負けのカンフーの達人にヘンシン、エヴリンに向かって「宇宙はマルチバースでできている❗そして宇宙は今壊滅の危機に瀕している。宇宙を救えるのは君だけだ❗」と言い出します。聞けば、宇宙の壊滅を目論むサノスかカーンみたいなラスボスがマルチバースで存在しているらしいのですが、果たしてその正体は……!?
家族の反対を押し切り、駆け落ち同然にアメリカに渡ってきたエヴリンの脳裏にいつもよぎるのは、あの時ウェイモンドに返事をしなかったら今頃は……という思い。その「タラレバ」の姿が映画スターでありシェフでありカンフーの達人であり…。人生も折り返し地点を過ぎたヲタクの年代(特に女性)なら、このSF妄想?ファンタジーにめちゃくちゃ感情移入してしまうに違いありません。…でも監督のダニエル・クワンは35歳。娘のジョイ目線でこの映画を作った……ってどこかのインタビューで読んで「なるほどなぁ…」って思った。今ハリウッドで活躍するアメリカ系中国人は殆ど2世3世。先に挙げた※『フェアウェル』や『クレイジー・リッチ❗』の世界観なんだよね。
※2作品とも、「外見は中国人だけど、中身はアメリカ人」のヒロインの悲喜こもごもを描いたコメディタッチの作品。
映画好きなら、随所にいろんな映画のパロディが出てくるのも楽しい🎵(よく引き合いに出されてる『レミーのおあしいレストラン』、ヲタクは未見なのでここでは語りません^^;)情けない口先父ちゃんやカンフーの達人など七変化なキー・ホイ・クアンが突如としてタキシード姿の渋いイケメンに変身したと思ったら、映画女優バージョンのミッシェル・ヨーにカッコつけた愛の告白(^_^;)まんま『花様年華』のトニー・レオン。絵面もクリソツ。しかし意外にも(失礼❗)メガネ男子のクアンは、トニー・レオンに負けず劣らずイケメンなり。またこの映画、『フェアウェル』のマーベル版?ってヲタク書きました。MCUの新フェーズのメインテーマも「マルチバース」。しかしこの『エブエブ』、MCUの最近の方向性〜エンタメ性よりむしろ、社会性とか人類愛に重きを置いた、映画賞狙いの「大河ドラマ化」〜をなにげにおちょくってるような気がするのはヲタクだけ?笑 だってさー、違うバースに飛ぶのに、その方法がおし○こ漏らすとか、ゲロ吐くとか、お尻の穴にトロフィー❗突っ込むとか……思い切りふざけてるんだもん。
個人的には、監察官役のジェイミー・リー・カーティスいち推し❗イイ味出してたなぁ……。明日はいよいよアカデミー賞授賞式だけど、2度目の助演女優賞、ぜひ彼女に獲ってもらいたいです。
‘EVERYTHING EVERYWHERE ALL AT ONCE’ premiered one year ago today. pic.twitter.com/EnJk3ODrRC
— Film Updates (@FilmUpdates) 2023年3月11日