オタクの迷宮

海外記事を元ネタに洋画の最新情報を発信したり、映画・舞台・ライブ鑑賞後の感想をゆるゆると呟いたりする気ままなブログ。

VOGUEが描き出すアンドリュー・スコットの肖像


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※VOGUEより。シャツ…ラルフ・ローレンジーンズ…リーバイス

 

 VOGUE(2024.3.24)に掲載されたアンドリュー・スコットのインタビュー。テート・ギャラリーでインタビュアーのジン・ツェン氏と待ち合わせして、テムズ川のほとりを歩きながらインタビューに応じたアンドリュー。こんなところも日頃散歩を愛する彼らしいね。『異人たち』のキャンペーンも、ポール・メスカルとロンドン中を徒歩で動きながら行ったそうで(ビックリ)、途中自転車に乗った少年たちに追いかけられたエピソードなどを今回のインタビューで語っています。

 

 昨年公開された『異人たち』(日本では来月4月に公開)の名演が評判を呼び(英国アカデミー賞受賞、ゴールデングローブ賞ノミネート)、最近は本国英国だけでなく、ハリウッドでも引っ張りだこのアンドリュー・スコット。でもご本人はそれにだいぶ戸惑いがあるようで、「あまり(名声については)考えたくないな。ちょっと怖いような気がするから」だそうです。個人的には、もっと大手を振って名声を享受してもいいと思うけどなぁ。だってだってアンスコさまは、英国舞台の最高峰ローレンス・オリヴィエ賞をなんと2度も受賞し、ハムレットチェーホフノエル・カワードユージン・オニールも何でもござれのカメレオン俳優で、ブロードウェイの舞台『Vertical Hour』(2006)で共演したジュリアン・ムーアからは「アンドリューに会ったその瞬間から、彼が並外れた才能を持っていることはすぐにわかったわ!」って評されたくらいなんだから……。


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※VOGUEより。コート…オフィチーネ・ジェネラル

 

 一方アイルランド人であるアンドリューは、シャイである一方で、気さくで陽気な面を持ち合わせているようで、前出のジュリアン・ムーアは「彼はとても愉快な人で、舞台上でもプライベートでも素晴らしいパートナーだったわ」と語っているし、『フリーバッグ』(アンドリューはヒロイン・フリーバッグと禁断の恋に落ちる神父「ホットプリースト」役)で制作・脚本・監督を務めた英国一の才女、フィービー・ウォーラー=ブリッジは「彼はまるでいたずら好きの妖精ね。でも私は、彼のそんなやんちゃなところが大好き。彼は、会った瞬間にこちらを和ませてくれる魔法みたいな力を身につけているの」と大絶賛。

 

 俳優として、また1人の人間としても魅力的なアンドリュー・スコットが今回挑戦するのが、これまでアラン・ドロンマット・デイモンジョン・マルコビッチといった名だたる名優たちが演じてきたダークヒーロー、リプリー。ミステリ作家パトリシア・ハイスミスが造型したこの特異な人物を、アンドリューは「単にソシオパスであるとか、サイコキラーであるとか、類型的な呼び名をつけることはしません。あまりにも彼は心の奥に複雑なものを秘めているからです。人よりも美を愛する彼は、貧困から這い上がるため、戦いを挑んでいるのです」と語っています。あの『シャーロック』、その不気味で抑圧された、しかしどうしようもなく魅力的なモリアーティを演じた彼のこと、きっと今回も新たなトム・リプリー像を造型して、私たちを魅了してくれるに違いありません。

 

★おまけ…平野紫耀 VS. アンドリュー・スコット

 2024年新年早々パリで開催されたルイ・ヴィトンのショウで、平野くんの隣の隣に座っていたのがアンスコちゃん。初体験だというのに堂々として、スタァのオーラに耀いていた平野くんと対象的に、「ボク、ここにいていいのかな?」ふうで落ち着かなさげだったアンスコちゃん。どっちも「らしく」て可愛かった٩(♡ε♡ )۶