オタクの迷宮

海外記事を元ネタに洋画の最新情報を発信したり、映画・舞台・ライブ鑑賞後の感想をゆるゆると呟いたりする気ままなブログ。

あのスカリー捜査官が😲❗~「ねじれた家」(アガサ・クリスティ)

f:id:rie4771:20190424220250j:image

  横浜黄金町のジャック&べティで「ねじれた家」(アガサ・クリスティ原作)久しぶりに満席だった❗シネコン隆盛の昨今、若い梶原支配人がその鋭い嗅覚でチョイスした作品(新作・旧作)を上映してくれてます。一度閉館の憂き目を見てるんで😅あんまりお客さんが少ないと心配になっちゃうんだよね(笑)

 

  「ねじれた家」冷酷でワンマンな大富豪が毒殺された。犯人は同居の家族の中に❗さて誰が彼を殺したか❔…重厚な舞台劇を見ているような気持ちになる作品😊

 

  高校時代、尊敬する英語の先生から、「受験英語はひとつも役に立たない。問題集なんかやらんでいい❗とにかく、1頁でも多く原書を読め」って薦められたのが、アガサ・クリスティでした。英文そのものも、殆どスラングなしのクイーンズイングリッシュで読みやすいし、何しろミステリーだから、多少難しくても、早く結末が知りたくて一生懸命読むんだよね😅当時、伊勢佐木町有隣堂に売ってたアガサ・クリスティはほぼワタシが買い占めたと思います(笑)

 

  …なので、大抵の作品は読破したので結末は殆どわかっちゃう😅でも、彼女の作品はフーダニットの謎解きを楽しむというよりむしろ、その背後にある複雑な人間関係とか、男女の愛憎のドロドロに焦点が当てられているから、今回の映画も十分楽しめました❗アガサ・クリスティを映画化したものでは、ビリー・ワイルダーのモノクロ映画「情婦」がワタシ個人としては最高の名作だと思うんですが、今回の「ねじれた家」映画化作品としては、けっこう上位に食い込むかも🎵それにしても、言うにことかいて「情婦」って😿…原題は「検察側の証人」なんですよ。ヤクザ映画と間違われちゃうじゃん(;´д`)

 

クリスティはイギリスの童謡「マザーグース」をよく題材にするので有名で、「そして誰もいなくなった」同様、今作もそう。「ねじれた男がおりまして…ねじれた家に住んでいて」っていう。たしかに登場人物が誰一人として真っ直ぐな、真っ当な人はいなかった。みーんな「心のねじくれた」ヤなヤツなんだよー😵アガサ・クリスティって、いわゆる「探偵シリーズ」(ポワロ、ミス・マープル、トミーとタペンス)の時にはユーモラスな場面も多いんだけど、それ以外はけっこう「イヤミスの女王」だと思う。日本でいうと、湊かなえとか桐野夏生とかね。この作品もどちらかといえば「イヤミス」系です。「マザーグース」そのものが、かなりダークな歌が多いので、あえて選んでつけてるのかも😅

 

  俳優陣ではやはり、グレン・クローズがさすがの貫禄❗あと、昔セクシーなブルーアイズのイケメンだったテレンス・スタンプが警部役で渋い演技を見せています😊そして、一番驚いたのはジリアン・アンダーソン❗そう、あのXファイル、知的なリケジョ美人FBIのスカリー捜査官❗ところが今回はセクシーダンサーから親子ほど年の離れた老人の後妻になった、お色気ムンムン、男性がいないと生きていけない、真逆の役を演じてます😅喋り方も、なんかこう、まとわりつくようなカンジでね(汗)いやー、女優さんってスゴいわ😲

 

  アガサ・クリスティと言えば、ジョニー・デップを始めとして豪華なキャストで評判になった「オリエント急行殺人事件」「ダンケルク」のダンディな海軍中佐ケネス・ブラナーが、一転して灰色の脳細胞エルキュール・ポワロを演じ、フランス語訛りの英語(ポワロは実はベルギー人)が見事でした。最後の場面で、次作は「ナイルに死す」と示唆されましたが、ちっとも製作の情報出ませんね…くすん😭

 

  ちょっと話逸れましたが(汗)「ねじれた家」スカリー捜査官の、オドロキの変貌ぶり👀を見るだけでも価値ありますよ(笑)