オタクの迷宮

海外記事を元ネタに洋画の最新情報を発信したり、映画・舞台・ライブ鑑賞後の感想をゆるゆると呟いたりする気ままなブログ。

アドレナリンも涙も出まくり😂~『フォード VS フェラーリ』

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 本年度アカデミー賞で音響編集賞編集賞を受賞した『フォード VS フェラーリ』❗過酷な耐久レース、ル・マンで不敗を誇ったフェラーリをフォードが破った(しかも123フィニッシュ😮)実話を元にした長編です。

 

このアカデミー賞2賞受賞は激しく納得ですね😊全編の約半分位がカーレースのシーンだったんじゃないかと思うんだけど、実際に自分が乗ってレースしているかのような緊迫感(恥ずかしながらヲタク、レースの間じゅう無意識にグイグイ足踏み込んでいて、しまいには足ツリそうになりましたから😅)。その緊迫感に迫力ある音響が重要な役割を担っていたのは間違いないし、二時間半という長尺にしてはあっという間に時間が経っちゃったところを見ると、編集の妙…という面が多々あったかも😉

 

  時は1960年代前半。大衆車の量産を誇ったフォード帝国も曲がり角、より魅力的な販売戦術を目指して眼をつけたのが、世界的カーレース、過酷な24時間ル・マンの勝利でした。それまでフェラーリが連覇していて、打倒フェラーリを合言葉にフォード社に選ばれたのが、アメリカ人で唯一ル・マンに勝利した元レーサーのキャロル・シェルビー(マット・デイモン)。このシェルビーの人物像が面白いんですよ。レーサー引退後自動車販売のカリスマになった人だから、非常に人心把握術に長けていて、目標を立てたら色々なアイデアを駆使して着々とゴールに近づいていく。で、彼がル・マンに勝つためにレーサーとして眼をつけたのが、英国出身の『孤高の天才』ケン・マイルズ(クリスチャン・ベール)。マイルズはまたシェルビーと真逆でね、レース技術と車のメカは天才だけど、それにのめり込むあまりところ構わず人と衝突を繰り返す狂犬のような男(いみじくもシェルビーはマイルズを『ブルドッグ』って呼んでます😅)真逆な二人がそれゆえに反発し合いながらも次第に『唯一無二のバディ』になっていく過程は心打たれます。

 

  カーレースも、企業の新製品開発や市場戦略の渦巻く場なんだ…って事実、ヲタク初めて知りました😅だから、マイルズがどんなに天才的な技術を持っていても、フォード社の副社長から「あいつは正直にモノを言い過ぎるからフォード社のドライバーとしては不適切」なんて言われちゃうわけ。マスコミ対応的にマズイというわけです。それを知ったシェルビーが社長にマイルズを認めさせようと直訴する場面、あそこ好きだったなぁ😊最初は、レースに勝つためにマイルズを選んだのが、次第にレーサーとして、メカニックとして、そして一人の人間として惹かれていくのがよくわかって…。

 

  クリスチャン・ベールの演技は相変わらず素晴らしくて公開当時絶賛されたもよう😊もちろんそれに異論はありません❗…でもね、この映画の、マット・デイモンの地味だけど抑制の利いた渋い演技、ヲタクは『アイリッシュマン』のジョー・ペシに負けず劣らずだと思ったけどなぁ。もっと評価されてもいいんじゃ…。特にル・マンの数ヶ月後、テストドライビング中にマイルズが47才の若さで事故死してしまい、生きる希望を失ってしまったシェルビーが、マイルズの息子によって立ち直る場面…😭うっすらと涙を浮かべながら、少しずつ笑みを浮かべていくマットの表情、ヲタクは心臓をぎゅっとわし掴みにされたぢょ😭

 

  またね、マイルズの奥さんと息子、サイコーですっ❗❗特に奥さん、レーサーに返り咲くかどうか迷ってるマイルズの本当のキモチをびっくりするような方法で引き出したり😅、初回のル・マン、『チームに相応しくない』との理由から、シェルビーの努力も空しくアメリカに残ることになったマイルズをさりげなく励ます場面など、良妻賢母のカガミです❗❗…ヲタクにはとてもマネできないけど(笑)この奥さん役の女優さんカトリーナ・ドルフ、どこかで見た顔だと思ったら、あのロマンスドラマ『アウトランダー』の主役の人だ~。アイリッシュの女優さんなんだねー😊

 

  カーレースの迫力、その裏に蠢くさまざまな思惑、男の友情、家族愛…。いろーんな要素がジグソーパズルみたいにピタリとハマった、これぞハリウッドの、(良い意味で)職人的な映画❤️

 

ヲタクは個人的に大好きです❗