オタクの迷宮

海外記事を元ネタに洋画の最新情報を発信したり、映画・舞台・コンサート鑑賞後の感想をゆるゆると呟いたりする気ままなブログです。

実録モノの北欧サスペンス~『ハント・フォー・キラー/狂気の呼び声』


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WOWWOWで北欧サスペンスのミニシリーズ(全六話)『ハント・フォー・キラー 狂気の呼び声』観賞。珍しい実録モノで、主人公の刑事さんたちも実名で登場。地味で淡々としたストーリー展開と思う向きも多いと思いますが、ヲタク的には、だからこそいっそう、事件の凄惨さと、浮かび上がる真実の恐ろしさが惻惻と迫って来るように感じました。

 

  1989年3月のある夜、スウェーデン南部のホールビューという片田舎の街に住む10歳の少女ヘレンが家を出たきり行方不明に。失踪から数日後、ヘレンの遺体が発見されます。犯人は彼女を監禁し、水も食事も与えず、レイプ後に殴打して死に至らしめるという残虐さ。

 

  それから数カ月後、ヘレン殺害と似た手口で売春婦が殺される事件が起きます。しかし、管轄署が違うため、同一犯を疑う刑事ペレや尋問官モニカら捜査陣の意見は却下され、そのためにこの2つの殺人事件は闇に葬られそうになります。警察内での覇権争いや予算削減の圧力にめげず、ペレとモニカの執念の捜査が身を結んだのは、実に事件後16年を経たのちのことでした‥‥❗

 

  シャーロック・ホームズもいない、ポアロもいない、頼りになるのは足で集めた膨大な捜査資料と犯人逮捕への執念のみ。微かに残っていた犯人のDNA特定のため、最新の検査を試そうと思っても上司には「予算がかかり過ぎる」と却下され、ペレはクビを覚悟で海の向こう、英国のバーミンガム研究所に分析を依頼しますが‥‥‥‥。

 

  福祉大国、世界で一二を争う幸福度指数の高い国‥‥という、日本人の「北欧観」を持ってこのドラマを見始めると、かなりショックを受けるでしょう😅ヲタクは元々フィクションの北欧ミステリファンなので、かなり免疫があるので、あまり驚かないですけど(笑)美しい自然に潜むアルコール依存やドラッグ問題、幼児虐待や小児性愛‥‥。北欧の「闇」をいやというほど見せつけられる感じ。まずもってホールビューという小さな街に数十人もの容疑者がリストアップされ、それが全員変質者‥‥という驚愕の事実。

 

  そして何よりも怖かったのが、真犯人の素顔。喜怒哀楽の感情も、道徳心も、神への畏怖も全てが欠落した「絶対的な無」、究極の心の闇。こんなタイプの人間がやはり社会には一定数存在するのだという事実の恐ろしさ。

 

ドキュメンタリータッチでリアルさ倍増なので、気持ちが元気な時に見るのをおススメします(笑)