オタクの迷宮

海外記事を元ネタにエンタメ情報を発信したり、映画・舞台・ライブの感想、推し活のつれづれなどを呟く気ままなブログ。

ゲキ × シネ『狐晴明九尾狩』

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Tジョイ横浜にて『狐晴明九尾狩』Dolby Cinema観賞。  夏休み中ずっと惹かれてはいたんだけど、いつも『エルヴィス』にフラフラ足が向いちゃって😅もうすぐ終演という時に、すべりこみセーフ。

 

面白かったよ~❗中村倫也 × 向井理のコンビって……最強も最強、最強すぎる組み合わせぢゃん❗

 

  時は平安時代、京の都。たぶん末期で、都は荒れ果て、盗賊や妖しの者が跋扈していた頃。『山椒大夫』(溝口健二の映画では確か、「人が人でなかった時代」といった意味のナレーションがあった記憶が……)や『羅生門』の時代ですよね、きっと。陰陽師である安倍晴明(中村倫也)は人間と狐との間に生まれた子……と噂され、だからこそ持ち得た力を以て、朝廷に入り込もうとする邪悪な輩を追い払ってきました。ある夜彼は空に凶星が流れるのを見、大陸から日ノ本を征服しに「九尾の狐」がやって来ることを予見します。宮廷に進言しようとする晴明ですが、すでに国母の傍らには、大陸で陰陽道を修め、帰国した賀茂利風(向井理)の姿が。利風とは幼い頃から兄弟のように育った仲。ところが元々国母より疎まれていた晴明は宮廷陰陽師の座を利風に奪われ、閑職に追いやられてしまいます。当初は友の為なら身を退こうと思った晴明でしたが、実は利風の正体こそが九尾の狐であり、親友は既に亡く、妖狐に身体を乗っ取られていたのです。真実を知ったその瞬間から晴明は、親友の顔をした妖狐と、命をかけた死闘を繰り広げることとなります……❗


  華麗な殺陣、アクション、映像と舞台の融合、そしてボリウッド映画よろしく突然始まる群舞……と、笑いあり涙ありの一大エンターテイメントが劇団☆新感線の身上ですが、この作品もまた然り、三時間の長丁場も私たち観客を惹き付けて飽きさせません。

 

  陰陽師安倍晴明と言えば、ヲタクの年代だと野村萬斎の映画が懐かしいですが、中村倫也版の晴明は、「貴族も、ハグレ者も、妖かしの者も共に仲良く暮らせる社会を作る」という理想を描いていて、今ドキのボーダーレス😊それがまた中村倫也自身の、癒し系でありつつちょっと謎めいたキャラにぴったりハマってます。(……とか言いつつ、個人的に好きなキャラは、『コールドケース』のハマのゲイボーイとか、『孤狼の血』ヤク中の狂犬みたいなチンピラヤクザだったりする😅)彼って、あんまりアクション……というか、特に殺陣のイメージなかったんだけど、ビックリするくらい流麗な(しかも二刀流❗)殺陣を見せてくれます。今度時代劇見てみたいなぁ……眠狂四郎とかね、ハマりそうですよね。ラスト、晴明にある悲劇が襲いますが、その前後の表情の変化が見事で、その場面見た時、ゲキ×シネで大きな画面で見れて良かったと思いましたよ。

 

  向井理も最近、冷徹なヴィラン役で新境地を開いてますが、これまたぴったりでしたねぇ。中村倫也との、ちょっとブロマンスちっくなやりとりも萌えます。コメディパートはどんぎつねさん……いやもとい、九尾の狐を仇と狙い、はるばる大陸から海を渡ってきた狐一族のタオ・フーリン役の吉岡里帆と、都を守るハグレ者の自衛団の首領、虹川悪平太役の竜星涼が一手に担います❗

 

あ、それから早乙女友貴ね。殺陣見て、やっぱり兄弟だなーって。兄ちゃんの舞台見たの、同じ劇団☆新感線の『けむりの軍団』だったけど、太刀筋っていうの?そっくりですよね。

 

  ……まあでもやっぱり生の舞台で見たかったかな😅生で見て、ゲキ×シネで細かい表情をチェックする。それが最高の観賞法かも(笑)