オタクの迷宮

海外記事を元ネタに洋画の最新情報を発信したり、映画・舞台・ライブ鑑賞後の感想をゆるゆると呟いたりする気ままなブログ。

オースティン・バトラー&バリー・コーガン、レカペのツーショが見たい❤〜第76回BAFTA英国アカデミー賞


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BAFTA受賞式のオースティン・バトラー(上)とバリー・コーガン(下)二人ともアレクサンダー・マックイーンの色違い、まるで事前に打ち合わせしたみたいだけど、『マスターズ・オブ・ザ・エア』以来のツーショはないの?ツーショは(笑)

 
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戦争ドラマ『マスターズ・オブ・ザ・エア』で既に共演済みのバリー・コーガン(中央)とオースティン・バトラー(右)。オースティンは撮影中ロンドンで一人暮らし。ロンドンは性に合ったらしく、「ずっとこのまま住みたいと思ったほど」って言ってたっけ。

 

 英国アカデミー賞の受賞式が2月20日、恒例のロイヤルアルバートホールで執り行われました❗個人的には推しのオースティン・バトラーとバリー・コーガンが受賞してくれたのでなんも言うことないんですけど(^_^;)毎年BAFTAについては何かしら記事にしているので、今年も忘備録的に書いておきましょう。…但しここで取り上げるのは、ヲタクが実際に鑑賞した作品、日本未公開でも以前海外記事を元にブログに掲載した作品に限定していますので、悪しからずご了承下さい。

 

★英国作品賞 『イニシェリン島の精霊』

 時は1923年。本土は※アイルランド内戦で揺れに揺れているというのに、政治や人生の目的、将来の展望、一切のものに背を向け、ただただ牛を追い、ロバを愛し、午後になればパブでくだを巻くことを楽しみに生きている気のいい男パードリック(コリン・ファレル)。そんな彼が、一番の親友(だと思いこんでいた)コルム(ブレンダン・グリーソン)から突然の絶交を宣言され、妹シボーン(ケリー・コンドン)や年下の友人(バリー・コーガン)を巻き込んで何とか修復を図ろうとするも、空回りするばかり。次第にパードリックの心にはどす黒い憎悪が生まれ、彼は狂気とも言える行為に走ります。現代にも通じる人間関係の機微や戦争のメタファと同時に、アイルランド出身のマーティン・マクドナー監督の、祖国に対する愛憎入り交じる複雑な感情が透けて見える作品になっています。

英愛条約によって「アイルランド自由国」が成立、アイルランド独立が一部認められたものの、北アイルランド6県は英国に取り残され、急進派(IRA)がそれを不満として、ダブリン市街戦に発展。のちの北アイルランド問題の発端となりました。


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ケリー・コンドン

助演女優賞 ケリー・コンドン『イニシェリン島の精霊』

 全てのものから隔絶され、殆どの人間が、狭く密接な対人関係の中で生涯を終えるしかない架空の島、イニシェリン。そんな中で唯一、近代的な自我の持ち主で読書家のシボーン。親友から突き放されて苦しむ兄を何とか助けようと奔走しますが、島の人々の偏狭さにことごとくそれを阻まれ、遂には島を捨て、本土へ旅立ちます。郵便局のおばさんに無断で私信を読まれ、絶望するシボーン。「この島には悪意しかない」と言い放つ時のケリー・コンドンの表情は、怒りと哀しみと兄への憐れみと愛情が混在し、素晴らしかった。

 

 

助演男優賞 バリー・コーガン『イニシェリン島の精霊』

『イニシェリン島の精霊』。知的な障害を持っている(らしく)、パードリックからさえ「俺よりマヌケだ」と小バカにされている島の道化者ドミニク。しかしそのじつ、鋭い洞察力と倫理観の持ち主である設定。愚鈍そうな表情を見せながら時折、その深い蒼い瞳に知性を閃かせる演技は、バリー・コーガンの真骨頂。それゆえ、「有害なマスキュリニティ」の権化のような警察官の父親に抵抗できず、シボーンへの想いも取り合ってはもらえません。深い哀しみの末に彼が行き着く先は…。マクドナー監督もバリーの魅力にゾッコンらしく、今回のドミニク役は彼にアテ書きしたもののようです。バリーは見事に監督の期待に応えました。


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ケイト・ブランシェット

★主演女優賞 ケイト・ブランシェット『TAR/ター』

 この映画はまだ日本未公開。

 ヒロイン、リディア・ターはドイツのオーケストラで、女性で初の首席指揮者の地位に上り詰め、自ら作曲も手掛ける、現代のカリスマだそうです。ドイツのみならずニューヨークでも人気を博し、ニューヨーカー誌からも絶賛され、指揮も、そしてトレードマークのパンツスーツファッションも憧れの的。しかし巨匠トッド・フィールド監督は、人々が彼女を称賛すればするほど肥大していく彼女のナルシシズムや偏執狂的な面も容赦なく描いているもよう。そして、権力の腐敗や搾取の問題、トップであり続けることの重荷……等々の問題も提示されているとか。

THE PLAYLISTの記事では、

ケイト・ブランシェットは、この音楽の世界を舞台にしたサイコドラマの中で、『キャロル』以来最高の演技を見せている。

そうです。でもってその破壊力たるや「水素爆弾」並みだそうで、どんだけスゴイんだケイトの演技…。

 

★主演男優賞 オースティン・バトラー『エルヴィス』

 やったぜ、オースティン❗

パームスプリングス国際映画祭、オーストラリア・アカデミー賞ゴールデングローブ賞英国アカデミー賞…ホップ・ステップ・ジャーンプ❗

ついでに来月3月のオスカーまでジャーーーンプだっ❗(笑)

12才で子役デビューしてから苦節18年、オースティン・バトラー30にして立つ❗

 

 英国アカデミー賞スコットランドで、ヲタクの熱烈推しジャック・ロウデンが主演男優賞(『Benedicution』)、そして今回オースティン・バトラーが主演男優賞…。二人の奇跡のツーショットはBBCトーク番組『グラハム・ノートン・ショウ』でバッチリ見れたし…。

今年はめちゃくちゃ良い年になりそうな予感❤


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昨年11月、『Benediction』のジークフリート・サスーン役でBAFTAスコットランド・主演男優賞を受賞した時のジャック・ロウデン。