Netflixで『蜥蜴〜レプタイル』鑑賞。
舞台はアメリカ、メイン州スカボロー。美しい海岸線や森が続くのどかなリゾート地で、ある日サマー（マチルダ・ルッツ）という不動産会社の女性が、彼女が販売を担当している邸宅で、何者かによって惨殺されました。身体中30以上もの箇所を刺されるという粘着性かつ残忍な殺され方に、怨恨の線が濃厚となります。スカボロー署の敏腕刑事トム・ニコルズ（ベニチオ・デル・トロ）が陣頭指揮を取り、犯人逮捕に乗り出しますが、まず第一容疑者として浮かび上がったのが、サマーの元夫カール（サム・ギフォード）。しかしニコルズが捜査を続けていくうちに、単なる怨恨ではない、そこには底しれない深い闇と陰謀が横たわっていることが明らかになっていきます。元夫だけでなく、被害者の恋人で不動産業界の寵児ウィル（ジャスティン・ティンバーレイク）、奇矯な行為を繰り返すイーライ（マイケル・ピット）など、被害者を巡る男たちは誰もがヤバイ秘密を抱えているようです。被害者から検出されたDNAがその中の一人と一致したことでその人物は逮捕され、事件は解決したかに見えましたが、当のニコルズはどこか違和感を覚え、秘密裡に再捜査に乗り出します。果たして彼がその向こうに見た、恐るべき真実とは……❗❓
※嘘、陰謀、裏切り、ダブスタ……。超ドロドロな世界観の中、この夫婦の愛だけがホンモノ。2人のシーンだけがほっこりします。何が起きても夫を信じる、肝の据わった奥さんジョディ役のアリシア・シルヴァーストーンがイイ味出してます🎵
……しかしまあ一言で言うならば、脚本執筆にも参加したというベニチオ・デル・トロありきの映画ですね。寡黙な中に心の闇を抱え、悪夢に悩まされながら（その理由は、ストーリーが進むにつれ徐々に明らかになっていきますが）、ひたすら真実を追い求める警察官の矜持。その一方で、人生の辛酸を舐め尽くした男の哀愁が漂い、イケオジの色気ダダ漏れ（笑）彼がいつも悪夢にうなされる設定で、現実と悪夢が交錯するショッキングなシーンもあり、恐怖で思わず声を上げてしまったヲタク（笑）……かと思えば、奥さんのジョディ（アリシア・シルヴァーストーン）に色目を使う若い業者を静かに恫喝するシーンなんぞは、やはりデル・トロならではのカッコよさ😍
音楽を担当したのは、クラシックと電子音楽の融合を得意とするドイツの音楽家、ヤイール・エラザール・グロットマン。観ている私たちの恐怖を煽り立てるような、不穏で耳障りな音楽は、ヒッチコック監督の『サイコ』で「容赦ないバイオリンの音が、映画史上最も恐怖を呼び起こす旋律を奏でた」と評されたバーナード・ハーマンに匹敵するのではないかと思います。
何しろ怖いのよぉぉぉ〜〜、音楽も画面も（笑）
……しっかしさぁ、なんでアメリカの家ってガラス窓だらけで雨戸もないの❓あんなに家と家の間が離れていて泣いても叫んでも誰にもわからない、しかも銃社会なのに😰ヲタクはとても怖くてアメリカには住めないです（断言）。特にこの『蜥蜴〜レプタイル』なんて見ちゃった日にゃ…（笑）
殺された女性のワケありな恋人役にあのジャスティン・ティンバーレイク。ジャスティンと言えば、ブリトニー・スピアーズやキャメロン・ディアス、スカーレット・ヨハンソン……と、名だたる美女たちと浮名を流したハリウッド1のモテ男。そんな彼もジェシカ・ビールと結婚してからはさすがに年貢を納めたのか、近年はすっかり誠実な夫に。しかしヲタクから見ると、この人、どんなセレブ美女とイチャついてても、どこか冷めてるんだよね^^; 長年連れ添った愛妻であるはずのジェシカとのツーショットですら、彼の視線が冷たいのがいつも気になる。……しかしそんな彼の、少々サイコパスっぽい雰囲気も今回の謎めいた役柄にはピッタリで、いかにも人間臭さが際立つデル・トロとは好対照、色々な意味で良いキャスティングだったと思われる、うん。
※このサディスティックで冷たい視線がたまらない❗❓（笑）デル・トロとはまた違った意味で色気ダダ漏れのジャスティン・ティンバーレイク
なんで題名が『蜥蜴〜レプタイル』なの❗❓って最初は思いますが、全ての謎が解けた後は、（うーん、なるほど❗ピッタリな題名だね）って、しごく納得できちゃうしくみ。
秋の夜長、ぜひこのサスペンス・ホラーの一級品をどうぞ😉
