オタクの迷宮

海外記事を元ネタにエンタメ情報を発信したり、映画・舞台・ライブの感想、推し活のつれづれなどを呟く気ままなブログ。

ティモシー・シャラメ✕オースティン・バトラー、ハリウッド2強の一騎打ち!〜『DUNE 砂の惑星 2』


f:id:rie4771:20240320145804j:image

 やっと観れた『DUNE 砂の惑星 2』!最新技術を駆使した、圧倒的な映像表現には口アングリ(笑)あまりにも凄すぎて、笑っちゃうくらい(^_^;)

 

 「香料を制する者、宇宙を制す」香料メランジの採掘権を巡って敵対していたウラディミル・ハルコンネン男爵(ステラン・スカルスガルド)から父を殺され、肥沃な領地から追われて不毛な砂漠に辿り着いたアトレイデス家の嫡男ポール(ティモシー・シャラメ)。第2作でポールは、彼を助けてくれた砂漠の民フレメンの戦士となり、父の汚名を濯ぐため、フレメンと共にハルコンネン家に戦いを挑みます。しかしそれは、血で血を洗う壮大な復讐劇の幕開けでした……!

 

 『DUNE 砂の惑星2』の最大の見どころは、「プリンス・オブ・ハリウッド」と称されるティモシー・シャラメがその名に違わず、その圧倒的カリスマ性を遺憾なく発揮しているところ。Netflix『キング』(2019年)でヘンリー五世を演じた時も、若き王の風格に目を見張るものがありましたが、あれから4年さらに演技に円熟味を増し、28才になったシャラメの魅力は眩いほど。砂にまみれて顔が黒く汚れていても……です(^_^;)特に、ポール・アトレイデスが、これまで教母となるべきベネ・ゲセリットの女性たちにしか許されていなかった「命の水」を惑星の男性として初めて飲み、過去・未来を見通す予知能力を身につけ、預言者として民衆をデマゴーグするシーン。熱を帯びていながら、反面ポールの出自から来る冷徹さを垣間見せるところは、おそらくシャラメでなくては演じられなかったことでしょう。観ていてヲタク、背筋ゾクゾクしたもん(笑)

 

 ……というわけで、ポールの前に立ちはだかる宿敵フェイド・ラウサ・ハルコンネンを演じるのは、そのカリスマ性、セックスアピール、(もちろん)ヴィジュアル、演技力、身体能力……全てにおいてシャラメに匹敵するような人物でなくてはならない。その栄えある役目を仰せつかったのが、我らがオースティン・バトラー、Yeah!!

 

 

 この作品が撮影真っ盛りだったちょうど1年前、監督のドゥニ・ヴィルヌーブはとあるインタビューで、フェイド・ラウサ役を「冷血な暗殺者である」と解釈し、さらに……

 オースティン・バトラーはスクリーン上に、サイコパス、ソシオパス的なシリアルキラーと剣術の達人、蛇、そしてミック・ジャガーがないまぜになったような人物像を造型してみせた。

と語っていました。

 

 その時ヲタクは、「サイコパス、ソシオパス的なシリアルキラー」はわかるんだけど、「なぜにミック・ジャガーなん?」って思ったの。それがずっと頭の片隅に残っていたんだけど、今日オースティンを見て、謎が解けたわ!

 

 監督の言うように、彼が演じるフェイド・ラウサは、冷血で、極悪非道なヴィラン。……でも、演じるオースティンの溢れ出る魅力が、観ている私たちを沼に引き摺り込んで、いけないと思いつつも?スクリーンの彼から目が離せなくなってしまうんです。


f:id:rie4771:20240321150053j:image

※素顔は爽やか好青年のオースティン・バトラー。今作では、『エルヴィス』の時の柔らかな南部訛りから一転、低音のハスキー・ヴォイスで勝負!

 

 ヲタクはヴィルヌーブ監督の発言と、スクリーン上のオースティン・ラウサを実際にこの眼で見て、ローリング・ストーンズのドキュメンタリー『チャーリー・イズ・マイ・ダーリン』でのミック・ジャガーの言葉を思い出しました。

舞台でのパフォーマンスは演技してるよ。自分とは違う人間になる。なぜって?皆を楽しませたいから。

たちと観客の間には性的な交流があると思う。


f:id:rie4771:20240321225837j:image

※永遠の愛を誓うポールと、フレメンの女戦士チャニ(ゼンデイヤ)。しかしラスト、思わぬ悲劇が…。

 

 観ている者の心の裡に眠る欲望に火を付け、支配する圧倒的なパワー。彼に魅入られたらもう、善悪やルールなんて吹き飛んでしまう。そんな力を持つ人物をカリスマと呼ぶとしたら、まさにミックも然り、フェイド・ラウサも然り。オースティン演じるフェイド・ラウサは、(コイツはサイコパス、ソシオパスだから近づいちゃいけない)と思いながらずるずると耽溺してしまうような、危うい魅力に溢れていました。ちなみにミック・ジャガーのカリスマ伝説も相当なもので、興奮と恍惚の余り、20数名の女性ファンがバタバタ失神したライブもあったように記憶してます。デヴィッド・リンチ版の『砂の惑星』では、フェイド・ラウサ役はスティングだったわけですから、元来ラウサというキャラは「ロックなカリスマ性」が不可欠な要素だったのかもしれませんね。

 

 ……してみると、

バズ・ラーマン監督の『エルヴィス』で、キング・オブ・ロックンロール、エルヴィス・プレスリーがまるで憑依したかのような神演技を見せ、英国アカデミー賞主演男優賞受賞、オスカーにもノミネートされたオースティンがフェイド・ラウサを演じるのは、ひとつの「運命」だったのかも。

 

 今までハリウッド次世代の中ではティモシーの一人勝ちでした。……でもきっとこれからは、ティモシー&オースティンの2強時代が到来すると思うわ!

 

★おまけ……ハリウッドの2大プリンス


f:id:rie4771:20240320214120j:image

※ラスト、2人の決闘シーン。2人のアクションと身体能力ヤバすぎて、見ているこっちの心臓バクバク。

f:id:rie4771:20240320155228j:image

 映画の中では敵同士だった2人(写真上はオースティン演じるフェイド・ラウサ(左)とティモシー・シャラメ)ですが、プライベートはこんな感じの仲良しさん♬(写真下)

 

 ティモシーの元カノのリリー=ローズ・デップとオースティンがロンドンの街角で熱烈キスしているのをパパラッチされたこともあったりして(ちょうどティモシーとリリー=ローズが「すわ、復縁か!?」ってウワサがタブロイド紙を賑わしていた頃です)、初共演以前にも何かと因縁のあった2人ですが、いざ共演となればこの通り。性格的には2人ともワンちゃんタイプ、気さくな人たらしだから合うかもね〜。ティモシーは新作で伝説的フォークシンガー、ボブ・ディランを演じることになっていて、オースティンにぜひエルヴィス・プレスリー役でカメオ出演してくれるよう頼んだのだとか。ティモシー、監督に直訴してぜひ実現させて!