オタクの迷宮

海外記事を元ネタに洋画の最新情報を発信したり、映画・舞台・ライブ鑑賞後の感想をゆるゆると呟いたりする気ままなブログ。

アリ・アスターが好きそうだよね〜A 24ホラー『TALK TO ME トーク・トゥ・ミー』


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 オーストラリアの双子のYouTuber、フィリッポウ兄弟の長編映画第一作。サンダンス映画祭でかなり話題になった作品ですよね。

 

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※素晴らしかったヒロイン役のソフィー・ワイルド。この作品の演技で彼女は、AACTA(オーストラリア映画テレビ芸術アカデミー賞)主演女優賞受賞、BAFTA(英国アカデミー賞ライジングスター賞ノミネート。

 

 母を亡くしたばかりの高校生ミア(ソフィー・ワイルド)は、母の死が睡眠薬の飲み過ぎによる自殺なのか、事故死なのか、はたまた一緒にいた父が実は母の死に関わっているのか、真相が知りたくても叶わないまま、鬱々とした日々を送っていました。人付き合いが苦手で、パーティでも1人浮いてしまうタイプの彼女は、たった1人の友人ジェイド(アレクサンドラ・ジェンセン)に依存気味で、彼女の家に入り浸っていますが、ジェイドにもBFができてあまり構ってくれなくなったため、寂しさを持て余していました。そんな時、ひょんなことからSNSで話題の「#90秒憑依チャレンジ」(昔の19世紀末に欧米で流行った「降霊会」ですよね?)に参加することに。ルールはしごくお手軽で、セラミック製の小道具である「手」を握り、「Talk to me」「Let me in」と唱えると、一瞬で手を握った人に霊が憑依する……というもの。ただし注意点は、必ず90秒以内に「手」を離すこと。 90秒以上手を離さないでいると、霊が憑依したまま体外に出ていかない、それは本人が死ぬまで続く……というのです。麻薬にも似たハイなトリップ体験は若者たちをトリコにし、彼らはスリルを求めて何度も憑依チャレンジを繰り返しますが、ある夜、想像を絶するリアルな恐怖体験が彼らを襲い……!


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※ヒロイン・ミアとは対象的な、家族思いのしっかり者ジェイドを演じたアレクサンドラ・ジェンセン。この時の好演により、AACTA助演女優賞にノミネートされました。

 

 アリ・アスターがこの映画を絶賛したらしいけど、(あー、わかるわかる)って感じ。だって、ヒロインであるミアの、対人恐怖と表裏一体になっているみたいな関係依存症、承認欲求の強さ、自己肯定感の低さがまるで『ミッド・サマー』のヒロイン(フローレンス・ピュー)の裏バージョンみたいだから(笑)何をやっても精神的に負のループに入って堂々巡り、それじゃもう、詐欺にも引っ掛かるし、カルト信仰にもつけこまれるし、霊にも取り憑かれるわよ(ジェイドのママの発言で、ミアはかつて麻薬にハマっていたことがほのめかされています。元々依存症体質だし、洗脳されやすいタイプなわけ)

 

 友情も恋愛もSNSで手軽に始められる現代、生死を扱う事柄すらもハッシュタグつき……っていうね。人気YouTuberのフィリッポウ兄弟だけあって、(果たして本当に霊が取り憑いているのか?はたまたメンヘラヒロインの妄想の所産なのか?)というホラーの王道はきっちり押さえつつも、現代の世相を鮮やかに切り取る手法は斬新で、「新感覚ホラー」って銘打つだけあるかも。あのA24の製作だしね。

 

 PG12なんですよね、これ。描写はかな〜りグロテスクで残酷、流血の惨事。ホントにPG12で大丈夫かなぁ……おばさん心配だよ、ぶつぶつ。良い子はあまり見ないほうがいいかも(笑)

 

★おまけ

 ヒロインを演じたソフィー・ワイルド、めっちゃ美人だし演技上手いし、今度は血と涙でぐちゃぐちゃのホラーじゃなくて、別の作品で見たいわ……と思ったら、あらら別の話題でごく最近ネットを賑わしてたんですね。『アスター・サン』の好演で日本でも認知度が高まったポール・メスカルとの交際報道が!(おや、素敵なカップル💑)と思いきや、今度はポールくん、NY大卒の知的美女、アヨ・エデビリと恋のウワサが……。

おいポール、どっちかはっきりしなさいっ(笑)


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※ポール・メスカル(中央)を挟んで、どちらが本命?なソフィー・ワイルド(左)とアヨ・エビデリ(右)。