オタクの迷宮

海外記事を元ネタに洋画の最新情報を発信したり、映画・舞台・ライブ鑑賞後の感想をゆるゆると呟いたりする気ままなブログ。

1900年初頭ウィーンの光と翳とミステリー~ 『ヴィエナ・ブラッド』シーズン1

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(ウィーンの街…From Pixabay)

舞台は1900年代初頭の退廃の都ウィーン❗

フロイトの心理学を信奉する若き医学者マックス(マシュー・ビアード)がウィーン警察のカタブツ警部オスカル(ユルゲン・マウラー)とバディを組み、現在でいうプロファイリングを駆使して事件を解決❗

しかも題名がガチ『ヴィエナ・ブラッド』つまり『ウィーンの血』❗

うっわー、激しくヲタク好みよ~🎵

  きっと『エイリアニスト』(Netflix)や映画『クリムゾン・ピーク』(ギレルモ・デル・トロ監督)ばりの、美と恐怖がミックスしたダークでお耽美なミステリーね、ワクワク…。

 

  …と思って見始めたら、これが全然違ったんだな(笑)

 

  あっでもね、ワルクチぢゃ、ないの。ヲタクは基本、感動した作品、好きな作品のことしか書かないので。たまに嗅覚が鈍って、見終わった後、(時間もったいなかったなー)と思う作品もあるけど、そんな時は記事にしないので(笑)『ヴィエナ・ブラッド』も、予想と違っただけで、好きな作品です😊

 

  けっこう残酷なシーンもありつつ、主人公の若き医師マックスが、推理の才はバツグンだけど女性の心はなぜか読めず(しかもフロイト学派だっていうのに…笑)、恋愛面では全くのポンコツで😅それがかなりユーモラスな風味を添えてます。あっ、そうそう、「東洋一の魔都」と言われた同時期の上海を舞台にしながら、なぜかライトなミステリーに仕上がったドラマ『上海探偵L~魔都・上海の事件録』(バイ・ユー主演…中国)に雰囲気が似てますね。一緒に観ている夫は、どちらかというと英国のライトなミステリードラマ『シェイクスピア・ハサウェイの事件簿』(同じくU-NEXTでシーズン1~3配信中)や日本なら『浅見光彦シリーズ』ファンの夫は、「めっちゃ好み⤴️⤴️」と申しております(笑)

 

  第1シーズンは6話構成、前後編2話でそれぞれ完結するから、エピソードは3つ。1話45分だから、さらっと見れちゃう。寝不足になる心配もありません(笑)ウィーン好きのヲタクとしては、1901年、楽聖ベートーベンをテーマに開催された「第14回ウィーン分離派展示会」でグスタフ・クリムトの『ベートーヴェン・フリーズ」がお披露目された時の様子が描かれたり、プラーター公園の観覧車でのアクションシーン(もしかして映画『第三の男』のオマージュ❓😅)、モーツァルト作曲のオペラ『魔笛』(まさかここで『夜の女王のアリア』が聴けるとは…♥️)が謎解きに深く関わってきたり、ウィーン好きには堪らない展開でございますことよ。また、当時の原始的な精神病治療(電気ショック療法)が登場したり、マックスがロールシャッハテスト(インクの染みを見せて心理を投影させる性格検査の一つ。)を発明したことになっていたり😅いろいろ興味深い小ネタ満載です😃

 

  第2シーズンの製作も決まったようなので楽しみです😊(マックスとオスカルがウィーンのカフェでお茶する最後の場面、マックスが「ところで警部、次の事件は❓」って問いかけるのに、オスカルがニヤリと笑ってましたからね)ライトなタッチのミステリー…とはいえ、当時のウィーンの移民排斥運動やユダヤ人嫌悪(主人公マックスは、ユダヤ系英国人の設定)のエピソードが織り込まれていて、不穏な時代の到来を予感させます。そういった時代背景に注目して描くのであれば、第2シーズンの雰囲気ががらっと変化する可能性もあるのかしらん。何せ脚本家があのベネさまの出世作『シャーロック』のスティーブ・トンプソン、一筋縄ぢゃ行かないゾ(笑)

 

(おまけ)

第3エピソード(陸軍士官学校での殺人)にゲスト出演していたのは『ダンケルク』主役のトミー役、フィン・ホワイトヘッドだと思うんだけど…。(それも被害者の役😅)ネットのどこを見ても情報が載っていない😅


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