オタクの迷宮

海外記事を元ネタに洋画の最新情報を発信したり、映画・舞台・ライブ鑑賞後の感想をゆるゆると呟いたりする気ままなブログ。

Number_iは三位一体である

 
f:id:rie4771:20240405071654j:image

 「With Music」、「CDTVライブ!ライブ!」と続けて供給されたNumber_iの『GOAT』と新曲『Blow Your Cover』の素晴らしいパフォーマンス、そして彼らの「いま」を深堀りしてくれたインタビューは、現在の日本、いや海外も含めて、Number_iというグループがいかに稀有な存在であるかを如実に物語ってくれた!!

 

 韓国のボーイズグループが世界的に人気を博したことで、多人数による一糸乱れぬダンスやキャッチーで耳障りの良いメロディラインが音楽シーンの大勢を占めているように感じられる今日この頃。そんな中、Number_iが3人体制という少数精鋭で、デビュー曲は全編ゴリゴリラップ、ダンスも予定調和を打ち破る個性重視(あえて揃えない)、「鯉の滝登り」の如く世の趨勢に逆らって、既成の体制に殴り込みをかけた感があって、ロック世代のヲタクとしては嬉しい限り。「ニッポン男児ここにあり!」

 

 BYCのダンスを見てもわかるように、Number_iの御三方は可動域が物凄く広くて一つ一つの動きがダイナミックだから、3人でもTVの画面がめっちゃ狭く感じる。(ヲタクの動体視力では、『GOAT』は動きが速すぎて、彼らの超人的な可動域に気付くことができなかったのです ^^;)女性のダンスボーカルグループは、パフュームをはじめとして幾つか名前が上がるけど、男性の場合、世界を見渡しても思いつかない。あらゆる意味でNumber_iは革命的なグループだと思う。

 

 だいたいからして「3」って強い力を秘めた数字だからね。建築学的には、外力を加えた場合曲げモーメントは発生せず軸力しか発生しないため、ピラミッドに見られるように他の多角形に比較してトラス構造が最大限に強くなると言われているのは周知の通り。宗教学的にもキリスト教には「神と子と精霊の聖名において」の「三位一体説」が存在するし、「衣・食・住」「心・技・体」「政・官・民」など3つ揃って初めて完璧になる……という意味の単語も多い。

 

 岸優太、平野紫耀神宮寺勇太という「3人揃って初めて完璧となる」煌やかなトリニティが、音楽シーンにおいてこれからますます強大さを増していくのは間違いないでしょう。

 

 

 

 

アリ・アスターが好きそうだよね〜A 24ホラー『TALK TO ME トーク・トゥ・ミー』


f:id:rie4771:20240402204929j:image

 オーストラリアの双子のYouTuber、フィリッポウ兄弟の長編映画第一作。サンダンス映画祭でかなり話題になった作品ですよね。

 

f:id:rie4771:20240403083501j:image

※素晴らしかったヒロイン役のソフィー・ワイルド。この作品の演技で彼女は、AACTA(オーストラリア映画テレビ芸術アカデミー賞)主演女優賞受賞、BAFTA(英国アカデミー賞ライジングスター賞ノミネート。

 

 母を亡くしたばかりの高校生ミア(ソフィー・ワイルド)は、母の死が睡眠薬の飲み過ぎによる自殺なのか、事故死なのか、はたまた一緒にいた父が実は母の死に関わっているのか、真相が知りたくても叶わないまま、鬱々とした日々を送っていました。人付き合いが苦手で、パーティでも1人浮いてしまうタイプの彼女は、たった1人の友人ジェイド(アレクサンドラ・ジェンセン)に依存気味で、彼女の家に入り浸っていますが、ジェイドにもBFができてあまり構ってくれなくなったため、寂しさを持て余していました。そんな時、ひょんなことからSNSで話題の「#90秒憑依チャレンジ」(昔の19世紀末に欧米で流行った「降霊会」ですよね?)に参加することに。ルールはしごくお手軽で、セラミック製の小道具である「手」を握り、「Talk to me」「Let me in」と唱えると、一瞬で手を握った人に霊が憑依する……というもの。ただし注意点は、必ず90秒以内に「手」を離すこと。 90秒以上手を離さないでいると、霊が憑依したまま体外に出ていかない、それは本人が死ぬまで続く……というのです。麻薬にも似たハイなトリップ体験は若者たちをトリコにし、彼らはスリルを求めて何度も憑依チャレンジを繰り返しますが、ある夜、想像を絶するリアルな恐怖体験が彼らを襲い……!


f:id:rie4771:20240402221915j:image 

※ヒロイン・ミアとは対象的な、家族思いのしっかり者ジェイドを演じたアレクサンドラ・ジェンセン。この時の好演により、AACTA助演女優賞にノミネートされました。

 

 アリ・アスターがこの映画を絶賛したらしいけど、(あー、わかるわかる)って感じ。だって、ヒロインであるミアの、対人恐怖と表裏一体になっているみたいな関係依存症、承認欲求の強さ、自己肯定感の低さがまるで『ミッド・サマー』のヒロイン(フローレンス・ピュー)の裏バージョンみたいだから(笑)何をやっても精神的に負のループに入って堂々巡り、それじゃもう、詐欺にも引っ掛かるし、カルト信仰にもつけこまれるし、霊にも取り憑かれるわよ(ジェイドのママの発言で、ミアはかつて麻薬にハマっていたことがほのめかされています。元々依存症体質だし、洗脳されやすいタイプなわけ)

 

 友情も恋愛もSNSで手軽に始められる現代、生死を扱う事柄すらもハッシュタグつき……っていうね。人気YouTuberのフィリッポウ兄弟だけあって、(果たして本当に霊が取り憑いているのか?はたまたメンヘラヒロインの妄想の所産なのか?)というホラーの王道はきっちり押さえつつも、現代の世相を鮮やかに切り取る手法は斬新で、「新感覚ホラー」って銘打つだけあるかも。あのA24の製作だしね。

 

 PG12なんですよね、これ。描写はかな〜りグロテスクで残酷、流血の惨事。ホントにPG12で大丈夫かなぁ……おばさん心配だよ、ぶつぶつ。良い子はあまり見ないほうがいいかも(笑)

 

★おまけ

 ヒロインを演じたソフィー・ワイルド、めっちゃ美人だし演技上手いし、今度は血と涙でぐちゃぐちゃのホラーじゃなくて、別の作品で見たいわ……と思ったら、あらら別の話題でごく最近ネットを賑わしてたんですね。『アスター・サン』の好演で日本でも認知度が高まったポール・メスカルとの交際報道が!(おや、素敵なカップル💑)と思いきや、今度はポールくん、NY大卒の知的美女、アヨ・エデビリと恋のウワサが……。

おいポール、どっちかはっきりしなさいっ(笑)


f:id:rie4771:20240402215935j:image

※ポール・メスカル(中央)を挟んで、どちらが本命?なソフィー・ワイルド(左)とアヨ・エビデリ(右)。

 

 

 

 

 

Number_i〜「Blow Your Cover」 in 『CDTVライブ!ライブ!』(2024.4.1)

 昨夜の「CDTVライブ!ライブ!」TV初披露のNumber_i『Blow Your Cover』。

 

 うわー、ヤバかったね、ヤバかったね(語彙力が……^^;)『To Heroes』のBYCもヤバかったけど、今回は一人ひとりの表情が克明に見えるぶん、沼の深みが底しれなくて、翌日仕事で早く寝なくちゃいけないのに、廃人になるってわかってるのに、際限なくリピしてしまった……トホホ。

 

   「この曲は表情が大事」「すっごく繊細」(神宮寺)、「切なくなってくる。曲がそうさせてくれる」(平野)、「力を溜め込んで」(岸)、「……でもそれを出しすぎない」(神宮寺)と、打ち合わせの時からすでに曲に憑依されちゃってる?3人でしたから、本番はもう……言わずもがな。インスタの平野くんじゃないけど、ええええもう、見てるこっちは溶かされましたよ、ドロドロに溶けて跡形もないわ(笑)


f:id:rie4771:20240402143815j:image

 岸くんって、こういう表情するんだねぇ……。ハイ、まんまとヤられていっちょ上がり!(笑)沈むシーツに昨夜の情景を追い求めても、「愛させて Once Again」と呟いても、空っぽの部屋に虚しく響くだけ。「耐える」イケメンはセクシーだし、苦悶の表情がよく似合う。

うん!これぞまさしく「大人のうー」に違いない(笑)

 

 どうにもならない辛さを全て飲み込んで、耐えて、微かに微笑んでみせるのがオトナの男の恋なら、『CDTVライブ!ライブ!』のNumber_iは、曲の世界観を余す所なく表現してみせたと言っても過言ではありますまい。

 

 ……しかしあれだね、「BYC」って、エロ切ないオトナの恋を表現する代名詞になりそうじゃない?

「俺と彼女との距離……?まだBYC」とか?(笑)


f:id:rie4771:20240402145618j:image

※BYCのMV、きっとドラマチックな内容になるんだろうなぁ٩(♡ε♡ )۶『GOAT』に引き続き、めっちゃ中毒性のある作品になりそう。

 

 

 

 

 

 

  

 

アイルランドに行きたい〜〜っ!!〜Netflix『アイリッシュ・ウィッシュ』


f:id:rie4771:20240331161811j:image

 Netflixの新作『アイリッシュ・ウィッシュ』鑑賞。主演はリンジー・ローハン

 

 いつの頃からかアイルランド大好き❤(昔はエール共和国って言われてました)念願叶ってアイルランドに1週間旅行した時には、見るもの聞くもの夢のように素晴らしくて、きっとじぶんは前世アイルランド人じゃないかと思ったほど(⇐アブナイ人^^;)アイルランドが舞台の映画やドラマ…と聞けば内容はどうあれ、絶対に観るヲタク。昨年観た『イニシェリン島の精霊』は確かにオールアイルランドロケで、風景は綺麗だった筈……なのに、何しろ登場人物の憎しみや侮蔑、差別などマイナス感情が怒涛のように渦巻く作品で、景色を楽しむ余裕がなかった(笑)その点今回は王道のロマコメなので、アイルランドの溜息が出るような美しい風景が堪能できました!


f:id:rie4771:20240331163311j:image

※雨が降ったかと思えば一瞬のうちに晴れるアイルランドの気候。そのため木々の緑が美しく、「エメラルドの島」の異名をとります。

 

 売れっ子ロマンス作家のポール・ケネディ(アレクサンダー・グラホス)の優秀な編集者マディ(リンジー・ローハン)。じつは彼の新作は殆どが彼女のアイデアによるものでした。割に合わないゴーストライターを務めているのも、彼を密かに愛していたからこそ。ところがポールは彼女の親友エマ(エリザベス・タン)に一目惚れ、あれよという間に電撃結婚へ怒涛の展開。式はポールの故郷であるアイルランドのウィックローで行われることになり、傷心のままブライズメイドとして彼らに同行することになったマディですが、ある日景勝地のテイ湖のほとりで願い事を叶える超能力があるらしい?不思議な女性に出逢います。思わず「ポールと結婚したい」と呟くマディ。しかしさあ大変、彼女が願いの言葉を口にした途端、嵐が巻き起こり…!!


f:id:rie4771:20240331163418j:image

※マディの憧れの地、モハーの断崖

 

 アイルランドを舞台にした、「ロマコメ時々ファンタジー」なストーリー(笑)でも、アイルランドだからこそ成立した作品だったと思うんですね。アイルランドって、田舎に行けば行くほど、土着の妖精信仰や言い伝えがまだ息づいているような国だから……。


f:id:rie4771:20240331171745j:image

※マディが不思議な女性に出逢ったテイ湖(グレンダーロッホ)。

 

 マディが野性的な「モハーの断崖」の光景が好きで、本当はそこで結婚式をあげたいのに都会派のポールに合わせてキライなふりをしていたり、愛読書は皮肉と風刺満載のジェームズ・ジョイスなのに正統派のディケンズが好きと言ったり、自転車を飛ばすアウトドアな彼をフラつきながら必死で追いかけたり……と、好きな相手に過剰適応しまくってて、恋愛真っ最中の女子なら身につまされることでしょう。

 

 お騒がせいろいろで一時芸能活動から遠ざかっていたリンジー・ローハン。2年前のやはりNetflix作品『フォーリング・フォア・クリスマス』で久々にリンジー復活!って感じでした。今作品もその延長線上といったところ。『フォーリング〜』では実際の彼女に寄せたセレブの役どころでしたが、今回は昔から本の虫で運動オンチ、ダンスも踊れないガリ勉の設定(^_^;)『ミーン・ガールズ』の「ジングルベル・ロック」、セクシーダンスを覚えている世代としては、ちょっとギャップ大きめ(笑)典型的なアメリカン・ガールから一転、大人の魅力を纏って、帰ってきたリンジー。落ち着いた、きめ細やかな演技が素敵なので、これからも頑張ってほしいな♬

 

 ……ただ、ポールの実家であるケネディ邸がダブリン(アイルランド東部)の近くなわけでしょ。そこから最西端のモハーの断崖まではいくら時速100キロくらいでぶっ飛ばしても日帰りはできないと思うのだが……。


f:id:rie4771:20240331181725j:image

まっ、細かいことは言わないことにしよう(笑)

 

 

 

Number_i in『With Music』(2024.3.30)

 
f:id:rie4771:20240331065913j:image

 Number_ iの記念すべき民放初出演となった『With Music』。制作側が、Number_i という稀有なユニットがいかに誕生したのか丁寧にトレースした上で、彼らの「今」、彼らが打ち出したいコンセプトをしっかり取材してくれてた。日テレさんに改めて感謝、感謝。

 

 MCの有働由美子さんと松下洸平さんが的確に引き出して下さったように、切っても切れない「熱い絆」があり、互いに深い尊敬の念を持っていて、コンサートの後でも反省会が必要ないくらいの関係性である彼ら。一方で、インタビューを受ける時はそれぞれ役割分担が阿吽の呼吸で決まっている感じなのも見ていて楽しい♬ユニットのスポークスマンであり、切り込み隊長の平野くん、それにボケをかます超天然岸くん、2人の発言を上手く拾って回収する神宮寺くん……というふうに。


f:id:rie4771:20240331070031j:image

※Xでどなたかがおっしゃっていたけど、今年の流行語大賞は「GOAT筋」で決まり!(笑)

 

『GOAT』の……

タクシー乗るにも一苦労なArtist

で、普段ホワホワ天然な岸くんが突如として異次元に行っちゃったみたいにぶっちぎるくだり、後ろで平野くんと神宮寺くんが目を丸くしていますが、あれは演出なんかじゃない、本当に心から驚いてるんだ……っていうのがね、胸アツだったよね。んで、あれだけの驚異的パフォーマンスを見せておきながら、お兄ちゃんに対する弟2人の尊敬の眼差しを「え?全然わかんない」岸くんも、らしくていい(笑)

 

そしてそして……

 彼らを語る時に「グローバル」「世界を目指す」って言葉が度々使われるけど、今回3人の発言を聞くと、3人のマインドは既にグローバル化していることがよくわかる。


f:id:rie4771:20240331070127j:image

『GOAT』、あなたたちも確実に「製作側」に居たのね!


f:id:rie4771:20240331070336j:image

 誰に強制されたのでもない、自らの意志で、クリエイティブに携わっていける環境にしたのね!「した」のね!(⇐しつこい^^;)……だから当然、「いつだって楽しい」。MVの撮影が延々と長期に渡っても辛くなんてない。コンサートの前だって全然緊張しない。不安もない。よしんば世の趨勢に逆らって批判されたところで、それがどうした?自分自身で選んだ道だから。他の誰かが作り上げた虚構の世界で生きているわけじゃないから。自分たちで作り上げた世界観には絶対に自信があるから。

 

 Artistという言葉が日本語の芸術家と同義語だとしたら(芸術家は意識の中では、お金を稼ぐことは二の次で、いかに自分の作品で人々や社会に影響を及ぼせるかを考える傾向にある)、これからもNumber_ iの御三方には、堂々とArtistの王道を突き進んで行って欲しいものです。

 

★おまけ

『With Music』で、『GOAT』ダンスのコレオ、あえて揃えていない…と言われてましたが、一人でも欠けたら成り立たない三位一体感を醸し出しつつ、その一方でそれぞれの個性も名前の通り唯一無二で、際立っているのがNumber_iの魅力でしょうか?『GOAT』とはまたがらっと趣きの違うミディアムナンバー『Blow Your Cover』がシングル・カットされるとの発表がありましたが、この曲、ヲタクの中では主人公は神宮寺くんなんだよねぇ。ラジオで計らずもご本人が口にしたという「エロ切ない」。神宮寺くんはまんまそれだわ……(うっとり)。平野くんは帝王感溢れる『FUJI』のイメージ。ギリシャ彫刻みたいな綺麗なお顔立ちなのに、内面は漢気に溢れていて、それでいて硬質な少年っぽさも感じさせる。『GOAT』ではもう、岸くんの存在感が圧倒的すぎて……。スティーブ・ロジャースがはじめてキャプテン・アメリカに変身した時の衝撃を思い出した。

 

……って、脳内妄想が止まらなくなってきたので、このへんでやめときます(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Number_i〜平野紫耀 in YSL Beauty公式動画


f:id:rie4771:20240329055405j:image

 イブ・サンローランのアジア・アンバサダーとして、「YSL LOVESHINE リップスティック」の誕生イベント(2024年3月25日、パリ)に参加した平野紫耀くん。YSL Beauty公式Instagramがアンバサダーたちが共演する動画を公開したというので、早速見に行ってみたら……。

 

あまりの凄すぎるメンツにヲタク、のけぞりました。

 

 K-POPのファンやヨーロッパの音楽好きの方々はまた感じるところが別なんだろうけど、じぶんは映画オタクなので、ツボにはまった点を語りますね。デュア・リパとのツーショにも大コーフンだったけど、な、なんと今回の動画では、

 

アデル・エグザルホプロス、ミレナ・スミットと共演してるじゃないですか!

……いやマジで震えたよ。


f:id:rie4771:20240329070108j:image

 

★アデル・エグザルホプロス(フランス)


f:id:rie4771:20240329062423j:image

 出逢った瞬間、青い髪の画家エマ(レア・セドゥ…右)と激しい恋に落ちる高校生、アデル(アデル・エグザルホプロス…左)を描いた『アデル、ブルーは熱い色』(2014…フランス)。同年のカンヌ国際映画祭の話題を席巻、監督賞だけでなく、主演のレア・セドゥとアデル・エグザルホプロスにも特別にパルムドールが贈られるという異例の事態に。映画史に残るアノシーン、衝撃が強すぎて映画館の座席から立ち上がれなかった人も多かったはず。カンヌ国際映画祭撮影時アデルはわずか18才、今回のYSLの動画では、27才になった彼女が成熟した女性の魅力を振りまいていますが、平野くんと同い年……って知って2度ビックリ(^_^;)


f:id:rie4771:20240329065747j:image

※YSLアンバサダーとしてのアデル・エグザルホプロス。10代から20代に至る女性の変化って……凄い。

 

★ミレナ・スミット(スペイン)

 同じ日に出産した2人のシングルマザーの過酷な人生を描いた『パラレル・マザーズ』(2021年…ペドロ・アルモドバル監督)。監督のミューズでもあるペネロペ・クルスがその鬼気迫る演技で、第78回ベネチア国際映画祭でボルピ杯(最優秀女優賞)を受賞しましたが、もう一人の母親役を演じたのがミレナ・スミット。あのペネロペとがっつり組んで、引けを取らない熱演だったとヲタクは思います。


f:id:rie4771:20240329071733j:image

★『パラレル・マザーズ』のミレナ・スミット(右)。ナイーブな役柄に寄せたビジュを作り込んでいた彼女でしたが、YSLアンバサダーの彼女はこの通り、時代の最先端を行くモードな美女に。↓


f:id:rie4771:20240329072753j:image

 ……してみると、この動画を撮るにも、入念なメークを施した世界中の美女を向こうに回し、内面から滲み出るナチュラルな美とオーラでパリを席巻した平野紫耀くんは、改めて凄い人なんだと認識した次第であります。

 

 

 


平野紫耀がパリのイヴ・サンローランイベントに参加!NewJeansダニエルら世界的スターと出演のキュートな動画が公開 – THE FIRST TIMES

ゼンデイヤ✕マイク・ファイスト✕ジョシュ・オコナー〜『チャレンジャーズ』プレスツァー開始!


f:id:rie4771:20240328060950j:image

 待ちに待った『チャレンジャーズ』(ルカ・グァダニーノ監督)がいよいよ公開!今回のオーストラリアを皮切りにプレスツァーが始まりました!スピルバーグ版『ウエスト・サイド・ストーリー』のリフを見た瞬間、「マイク・ファイスト沼」に真っ逆さまに落ちたヲタク、どんなにこの日を待っていたことか。自身のブログを紐解いてみれば、「マイクがルカ・グァダニーノ監督の新作に出演決定〜〜!」って狂喜乱舞してたのがちょうど2年前ですねぇ……(遠い眼)。その後はしばらくチラホラこの作品に関する記事は出てたけど、それもやがては立ち消え……。その間マイクはインディーズ映画に出演したみたいだけど日本には入って来ず(ToT)、ブロードウェイで舞台『ブロークバック・マウンテン』の主演を張ったけど当然ヲタクは観に行けず、昨年のヴェネツィア国際映画祭でプレミア公開されるって情報が出回ったけどなぜかそれも中止……。長かったわ…ホントに長かったわ…。


f:id:rie4771:20240328062903j:image

LOEWEと協賛してるのかな?3人とも衣装はLOEWEみたい。ジョシュ・オコナーはアンバサダーらしいけど…。LOEWEのサイトになぜかマイクの写真を1枚発見したけど、アンバサダー就任のニュースは無いから…。あれは一体何だったのかしら(謎)

 

 さて、どなたかゼンデイヤのファンの方が「Golden Trio」って呼んでたけど、まさに、まさに!……でも3人が3人とも圧倒的オーラを放つセレブリティだっていうのに、ワチャワチャ冗談言い合っててハイスクールの仲良しグループみたい(笑)そこがまたギャップ萌え٩(♡ε♡ )۶

 

 そんな「仲良し3人組」、オーストラリアの朝の番組「7:30」に揃って登場、インタビュアーの女性に「この番組のインタビューで、3人一緒にお相手するのは初めての経験だわ」って言われてました(笑)

 

 『チャレンジャーズ』は、怪我でテニス・チャンピオンの夢を断たれたタシ・ダンカン(ゼンデイヤ)が、試合に出ると負けのテニス選手の夫(マイク・ファイスト)を何とかチャンピオンに押し上げようと奮闘しますが、なんとその対戦相手が自分の元カレ(ジョシュ・オコナー)で……というロマコメらしい。でも、早々に+18認定されてるし、オフィシャル・トレイラーでもベッドの上で3人で3№£&¢#◑℃……な場面があったりして、今からドキドキ。インタビュアーも「かなり際どいシーンがあるようですが?」と水を向けていましたが、ジョシュ・オコナーが「テニスの話だからね。愛憎劇もセックスの火花も全てテニスコートにあるんだよ」って上手く逃げられてましたね(笑)


f:id:rie4771:20240328065844j:image

 撮影に際し、テニスのハードトレーニングは6週間にも及んだそう。3人一緒にトレーニングして、1日の終わりには必ずミーティング…って毎日を6週間続けたら、そりゃ仲良しにもなるわな(笑)。フェミニストなマイクは「ゼンデイヤは素晴らしかったよ。テニス選手に転身してもいいんじゃないかな」って話してたけど、すかさずゼンデイヤとジョシュに「そんなことないでしょ!マイクには到底敵わない、彼は特別」って切り返されてた。うん、ヲタクもそう思う。彼の役への入り込み方、そのストイックさ、ハンパじゃない。「ウエスト・サイド・ストーリー」の時も、1950年当時ニューヨークの不良少年になりきるため、どんどん体重落としていって、ついにはスピルバーグ監督に「それ以上やったら死んじゃう。止めてくれ」って言われたくらいだもん。団結を高めるため、ジェッツのメンバーとも合宿して、そこから撮影所に通ってたくらいだし(笑)

 

 ゼンデイヤは今回演じたタシ・ダンカンが「絶対に自分の非を認めない」しかも平然と他人を繰る強烈な自我の持ち主で、あまりにも自分とかけ離れたキャラであるため、演じるのにとても苦労したそう。インタビュアーが「マイクはどう?」と水を向けるとマイクは、「うーん。僕は、共通点を探すことから役に入り込んでいくんだ。それが、自分の演じる役の理解にも繋がっていくから。だからそれほど苦労はなかったかな」と、俳優というよりまるで大学の片隅にいる文学青年みたいに物静かに語っていました。トレイラーで見るマイクのテニスプレイヤーぶりは本物顔負けで、「ウエスト・サイド・ストーリー」の時のキレッキレなダンスもそうだけど、スクリーン上の彼と普段の柔らかな雰囲気の彼とのギャップが凄すぎる。インタビュー見て、ますます沼ってしまった(笑)

 

 「あなたに憧れて、あなたみたいになりたいって思っている若い女性に一言」と言われ、ビックリして「えっ?私に憧れてる?私もまだ自分自身を確立しようと努力している最中よ。」と真摯に答えるゼンデイヤに好感持っちゃったなぁ。また最後に、「(私が)ジョシュで、(ジョシュが)マイク、(マイクが)ゼンデイヤでした〜!」って言うところも、とってもチャーミング。人としても魅力的な3人が演じるロマコメ『チャレンジャーズ』、日本公開早くPlease!!


f:id:rie4771:20240328072743j:image

※以前のインタビューで、「ルカ(グァダニーノ監督)が興味を持っているのは、肉体と汗…かな?」と語っていたマイク。なるほど、だからこんなシーンが…。大歓迎よ(笑)

 

ボブ・ディランになりきるティモシー・シャラメ〜『A Complete Unknown』

 「プリンス・オブ・ハリウッド」ティモシー・シャラメが伝説のシンガー、ボブ・ディランを演じる『A Complete Unknown』。セットの写真がSNS でかなり出回っているので、撮影は順調のようですね。

 

 ヲタクがブログで「プリプロ始まったよ〜!」って皆さんにお知らせしたのがちょうど1年前。でも作品の制作が発表されたのは遡ること3年前で、その後コロナ禍その他の理由で予定は延びに延び、一時は「もしかして製作中止!?」なんてウワサされていた曰くつきの作品。無事に撮影にこぎつけて、良かった、良かった。

 

題名の『A complete unknown』は、ディランの曲の中でも最も有名な『Like a rolling stone』の中の一節から採ったもののようです。

 

How does it feel
How does it feel
To be on your own
With no direction home
Like a complete unknown
Like a rolling stone?

どんな気がする?

帰る家もなく独りぼっち

どんな気がする?

転がる石のように

誰からも相手にされないって

f:id:rie4771:20240325141047j:image

※ブラッシングしないライオンみたいな髪、コーデュロイのジャケットにジーンズ、猫背でトボトボ歩いているとこなんて、ディラン以上にディランしてる?ティモシー・シャラメ

 

 ディランはもはや音楽界のアイコン、スーパースターだというのに普段から挙動不審なのか、はたまオーラが無いのか(笑)女性警官から職質を受けて本人と信じてもらえなかったとか、自分のコンサート会場に入れてもらえなかったとか、けっこう情けないエピソードがあるんですよね(^_^;)…で、そういう時には決まって「Like a complete unknown」の歌詞を引き合いに出されてマスコミにいぢられるという……笑。

 

 煌やかなカリスマの代名詞みたいなティモシー・シャラメが、「Like a complete unknown」スターらしくないスター、ボブ・ディランをどう演じるのかが作品の最大の見所になるでしょう。今から公開が楽しみ!


f:id:rie4771:20240325142800j:image

ボブ・ディランに多大な影響を与えたという反戦歌手のピート・シーガー役にはエドワード・ノートンノートンは知る人ぞ知る「憑依型俳優」ですが、写真を見る限り、すでに憑依しちゃってるね(笑)


f:id:rie4771:20240325144430j:image

※シャラメをめぐる女性キャストも超豪華!ディランが20代の頃激しい恋に落ちたお相手、「フォークの女神」「反戦歌の女王」ジョーン・バエズにモニカ・バルバロ(左)、1960年前半にディランの恋人だったという学生アーティスト、シルヴィ・ルッソにエル・ファニング(右)。ティモシー・シャラメエル・ファニングは『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』以来の再共演。『レイニーデイ』では、美男美女のお似合いカップルなのに価値観がすれ違い、ギクシャクして、結局破綻してしまうほろ苦い結末でしたが、さて今回はどんな素敵な恋模様を見せてくれるのでしょうか。


f:id:rie4771:20240410173829j:image

※撮影現場でのティモシー・シャラメエル・ファニング。二人共60年代っぽい(笑)

 

★オースティン・バトラーがエルヴィス役でカメオ出演!?


f:id:rie4771:20240325145055j:image

『DUNE砂の惑星 2』での共演ですっかり意気投合したオースティン・バトラー(左)とシャラメ。シャラメはオースティンがエルヴィス・プレスリーとしてこの映画に出演してくれることを熱望してるそう。バズ・ラーマン監督の『エルヴィス』の公開当時、映画館で何度もリピしたヲタクとしては、ぜひ実現してもらいたい!


f:id:rie4771:20240325145747j:image

※『エルヴィス』の神演技で映画賞を総ナメにしたオースティン・バトラー。彼がまたエルヴィスとしてスクリーンに戻って来るかもしれないなんて…。考えるだけでドキドキしちゃう٩(♡ε♡ )۶

 

 

「なぜ殺されたかって?女の子だからよ!」〜『12日の殺人』


f:id:rie4771:20240324124507j:image

 フランス映画『12日の殺人』鑑賞。一応「サスペンス映画」に分類されていますが、ヲタクが直近で観た『落下の解剖学』同様、殺人事件が起きて、頭脳明晰な刑事(または探偵)が登場、見事に謎を解決してめでたしめでたし……なお話ではありません(^_^;)もう冒頭から

仏警察が捜査する殺人事件は年間800件以上。そのうち未解決事件は約20%。これはそのうちの1件だ」

ってテロップが出て来ますから、こっちも覚悟して観なくちゃいけません(笑)

 

 舞台はフランスの地方都市グルノーブル。そう、かつて冬季オリンピックが開かれたあのグルノーブルです。スクリーンの背景にちらっとスキー場のリフトらしきものが映ってましたが、オリンピックの会場の他にも、小さなスキー場が点在しているので、そのうちの1つなのかな……と思います。ヨーロッパに住んでいた頃、冬休みにそういった小さなスキー場のロッジを1週間ほど借りたことがありますが、舗装されてない道を延々と車で登っていく感じで、スキー場以外は何も無い…みたいな(^_^;)そう言えば『落下の解剖学』も舞台がグルノーブルだったんですよね。お互い全員が顔見知りの閉鎖的な社会で、だからゆえに避けられなかった惨劇。

 

 そんな山奥の小さな村で、ある日21才の女性の焼死体が発見されます。名前はクララ。前日の真夜中、友人の家から帰宅途中に突然顔にガソリンをかけられ、生きたまま焼かれてしまったのです。若く美しい女性の、あまりにも惨たらしい死に様に、前任者の定年で新たに班長となったヨアン(バスティアン・ブイヨン)をはじめとする捜査班は早速捜査に乗り出します。捜査を進めるうちに、クララが恋愛依存症ぎみで、多数の男たちと関係があったことがわかってきます。言わばクララと関係した男たち全員に殺人の動機があったわけです。ヨアンたちは昼夜を問わず聞き込みや被疑者の尋問を繰り返しますがどれも確証は得られず、捜査は混迷を極めていき……!

 

 クララが付き合っていた男たちがまあ、揃いも揃ってミソジニストやらDV男やらマチズモ野郎やらで……。狭い村だから、クララが誰と関係していたか男たちの間でも筒抜け……っていう最悪な状況。捜査が進むうちに、担当の刑事たちが次第にクララに対して侮蔑の感情を募らせていって、ついには「これは魔女狩りだよ」とうそぶき、もとはといえば、多情なクララ自身が招いたことなんだと言わんばかりになっていくのが、なんだかやり切れなかった(ToT)1人の刑事なんて、奥さんに恋人ができて離婚を切り出されたのをクララの事件に重ね合わせて自暴自棄になっちゃうし……。

 

もう、しっかりしてくれよ!(笑)

 

 暗澹としたストーリー展開のなか、唯一の救いはやっぱり主人公のヨアンかなぁ……。彼は泊まりに来た同僚に「トイレはちゃんと座ってやれよ」っていうような人で。でもそんな彼も捜査状況が袋小路に入っていくなか、部下たちの「魔女狩り」思想に心が揺らぎ始めます。その時、クララの親友から

彼女がいろんな人と寝ていたから何だっていうの。本人のことを何も聞かず、なぜ寝た相手のことばかり知りたがるの。

なぜクララが殺されたかって?彼女が女の子だからよ!

とズバリ真実を突かれてハッとする場面は良かった…。

 

 事件が迷宮入りして3年後、ヨアンは判事に呼び出され、事件の再捜査を命じられます。その頃にはヨアンを取り巻く環境もずいぶん様変わりしており、男ばかりだったヨアンの班にも、警察学校を首席で卒業した若い女性刑事が配属されています。(彼を呼び出した判事も女性だしね)彼が判事や女性の部下にとる態度を見ていると、3年前のクララの親友の言葉はちゃんとヨアンの心に刺さっているんだな…とわかってね。ちょっとうるっときましたね。

 

 あらゆる点で『落下の解剖学』と対をなす作品だと思います。しかし、絶望に満ちた『落下の〜』のラストと違って、3年後のヨアンの変化の中に、彼のような男性がもっと増えてくればきっと社会も変わってくるはず……という監督のメッセージが透けて見えて……

 

と女の間には深くて暗い河がある

(『落下の解剖学』からの使い回し 笑)

 

しかし、微かな希望が仄見えた結末だったように思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

VOGUEが描き出すアンドリュー・スコットの肖像


f:id:rie4771:20240324080958j:image

※VOGUEより。シャツ…ラルフ・ローレンジーンズ…リーバイス

 

 VOGUE(2024.3.24)に掲載されたアンドリュー・スコットのインタビュー。テート・ギャラリーでインタビュアーのジン・ツェン氏と待ち合わせして、テムズ川のほとりを歩きながらインタビューに応じたアンドリュー。こんなところも日頃散歩を愛する彼らしいね。『異人たち』のキャンペーンも、ポール・メスカルとロンドン中を徒歩で動きながら行ったそうで(ビックリ)、途中自転車に乗った少年たちに追いかけられたエピソードなどを今回のインタビューで語っています。

 

 昨年公開された『異人たち』(日本では来月4月に公開)の名演が評判を呼び(英国アカデミー賞受賞、ゴールデングローブ賞ノミネート)、最近は本国英国だけでなく、ハリウッドでも引っ張りだこのアンドリュー・スコット。でもご本人はそれにだいぶ戸惑いがあるようで、「あまり(名声については)考えたくないな。ちょっと怖いような気がするから」だそうです。個人的には、もっと大手を振って名声を享受してもいいと思うけどなぁ。だってだってアンスコさまは、英国舞台の最高峰ローレンス・オリヴィエ賞をなんと2度も受賞し、ハムレットチェーホフノエル・カワードユージン・オニールも何でもござれのカメレオン俳優で、ブロードウェイの舞台『Vertical Hour』(2006)で共演したジュリアン・ムーアからは「アンドリューに会ったその瞬間から、彼が並外れた才能を持っていることはすぐにわかったわ!」って評されたくらいなんだから……。


f:id:rie4771:20240324091426j:image

※VOGUEより。コート…オフィチーネ・ジェネラル

 

 一方アイルランド人であるアンドリューは、シャイである一方で、気さくで陽気な面を持ち合わせているようで、前出のジュリアン・ムーアは「彼はとても愉快な人で、舞台上でもプライベートでも素晴らしいパートナーだったわ」と語っているし、『フリーバッグ』(アンドリューはヒロイン・フリーバッグと禁断の恋に落ちる神父「ホットプリースト」役)で制作・脚本・監督を務めた英国一の才女、フィービー・ウォーラー=ブリッジは「彼はまるでいたずら好きの妖精ね。でも私は、彼のそんなやんちゃなところが大好き。彼は、会った瞬間にこちらを和ませてくれる魔法みたいな力を身につけているの」と大絶賛。

 

 俳優として、また1人の人間としても魅力的なアンドリュー・スコットが今回挑戦するのが、これまでアラン・ドロンマット・デイモンジョン・マルコビッチといった名だたる名優たちが演じてきたダークヒーロー、リプリー。ミステリ作家パトリシア・ハイスミスが造型したこの特異な人物を、アンドリューは「単にソシオパスであるとか、サイコキラーであるとか、類型的な呼び名をつけることはしません。あまりにも彼は心の奥に複雑なものを秘めているからです。人よりも美を愛する彼は、貧困から這い上がるため、戦いを挑んでいるのです」と語っています。あの『シャーロック』、その不気味で抑圧された、しかしどうしようもなく魅力的なモリアーティを演じた彼のこと、きっと今回も新たなトム・リプリー像を造型して、私たちを魅了してくれるに違いありません。

 

★おまけ…平野紫耀 VS. アンドリュー・スコット

 2024年新年早々パリで開催されたルイ・ヴィトンのショウで、平野くんの隣の隣に座っていたのがアンスコちゃん。初体験だというのに堂々として、スタァのオーラに耀いていた平野くんと対象的に、「ボク、ここにいていいのかな?」ふうで落ち着かなさげだったアンスコちゃん。どっちも「らしく」て可愛かった٩(♡ε♡ )۶

 

 

 

 

 

Number_iは推し活革命を起こす!?


f:id:rie4771:20240324044330j:image

 Genius Japanによると、Number_iの『FUJI』が『GOAT』に代わって総合チャート1位になったそうだ。ヲタクはこの結果を見て、少なからず衝撃を受けた。いやだって、あの『GOAT』よりさらにゴリゴリなヒップホップでヘヴィな『FUJI』よ?さらに驚いたのが、『FUJI』に続いて人気があるのが、キンプリ時代には考えられなかったであろうセクシャルなミディアムナンバー『Blow Your Cover』だってこと。プロデューサーとしてもマーケターとしても優れている彼らは、傾向が様々に異なる同時配信全6曲で、市場が、世間が自分たちに何を求めているか、探っていた面もあると思うけど。

 

 ヲタク自身は元旦に『GOAT』のMVを見ていきなり沼った人間なので、彼ら3人の歴史を知るべく、遅ればせながらキンプリ時代のMVをYou-tubeで見直してる。ヲタク的には、『Magic Touch』や『ICHIBAN』によって彼らが新たな可能性を探り始めたちょうどその頃に、「あなたたちの行くべき道はこっちでしょ!原点を忘れないで!」とばかりに(⇐あくまでもヲタクの想像です 笑)、結成5周年記念の『シンデレラガール 2023』がどかんと投下されてるのがかなり興味深かった。まさにこれが旧ジャニーズ事務所のアイドル(虚像)の王道。アイドルは夢の王子様、ファンは王女様で、そこにドロドロしたリアルさはなく、30代になっても40代になってもアイドルは、少年のような容姿を保ちつつ夢の王子様を演じ続けなくてはならない。彼らの辞書に「成熟」という文字は存在しないのです。

 

 そんなキラキラ王子様の衣装を脱ぎ捨てたNumber_iは、しょっぱなから『GOAT』で、従来からのファンに対して踏み絵を突きつけてきた。オマエは間違いだらけの世界に生きてる。俺らについてくりゃ見せてやるぜNew World。「君に見てほしいんだ、マジぶっちぎるShooting Star」と誘いをかけつつも、「間違いじゃない、これが俺のAnswer」。もはや彼らの答えは出ちゃってるわけだから(笑)私たちはもはや、彼らについていくかいかないか二者択一するのみ。

 

 その結果(つまり自ら選択した結果)、作られたアイドルではない、ストリート系ファッションに身を固め、曲の制作にもガンガン関わっていく生身の男性である彼らを選択したファンは、世のしがらみや様々な軛、毀誉褒貶と闘いつつ世界を目指すNumber_iのいわば運命共同体。アーティストのてっぺんに彼らを押し上げるという現実的で明確な目標がそこには存在する。

 

 「辛い現実を推しによっていっときでも忘れることができる」という虚の世界から、理想を目指して共闘するリアルワールドへ。もしかしたらNumber_iは、イマドキの、自立した女性による新しい推し活の道を指し示してくれる存在なのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お子ちゃまは見ちゃダメよ♬〜R18『哀れなるものたち』


f:id:rie4771:20240322092237j:image

 エマ・ストーンが見事2度目のオスカー、主演女優賞を射止めた『哀れなるものたち』(ヨルゴス・ランティモス監督…彼自身も監督賞を受賞)。ヨルゴス・ランティモス監督とのタッグでオスカーにノミネートされたのは、『女王陛下のお気に入り』(2018年)以来2度目。あの時はレイチェル・ワイズ助演女優賞にWノミネートされました。ヲタクは2人とも好きな女優さんだし、『女王陛下の〜』演技も甲乙つけ難かったから、発表まで凄くソワソワしたのを覚えてる。だって…だって…どちらが受賞してもショックじゃない?本人たちも気まずいと思う。結果的に2人で落選でかえってホッとした。同じ作品から同じ賞に2人ノミネートするなんて、今後は止めて欲しいわ。

 

 ……とまあ、前置きはこのくらいにして(笑)

 

 時代は19世紀ヨーロッパもしくはそのパラレルワールド(……たぶん^^;)世に絶望し、橋から身を投げた妊娠中の女性(エマ・ストーン)。遺体はマッド・サイエンティスト、ゴッドウィン・バクスター博士(ウィレム・デフォー)に拾われ、胎児の脳を移植するという人体実験を施されます。彼女はバクスターにベラ・バクスターと名付けられ、ロンドンのバクスター宅で同居するようになります。博士の教え子マックス・マッキャンドルズ(ラミー・ユセフ)が彼女の成長を記録するという役目を与えられ、バクスター宅を訪れた時には2歳児程度の知能と行動しか示さなかったベラですが、みるみるうちに目覚ましい成長をとげます。性の目覚めと共に自我も覚醒めたベラは、彼女に性の愉楽を教え込んだ遊び人ダンカン(マーク・ラファロ)の誘われるままに、バクスターやマックスが止めるのも聞かず、ポルトガルやエジプト、フランス…と、彼女の言うところの「冒険旅行」に出かけます。彼女は旅先で新たな知己に出逢い、様々に刺激的な体験をしますが、さて、その旅の果てに、彼女が得たものとは……!?


f:id:rie4771:20240322145207j:image

※それぞれの形でベラを愛するゴッドウィン博士(右…ウィレム・デフォー)とマックス(ラミー・ユセフ)ですが、2人ともベラの知的能力を軽視し、愛情=自分の保護下に置くこと……と勘違いした為に彼女の反発を招き……!

 上流社会ではホンネと建前が大きく違うこと、男性の「愛してる」は欲望を達成するために口にされることが多いこと、自分はふかふかのベッドで寝ているが、一歩外に出れば、食物がないために次々と乳幼児が死んでいく世界があること(エジプト篇)など、ベラは現実世界の厳しさを実証学的に学んでいき、さらには、ベラに初めて読書の楽しさ(おススメはエマーソン)を読むことを教えた老齢の女性マーサ(ハンナ・シグラ)や、「人間は所詮残酷な獣性の生き物」とうそぶく虚無主義の若者ハリー(ジェロッド・カーマイケル)、娼婦としての稼ぎを社会主義運動につぎ込む黒人女性……等、様々な出逢いを通してベラは自力で知的能力を深めていきます。サイレント映画メトロポリス』でロボトミーを受けたヒロイン・マリアは男性たちの玩具に成り果てましたが、イマドキのマリアはそうは問屋がおろさない(笑)


f:id:rie4771:20240322142717j:image

※ベラに最初の「知」を授けるマーサ役には、『マリア・ブラウンの結婚』のハンナ・シグラ。サスガの貫禄。

 

 

 ……とまあ、ストーリーだけ読むとドイツ文学のおカタいビルディングスロマンみたいですが、いやいやいや(笑)ギリシャ出身のランティモス監督、1人の女性の自我の目覚めと成長ストーリーに、文学で言えば『ボッカチオ』やその名も『艶笑滑稽譚』(バルザック)や、映画で言えば『日曜はダメよ』の艶笑喜劇の味わいを見事にミックスしてみせた!…え?艶笑喜劇って何?ですって?エッチなコメディってことっす(笑)女性蔑視の時代や社会をおちょくるには、艶笑喜劇は最適な武器なのです。エマ・ストーンの緩急自在、巧みな演技も相まってヲタク、全編を通じて笑った、笑った。またね、ハルク・ザ・ヒーローとは似ても似つかない情けないクズ男マーク・ラファロがめっちゃイイ味出してました!

 

 ギリシャ中流家庭出身のランティモス監督、ギリシャの経済危機をきっかけにロンドンに移り住んだそうですが、いろいろご苦労があったんでしょうかね。映画を観てると、階級格差社会や英国人気質へのディスリが度々出てきて興味深い(^_^;)

 

 結論としては…

とにもかくにもエマ・ストーン

後にも先にもエマ・ストーン

ですね!(なんのこっちゃ^^;)

アメイジングスパイダーマン』シリーズでグウェン・ステイシーを演じていた頃、誰が今日の彼女を想像できたでしょうか?

 

 

ギリシャ移民のはなし

 夫の仕事の都合でベルギーに赴任した時、最初に住んだアパートの下に住んでいたのが、ニコさんというギリシャ移民2世の青年でした。子どもたちが騒いだので謝りに行くと、「全然気にならないよ。元気でいいね」と言ってくれた気さくな青年でしたが、移民出身なりの色々なご苦労があったようです。

 夏休み明け、6歳の長女が学校でアタマジラミをうつされてしまい、急いでホームドクターのところへ行くと、「夏休み明けはシラミの相談が急に増えるんだよ。ギリシャとかポルトガルとか、南方の実家に帰った人たちが持って帰ってくるんだ……まったくね!」吐き捨てるように言うドクターの顔に、親切なニコさんが2重写しになり、ひどく心が痛んだのを今でも覚えています。

 

 

 

 

 

 

ティモシー・シャラメ✕オースティン・バトラー、ハリウッド2強の一騎打ち!〜『DUNE 砂の惑星 2』


f:id:rie4771:20240320145804j:image

 やっと観れた『DUNE 砂の惑星 2』!最新技術を駆使した、圧倒的な映像表現には口アングリ(笑)あまりにも凄すぎて、笑っちゃうくらい(^_^;)

 

 「香料を制する者、宇宙を制す」香料メランジの採掘権を巡って敵対していたウラディミル・ハルコンネン男爵(ステラン・スカルスガルド)から父を殺され、肥沃な領地から追われて不毛な砂漠に辿り着いたアトレイデス家の嫡男ポール(ティモシー・シャラメ)。第2作でポールは、彼を助けてくれた砂漠の民フレメンの戦士となり、父の汚名を濯ぐため、フレメンと共にハルコンネン家に戦いを挑みます。しかしそれは、血で血を洗う壮大な復讐劇の幕開けでした……!

 

 『DUNE 砂の惑星2』の最大の見どころは、「プリンス・オブ・ハリウッド」と称されるティモシー・シャラメがその名に違わず、その圧倒的カリスマ性を遺憾なく発揮しているところ。Netflix『キング』(2019年)でヘンリー五世を演じた時も、若き王の風格に目を見張るものがありましたが、あれから4年さらに演技に円熟味を増し、28才になったシャラメの魅力は眩いほど。砂にまみれて顔が黒く汚れていても……です(^_^;)特に、ポール・アトレイデスが、これまで教母となるべきベネ・ゲセリットの女性たちにしか許されていなかった「命の水」を惑星の男性として初めて飲み、過去・未来を見通す予知能力を身につけ、預言者として民衆をデマゴーグするシーン。熱を帯びていながら、反面ポールの出自から来る冷徹さを垣間見せるところは、おそらくシャラメでなくては演じられなかったことでしょう。観ていてヲタク、背筋ゾクゾクしたもん(笑)

 

 ……というわけで、ポールの前に立ちはだかる宿敵フェイド・ラウサ・ハルコンネンを演じるのは、そのカリスマ性、セックスアピール、(もちろん)ヴィジュアル、演技力、身体能力……全てにおいてシャラメに匹敵するような人物でなくてはならない。その栄えある役目を仰せつかったのが、我らがオースティン・バトラー、Yeah!!

 

 

 この作品が撮影真っ盛りだったちょうど1年前、監督のドゥニ・ヴィルヌーブはとあるインタビューで、フェイド・ラウサ役を「冷血な暗殺者である」と解釈し、さらに……

 オースティン・バトラーはスクリーン上に、サイコパス、ソシオパス的なシリアルキラーと剣術の達人、蛇、そしてミック・ジャガーがないまぜになったような人物像を造型してみせた。

と語っていました。

 

 その時ヲタクは、「サイコパス、ソシオパス的なシリアルキラー」はわかるんだけど、「なぜにミック・ジャガーなん?」って思ったの。それがずっと頭の片隅に残っていたんだけど、今日オースティンを見て、謎が解けたわ!

 

 監督の言うように、彼が演じるフェイド・ラウサは、冷血で、極悪非道なヴィラン。……でも、演じるオースティンの溢れ出る魅力が、観ている私たちを沼に引き摺り込んで、いけないと思いつつも?スクリーンの彼から目が離せなくなってしまうんです。


f:id:rie4771:20240321150053j:image

※素顔は爽やか好青年のオースティン・バトラー。今作では、『エルヴィス』の時の柔らかな南部訛りから一転、低音のハスキー・ヴォイスで勝負!

 

 ヲタクはヴィルヌーブ監督の発言と、スクリーン上のオースティン・ラウサを実際にこの眼で見て、ローリング・ストーンズのドキュメンタリー『チャーリー・イズ・マイ・ダーリン』でのミック・ジャガーの言葉を思い出しました。

舞台でのパフォーマンスは演技してるよ。自分とは違う人間になる。なぜって?皆を楽しませたいから。

たちと観客の間には性的な交流があると思う。


f:id:rie4771:20240321225837j:image

※永遠の愛を誓うポールと、フレメンの女戦士チャニ(ゼンデイヤ)。しかしラスト、思わぬ悲劇が…。

 

 観ている者の心の裡に眠る欲望に火を付け、支配する圧倒的なパワー。彼に魅入られたらもう、善悪やルールなんて吹き飛んでしまう。そんな力を持つ人物をカリスマと呼ぶとしたら、まさにミックも然り、フェイド・ラウサも然り。オースティン演じるフェイド・ラウサは、(コイツはサイコパス、ソシオパスだから近づいちゃいけない)と思いながらずるずると耽溺してしまうような、危うい魅力に溢れていました。ちなみにミック・ジャガーのカリスマ伝説も相当なもので、興奮と恍惚の余り、20数名の女性ファンがバタバタ失神したライブもあったように記憶してます。デヴィッド・リンチ版の『砂の惑星』では、フェイド・ラウサ役はスティングだったわけですから、元来ラウサというキャラは「ロックなカリスマ性」が不可欠な要素だったのかもしれませんね。

 

 ……してみると、

バズ・ラーマン監督の『エルヴィス』で、キング・オブ・ロックンロール、エルヴィス・プレスリーがまるで憑依したかのような神演技を見せ、英国アカデミー賞主演男優賞受賞、オスカーにもノミネートされたオースティンがフェイド・ラウサを演じるのは、ひとつの「運命」だったのかも。

 

 今までハリウッド次世代の中ではティモシーの一人勝ちでした。……でもきっとこれからは、ティモシー&オースティンの2強時代が到来すると思うわ!

 

★おまけ……ハリウッドの2大プリンス


f:id:rie4771:20240320214120j:image

※ラスト、2人の決闘シーン。2人のアクションと身体能力ヤバすぎて、見ているこっちの心臓バクバク。

f:id:rie4771:20240320155228j:image

 映画の中では敵同士だった2人(写真上はオースティン演じるフェイド・ラウサ(左)とティモシー・シャラメ)ですが、プライベートはこんな感じの仲良しさん♬(写真下)

 

 ティモシーの元カノのリリー=ローズ・デップとオースティンがロンドンの街角で熱烈キスしているのをパパラッチされたこともあったりして(ちょうどティモシーとリリー=ローズが「すわ、復縁か!?」ってウワサがタブロイド紙を賑わしていた頃です)、初共演以前にも何かと因縁のあった2人ですが、いざ共演となればこの通り。性格的には2人ともワンちゃんタイプ、気さくな人たらしだから合うかもね〜。ティモシーは新作で伝説的フォークシンガー、ボブ・ディランを演じることになっていて、オースティンにぜひエルヴィス・プレスリー役でカメオ出演してくれるよう頼んだのだとか。ティモシー、監督に直訴してぜひ実現させて!

 

Number_i〜琥珀色のR&B『Blow Your Cover』

 
f:id:rie4771:20240319073445j:image

※曲調によってカメレオンのように姿を変えてくるNumber_i。ヲタクの妄想の中では『Blow Your Cover』の彼らはコレ↑

 

(ファンにとって)狂乱の?『To Heroes〜TOBE 1 st Live』が終わって放心状態のところに、さらに燃料投下!4月1日のCDLVに出演決定〜〜!!(ぱちぱちぱちぱち)しかもしかも、『GOAT』は当然のこと、日頃冷静な神宮寺くんがラジオで思わず「エロい」と口を滑らし、平野くんを慌てさせたというアノ『Blow Your Cover』もTV初披露という超朗報が!いやいやいや神宮寺くん、あなた自身が1番エロいのよ。もうアイドルじゃないんだからもっとエロくていいでしょ?……って余計な話は置いといて(笑)

 

 エロティシズムのツボっていろいろだと思うけど、個人的には、肉体の直截的な表現よりもむしろ、こちらの妄想をかき立てる

消えないほどKissした背中越しのパノラマ

かなぁ……。平野くんのハスキーボイスがめっちゃセクシー。

 

 どこか引いてて逡巡している「彼女」を半ば強引に自宅に誘って、甘いLiquorで酔わせて。(たぶん)自分の住んでるタワマンの、煌めく夜景のパノラマを彼女の白い背中越しに見てる……って、そのイマージュ、エロすぎる(笑)若いけど地位も名声もある、遊び慣れてるイケメン…なんだろうな、「彼」は。

 More Chocolate?

 

……彼女にチョコレートを奨めてる‥‥‥‥ってことは誘いの甘いLiquorから、※重厚なカヴェルネ・ソーヴィニヨンか、辛口のシャブリに移ったってことかな。お供のプラリネやトリュフは、老舗のGODIVAかWITTERMERか、はたまた新興勢力のPIERRE MARCOLINIか。一夜限りの恋をどこか後悔してる風情の彼女に、(遊び慣れた筈の)「彼」がまるで少年に戻ったみたいに「もっとチョコレート、どう?」と心の必死さを隠しながら声をかけている様子が切ない。囁く岸くんの声がまたこの情景にぴったりで……沼る(笑)

※チョコレート好きはワイン好き‥‥‥というアンケート結果が出ているそうで。甘いチョコレートに合うワインは、重厚で深みのあるボルドー の赤か、白だったらすっきり辛口のシャブリがおススメ。

 

 

もうちょっとですべて溶けてしまうだろう

 

 舌の上で溶けるチョコレートからの、儚く消えてしまう泡の香りの追い打ちが、彼らの恋の危うさ、脆さを連想させてエグい(笑)

 

 そしてとうとう最後まで心の裡を一切明かさず、おそらく「彼」が眠っている間に、静かに去って行った彼女。

 

Baby now Blow your cover……

が幾度となく繰り返されるけど、「彼」が1人、空っぽのベッドの上で呟いてるかと思うと、めっちゃ切ないわ〜。

しかも「彼」は平野紫耀だから!

岸優太だから!

神宮寺勇太だから!

 

………萌えすぎでしぬ案件(笑)

 

 『Blow Your Cover』。結ばれても心が掴めない彼女に「あなたの心の鎧を脱いで」って訴えかける意味だと思うけど、なぜかヲタクの妄想は平安時代に飛ぶ(笑)文のやり取り、御簾越しの会話から始まる平安時代の恋。御簾(Cover)を取り払って(Blow)自らの姿を男性の前に現すことはすなわち恋人として相手を受け入れたということ。

 

 『源氏物語』には、光源氏の子夕霧が野分(のわけ…台風)の日、強風にたなびく御簾の間から義母である紫の上の美しい姿を垣間見て心乱す場面が出てきます。たちまちのうちに夕霧は紫の上に心惹かれますが、それは二度と起きてはいけない禁断の出来事。求めても絶対に手に入らない高嶺の存在に懊悩する平安朝の貴公子もじゅうぶん切ないけれど、『Blow Your Cover』の後半、たとえ体を重ねて一夜の温もりを得たとしても、その人の心は得られない、冷たくなったベッドの上で「どうか本当の心を見せて」と呟く現代の貴公子の後朝の歌には、寂寞とした現代人の孤独と不毛な愛が滲んで……聴いている私たちをもっと狂わせる。


f:id:rie4771:20240319155407j:image

※『To Heroes〜TOBE 1st Live』2024.3.17

叶わぬ恋の切なさを全身で表現したNumber_i。

 

★おまけ…ベルギーチョコレートのはなし

 ヲタクは夫の仕事の都合で丸5年、ベルギーに住んでいたのですが、ベルギーの人たちにとってチョコレートはお菓子のジャンルではなく、栄養素の詰まったサプリ的なもので、それに凄く驚きました。娘の担任の先生(娘たちは現地の小学校に通っていました)の朝食は365日チョコレート1個とリンゴ1個って言ってたし、お弁当に板チョコ1枚とブロート(固いパン)っていう子も大勢居た。

 

 普段食べてるのはスーパーで売っているような、例えばGALLERやCOTE DORの板チョコで、ショコラティエが作るプラリネやトリュフ、ガナシュは特別な時用の贅沢品。GODIVAは現地の人にはなぜか人気がなくて、当時は海外展開していなかった王室御用達のWITTERMERやLEONIDASのほうがポピュラーだったかも。

 

 PIERRE MARCOLINIは店構えがめっちゃオサレ。ブリュッセルからロンドンに行く特急の発着駅に1店舗あったんだけど、黒と白のスタイリッシュな内装、店内には黒尽くめのブロンド・イケメンがすんっ、と立っていて、ヲタクはたかだかトリュフ2箱買うのにめっちゃ挙動不審になったことを覚えてる(笑)

 

 

 

 濃密なミディアムナンバー『Blow Your Cover』を彩ったチョコレートのお話でした♬

 

Number_i in『To Heroes〜To Be 1st Live』

 
f:id:rie4771:20240318141647j:image

 昨夜の『To Heroes』オーラスアマプラ動画配信、いやはや凄かったっすねぇ……。3時間観終わってなんかヘトヘトになって放心状態の割には夜なかなか寝付けなくて(^_^;)今日は頭回らず仕事にならなかった……。

 

 事務所発足当時から既に「世界展開を視野に入れている」ことを明言している滝沢社長。巷で話題になっている、曲の題名や歌詞を英語にしているところとか、SNS拡散OK、コンサート一部撮影OKなどマーケティングの手法、つまり「HOW」の面でももちろん凄いと思うんだけど、ヲタクはむしろ、彼が打ち出す「WHAT」の部分、コンサートを貫くコンセプトやメッセージ性を大事にしているところが、社長をはじめアーティストたちが既に世界へ一歩を踏み出している証だな、と思いました。ただ単に事務所の顔見世興行で、わちゃわちゃフェス状態のファーストコン……というのではなくて。

 

 「あなたにとってHeroとは?貴方がた一人ひとりが胸に抱く「Hero」に会いに行きましょう!」……という呼びかけから始まった今回のコンサート。世界同時配信もきっと、その延長線にあったのでしょう。ラストにIMP.の佐藤新くんが「皆さんもまたヒーローなんです!ここにいる人たち全員がヒーローなんです!」とめっちゃ爽やかに、高らかに宣言してくれたことで、最後にちゃんとファーストコンのテーマ「全員が主役〜皆Heroになれる」が完結して素晴らしかった。またそれが、DiversityやSelf-Relianceを尊重するという、イマドキの世界の趨勢にもマッチしていたし。

 

 欧米のアーティストは、「自分はこの曲を歌うことで何を社会に訴えたいのか」というメッセージ性を重視しているし、自分の存在が社会にどんな影響を与えるかを常に考えている人が多い。特に米国の場合、自分は民主党支持か保守党支持か、政治的スタンスまで表明しちゃうしね。日本のアーティストでも海外で活躍している人は、作品やパフォーマンスが第一級であることは絶対条件だけど、それに加えて政治や世界情勢、地球の諸問題等に関心を持って、社会参画の意識が高い人が多い印象。故・坂本龍一さんとかYoshikiとかね。

 

 だからそういう意味では、今回のファーストコンで、事務所の慈善活動プロジェクトの一環としての『Be on Your Side』を発表したことはまさにタイムリーでしたね。またね、Number_iの3人が「被災地の為に自分たちが何かできないか」滝沢社長に相談、応援歌の制作を社長から提案され、夜を徹して作詞…って流れがヲタク的には……もうね……たまらんよ。こんな素晴らしい人たちのファンになれたんだ、幸せだなーって。また社長の返答がジワるね。◯◯したら?とか◯◯がいいよ、ではなくて、「チャリティソングならみんなで歌えるね」って……(ToT)経営者としてだけでなく、教育者としても一流のタッキー社長。

 

 歌の趣旨は……

 そばにいて、あなたの手を取り励ますことはできないけど、抱きしめることはできないけど、僕たちの歌を届けることはできる。音楽の力であなたを勇気づけることはできるよ。だからこの世から悲しみが消えるまで、僕たちは歌い続けるんだ。

……というもの。

 

 被災地の人々、ひいては様々な苦しみを抱える世界中の人々への応援ソングであると同時に、「僕たちは、音楽の偉大な力を信じてる。だから僕たちはより良い作品を作り続けて、これから日本だけじゃない、世界中のみんなを元気にしていくんだ!」っていう、Number_iのアーティストとしての宣誓文奏上みたいに聞こえて、胸がアツくなりましたことよ。

 

★おまけ★

 天から三美神が降臨する『FUJI』。本来ならクールにキメる演出なんだろうけど岸くん、嬉しすぎて楽しすぎて思わず笑みが溢れて……。それも邪気のない少年みたいな笑顔で。思わず沼落ちした春の宵闇(笑)