オタクの迷宮~映画と舞台と音楽と Chaos-α

変わり者よと言われても 今日もオタクで生きてゆく

映画で世界旅行✈️👜①~ 『ライアンの娘』(アイルランド)

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(Ireland from Pixabay)

  今日は、「おうち時間を楽しく」の一環として、「おうちにいながらにして絶景を楽しめる映画」を特集してみました。街歩きではなく、大自然が美しい映画…ということで、第1回目はアイルランドの美しい自然を舞台にした『ライアンの娘』(1970年)

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(Ireland from Pixabay)

  「アラビアのロレンス」や「ドクトル・ジバゴ」など、大自然を舞台にしたスケールの大きい作品を得意とした英国のデヴィッド・リーン監督の作品。

 

  舞台は1900年代初頭のアイルランド寒村。イギリスからの圧政と搾取に対し、アイルランド国内で独立運動が過熱し始めた頃。働き口もなかなか見つからず、鬱屈した気持ちを知的障害の老人(ジョン・ミルズ…この作品の演技で、アカデミー助演男優賞受賞)を苛めることで発散する村の若者たち。

 

  そんな社会背景の中で、古い因習を嫌う奔放な人妻ロージー(サラ・マイルズ)が年の離れた人格者の夫(ロバート・ミッチャム)との生活に飽きたらず、情熱の赴くままに愛したのは、彼女が住む寒村に赴任してきた英国人将校ランドルフ(クリストファー・ジョーンズ)でした。しかし彼女の恋は、誠実な夫を裏切る不倫であると同時に、村人たちにとっては憎むべき敵である英国人将校と情を通じるという、許すべからざる二重の裏切り。ランドルフと自分の間に未来はないとわかってはいても、止められない想い。

 

死を賭けた彼女の、危険な恋のゆくえは…❗❓


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  ロージーが日傘を手放し、その傘が風に煽られて青い海に落ちていく冒頭のシーンから、どこまでも永遠に続くような白浜の海岸線、紺碧の空に流れていく雲、目の眩むような断崖絶壁…と、次々とアイルランドの絶景が続きます。それを捉える流麗なカメラワークも素晴らしく、その年のアカデミー賞撮影賞を受賞しています。

 

  戦功を立てて本国では英雄視されながらも脚に深い傷を負い、振戦や幻覚等のPTSDに苛まれる、孤独な英国人将校ランドルフ役を、ジェームス・ディーンの再来と言われたクリストファー・ジョーンズが演じているんですが、もう軍服姿がイケメンすぎて…😍ロージーが倫理道徳に背き、命の危険も顧みず、彼との恋にのめり込んでいくのも…責められないわ😅光の射し込む森の奥、ラベンダーが咲き乱れる大自然の中で二人が結ばれるシーン、映画史上一二を争う美しさでしょう。


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  ハリウッドで、どちらかといえば大味なタフガイ役の多かったロバート・ミッチャムが、他の男に惹かれていく若い妻の心を知りながらもなお彼女を思いきれない中年男の、哀しみと諦観を見事に表現して秀逸。こんな深い演技のできる俳優さんだったんだな…って。

 

  ベルギーに住んでいた頃、夏休みにアイルランドを旅行した折、首都のダブリンではなく、わざわざ西部のコーク空港に飛びました。この映画がディングル半島で撮影されたと知り、ロケ地巡りをする為です。2週間の旅の間に、ロージーが傘を落とした断崖や無人島までは行けたんですけど、彼女がどこまでも続く長い長い海岸線を歩いて行く場面。とうとう最後まで特定できず😢…後から、アイルランドではデヴィッド・リーン監督のお目がねに叶う海岸線が見つからず、北アフリカで撮影されたと知りました😅


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