横浜ゆめが丘の109シネマズで、『フォールガイ』鑑賞。
コルト・シーバース(ライアン・ゴズリング)は、当代きっての人気アクションスター、トム・ライダー(アーロン・テイラー=ジョンソン)のスタントを長年務めるベテランのフォールガイ。スタントの第一人者である彼は仕事もノリノリ、しかも撮影係を務めるジョディ(エミリー・ブラント)とはアツアツの仲で全てが順調なはず……でした。しかしあるアクション大作の現場で、落下シーンのタイミングが狂った為、コルトは一時は生命も危ぶまれるほどの重傷を負ってしまいます。事故の原因を作ったのは自分のタイミングミスだと感じた彼はプロとしての自分を恥じ、また、撮影係から監督へとキャリアアップを目指すジョディの足手まといになりたくないと考え、そのまま行方をくらまし、早や1年半。今ではレストランの駐車係になって日銭を稼ぐ日々。しかしそんなある日、ジョディがSF超大作『メタルストーム』で念願の監督デビューを飾ることになって主役のスタントマンを探していることを知り、元カノの為にひと肌脱ぎたいと危険なスタント(自動車の回転、火だるま、落下……❗️)に復帰する決意をします。しかしそのことがきっかけでとんでもない大事件に巻き込まれることに。果たしてコルトは自分に課せられたミッションを無事果たし、1度は失った筈の愛を取り戻すことができるのか❗️❓️
※想いをじっと胸に秘めて行動する男がいつも似合うライアン・ゴズリング。哀愁を湛えた瞳のせいかしらん。国は違うけど、『蒲田行進曲』(つかこうへい作)のヤスを思い出しちゃった(笑)
超絶アクションに大人のラブロマンスを絡めた、ヲタク的にはこの夏一番の話題作でしたね。……いやひょっとすると年末に振り返ってみて、今年いちばんになるかもしれない。それくらい好き、大好き❗️何しろね、主人公のコルトを筆頭に、元カノのジョディもコルトのマブダチのアクション監督ダン(ウィンストン・デューク)もキャスティングアシスタント(ステファニー・スー)も、みーんな良い映画を作るためなら体張っちゃう映画バカ(笑)現場を愛してる感じがひしひしと伝わってきて、アツイです。
※強くて賢くて大人なヒロイン・ジョディ役にぴったりだったエミリー・ブラント。それにしてもフィル・コリンズを熱唱する彼女の歌の上手さにビックリ🙀
出てくるキャラがみんな映画オタクなんで^^;映画に関する小ネタ満載。自分に黙って姿を消したコルトを今でも恨んでる(……そりゃ当然よね 笑)ジョディが「『ラブ・アクチュアリー』も『ノッティングヒルの恋人』もキライ。ハッピーエンドだから。現実的じゃないわ(当然、コルトに対する当てこすり 笑)」と言うのに対して、コルトがストーリーの裏読みをして説得しようとするも、『ノッティングヒル〜』を『プリティ・ウーマン』と勘違いして延々と喋ってるシーン(どちらの作品も、ヒロインがジュリア・ロバーツ)とか、マイアミバイスのスタジャン着たコルトとダンが共闘する時、『ラスト・オブ・モヒカン』のダニエル・デイ・ルイスのセリフ(生きるんだ!どんなに時間がかかっても、俺はお前を見つける!)を叫んだり、いちいち「このワザはジェイソン・ボーンだ、ドウェイン・ジョンソンだっっ」とか言いながらアクションキメるのもよきよき。監督は、スタントマン出身のデヴィッド・リーチ(『アトミック・ブロンド』『デッドプール2』)なので、全編、「名も無きフォールガイ」たちへのリスペクトと愛が溢れた作品になっています。
※ハリウッドのカメレオン俳優・アーロン・テイラー=ジョンソン、今作では、自分で一切アクションがこなせないヘタレな大スター役(しかもマザコン^^;)。でもライアン・ゴズリングに負けず劣らずのシックスパックを見せつけられちゃうと、役柄の説得力がかなり薄れる。今回は脱いじゃダメよ、アーロン(笑)それより、『クレイヴン・ザ・ハンター』楽しみにしてるワン。
そしてそして、ヲタクが個人的に燃えたのは、もはやこの映画のテーマソングと言っても過言ではない、随所で流れる曲がなんと、KISSの『I was made for lovin' you』(ラヴィン・ユー・ベイビー…1979年)❗️❗️イェーイ、👏👏👏「オレはお前を愛するために生まれた」……って、コルトのジョディに対する想いにピッタリだわ……😭
この曲、メンバーのポール・スタンレーの作なんだけど、当時流行りのディスコサウンドを取り入れた……ってことで、彼らのアルバム『地獄の軍団』や『ラヴ・ガン』を支持するメタルファンからは「日和りやがって」とか言われて、発表当時はさんざんな評判だった。(ヲタクは「良い曲なのに、うるさいなぁ。メタルとディスコ混ぜてどこが悪いのさ」と思ってたけど)……でもほら、良い曲ってこうやって時代を超えても生き続けるのよ。その時は了見の狭い輩がごちゃごちゃ言ってもね。その他にも、カラオケでジョディがコルトとの過ぎ去りし恋を偲んで熱唱するのがフィル・コリンズの『Against All Odds』(『見つめて欲しい』……1984年)❗️ジェネシスだよ、ジェネシス〜〜(涙)
※ライアン・ゴズリングと互角のアクションを披露してくれるのはテリーサ・パーマー。何をしでかすかわからないプッツン女優役。日本刀振り回してユマ・サーマンみたい(笑)ヒット作『ディスカバリー・オブ・ウィッチズ』のエリザベス朝貴婦人とは似ても似つかないので、最初誰だかわからなかった(^_^;)
ネタバレになっちゃうからラストは言えないけど、結局ジョディの映画は撮り直しになります。そしてそして新たに主役に抜擢されたのは、今年末の東京コミコンに来場が決まったあの御方❗️ひゃー、ヲタクも参戦するのよ、彼に会えるんだわ会えるんだわ会えるんだわ(⇐うるさい)カメオ出演とは言え、さすがのダイナマイトアクションなんで、お楽しみに😍でへへ。
ラスト・クレジットには、『Unknown Stuntman』をBGMに、この作品中スタントを務めたフォールガイたちのメイキングシーンが流れて、感動モノです。じつはこの作品、アメリカで1980年代に放送された『俺たち賞金稼ぎ フォールガイ!!』の主題歌だったらしいのですが、ラスト、当時主役を演じたリー・メジャースがカメオ出演しています。そこかしこに、リーチ監督の、映画の先達に対するリスペクトや、危険なスタントに命を賭ける名も無きフォールガイたちへの熱い想いが感じられる作品でした。家族揃って楽しめるので、夏休みが終わる前にぜひ❗️