待ってました、「岸辺露伴は動かない」映画版第2弾❗️肥大した知識欲のためにメフィストフェレスに魂を売ってしまったあのファウスト博士を思わせる異端のダークヒーロー、岸辺露伴。人と人外の者、彼岸と此岸の間を、最強の武器「ヘブンズ・ドア」で軽々と行きつ戻りつする岸辺露伴。⋯⋯そういう意味では、かつてペストの蔓延により死神が大鎌を振るった美と退廃の都ヴェネツィアこそ、彼にとって最も相応しい舞台。
ベネチアを訪れた岸辺露伴(高橋一生)は、訪れた教会で神父と間違われ、何故か仮面を被って顔を隠した紳士(井浦新)の恐ろしい告解を聞くことに⋯。それは、紳士がかつて自身が犯した大罪のため、「幸せの絶頂を迎えた時に“絶望”を味わう」という呪いをかけられたというものでした。そしてその呪いは今、彼の最愛の娘(玉城ティナ)にまで触手を延ばしていると彼は言うのですが⋯⋯。
「懺悔室」のそこかしこに匂う死と絶望のメタファーは、イタリア貴族の末裔だった監督ルキノ・ヴィスコンティによる「ベニスに死す」を彷彿とさせましたね。露伴も作品中で度々ヴェネツィアにおけるペストの猛威に言及しますし、「ベニスに死す」の主人公(ダーク・ボガート)は、ハンガリー貴族の美少年(ビョルン・アンドレセン)に恋焦がれ、街を彷徨い歩いた挙げ句、ペストに感染して絶望の裡に死んでいくのですから⋯⋯。海上からサン・マルコ寺院を臨むショットもあり、(あー、このアングル「ベニスに死す」と同じだわ❗️)と心の中で叫んで悦に入りましたことよ(笑)
それにしても泉くん(飯豊まりえ)、NHKのTVシリーズ最初の頃は、素っ頓狂なウザい女でしかなかったのに(暴言、お赦し下さい⋯by懺悔室)回を追うごとに彼女の類稀なる人間力が露わになり、今はすっかり露伴先生にとってかけがえのない最強のバディ。今回の「懺悔室」でも、「絶望って「死ぬこと」なんですかね❓️」という泉くんの発した何気ない一言が、父によってことごとく「幸せになることを阻まれてきた」薄幸な女性を救おうと必死な露伴の突破口になるんだものね。これから泉くんの存在感はさらに増し増しになっていくかと思われます(断言)。
※仲良くイタリア・オペラを観賞する2人。この時彼らが観ていた「リゴレット」が、作品の重要なモチーフとなっています。
5年前に初めてNHKでドラマが放映されて以来、「岸辺露伴は動かない」シリーズで共演し続けついにゴールイン、ジョジョ婚と謳われた2人。今回の作品のプロモのためにメディアの前に現れた2人は、ベタベタと甘すぎるわけでもなく、さりとて自意識過剰でピリピリしているわけでもなく、絶妙な距離感と阿吽の呼吸で、素敵なカップルでしたね❗️٩(♡ε♡ )۶⋯⋯でも、どちらかと言えば、泉くんを地で行くみたいな飯豊まりえの天真爛漫さに高橋一生がゾッコンみたいにみえる(笑)芝居に関しては超ストイックで完璧主義、「気難しい」というウワサもチラホラの高橋一生をこんなに骨抜きにしちゃうなんて(笑)岸辺露伴と泉くんの関係性そのままに、飯豊まりえは高橋一生にとって最強のバディなのね、きっと。「公私混同映画」「興行成績は苦戦」なんてやっかみ記事がネットに出てたけど、何が悪いの(笑)古くはリチャード・バートン&エリザベス・テーラー、ポール・ニューマン&ジョアン・ウッドワード、最近ではトム・ホランド&ゼンデイヤ⋯⋯と、熱々カップルがスクリーンでも素晴らしい演技を披露している例は海外ならいくらでもあるのに⋯⋯。日本のマスコミや観客は心が狭いのかな?(^_^;)
※美と退廃の都ヴェネツィアを舞台にストーリーは展開します。
まっ、そんな有象無象の声はスルーして、末永く「岸辺露伴」シリーズでお二人のゴールデンコンビっぷりを見せつけちゃって下さい(笑)