オタクの迷宮

海外記事を元ネタに洋画の最新情報を発信したり、映画・舞台・ライブ鑑賞後の感想をゆるゆると呟いたりする気ままなブログ。

ドラマ『岸辺露伴は動かない』~異界との境目を探れ!

f:id:rie4771:20220101123420j:image

(From Pixabay)


f:id:rie4771:20220407142122j:image

 待ってましたぁぁ~❗高橋一生の『岸辺露伴は動かない』。

 

  ヲタクは原作を読んでいないけれども、このドラマの「お耽美ホラー」とも言うべき怪しい世界に、彼はパズルの動かしがたい1ピースのようにピタリとハマっています。彼以外、岸辺露伴は考えられない😅

 

  走ることに取り憑かれ、1秒でも記録を延ばすために人生のあらゆることをなげうってしまう男(笠松将)の狂気(第1話『ザ・ラン』)、人に絶対自分の背中を見せないセールスマン(市川猿之助)のはなし(第2話『背中の正面』)。異形の者、人外の者を引き寄せてしまう露伴が、その者たちの正体を暴き事件の謎をとく大団円が第3話の『六壁坂』と、三部構成になっているのは前作と同じ😊

 

  露伴は、それら人外の者たちを幽霊とも妖怪とも神とも呼んでいて、その強大な力を恐れるでもなく、唯々諾々と従うのでもなく「これは面白い」「私は(真実を)知りたいだけなのだ」と言い放ち、ヘブンズ・ドアーというスタンド(異能力)と並外れた知能を武器に、果敢に立ち向かっていくところが、ひどくカッコいい。しかし岸辺露伴は、自らの溢れるほどの才気に満足することができない。彼にはどこか、肥大した知識欲のためにメフィストフェレスに魂を売ってしまったあのファウスト博士を思わせるところがあり、けっして正統派とは呼べない、異端のダークヒーローと言えるでしょう。ヲタクは元来、スーパーマンよりバットマンキャプテン・アメリカよりウィンター・ソルジャー派だから、岸辺露伴はズバリ、趣味ド真ん中です(笑)

 

  今回の三部作は「坂」がテーマ。今回の事件の数々の、諸悪の根源❓とも言える「六壁坂」は言うに及ばず、露伴の愛すべき相棒、ウザカワ女子の泉京香(飯豊まりえ)は、「平坂」という場所で、世にも奇っ怪な体験をします。「平坂っていうけど、別に坂道じゃありませんでしたよ❓」という彼女に、露伴は口元を歪めて冷笑しながら「坂は坂道の意味じゃない。あっちの世界との境目の「さか」なんだ」と答えます。おお、なるほどね❗納得👀(ちょっと賢くなったきぶん  笑)

 

  そこでヲタクもネットで少々調べてみましたら、出てきた出てきた(笑)例えば、京都。あの「清水坂」、中世の「清水坂」は清水寺に至る急坂ではなく、大和大路付近の松原通を指したそうです。つまり、京の死者を、鴨川を渡り「六道の辻」を通って東山(昔は鳥辺野と呼ばれた)にある葬送地に運ぶための「生者と死者の境」だったそうで😅また、あの三年坂(産寧坂)で転ぶと三年以内に死ぬ、という恐ろしい迷信も聞いたことありますよね。

 

  高橋一生に敵対する異形の者たちがまた、クセ者演技派揃いで。笠松将(憑かれたような眼つきと、ギリシャ彫刻みたいな身体にビックリ( *゚A゚)、市川猿之助(ひたすら怪しい、ひたすらコワイ 笑)、渡辺大知(途中で恐ろしく顔が変化します。『六壁坂』は実写化不可能と言われていたらしいですが、それを可能にした彼の演技力とNHKの映像技術に乾杯✨🍻🎶)、内田理央(美と恐怖の融合…だーりおの着てるキモノ、横溝正史の『獄門島』っぽい😅)ら、そうそうたる面々が総出演😊

 

  また、どこで撮影するのか、相変わらず風景が美しい。今回のストーリーでは、露伴は自分の知識欲を満たすため、六壁坂のある山一帯を購入しようと、魂ならぬ自分の邸宅を売り払って一文無しになった設定になってます。

「え~❗なんでこのおうち売っちゃったんですかぁ。わたし、先生のおうち大好きだったのにぃ」(by 泉京香)

ヲタクも同意見だワ。露伴先生、夜も寝ないでマンガ描いて早く買い戻して(笑)

 

  第3シリーズ、待ってます❗❗