オタクの迷宮

海外記事を元ネタに洋画の最新情報を発信したり、映画・舞台・ライブ鑑賞後の感想をゆるゆると呟いたりする気ままなブログ。

自分へのご褒美〜水信フルーツラボのパフェ🍈🍇🍊🍌🍍


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 1ヶ月間頭を悩ませていた仕事が終了🎵久しぶりの解放感です😊よく「自分へのご褒美」って言うけれど、そういう時思い浮かぶのが、なぜか昔からハマの果物専門店「水信」のフルーツパフェ❤️東京の人だったら千疋屋とかタカノに行くのかな❓

 

  昔は桜木町の駅ビルに店舗が入っていたんだけど、最近になってコレットマーレにお引っ越し🎵水信のパフェのどこが素晴らしいかって、フルーツ以外はバニラアイスとフルーツシャーベットと少量の生クリームのみ❗どんどん食べ進んでいったら、底のほうに砕いたクッキーとかスポンジとかが入ってて、フルーツでせっかく潤った喉が、またもやパサつく…ってことがないんですね😊今日も華やかなカットフルーツの下はアイスとオレンジとイチゴ❤️右側のお水も、沢山のフルーツが沈んだサーバーからセルフサービスで頂く冷たいフルーツウォーター😊まっ、その代わり1,590円で、ちょっとした食事ができちゃうようなお値段なんだけど、フルーツも瑞々しく新鮮なので、それだけの価値があると思います。

 

  さて、喉が潤ったところで、「水信」と同じビル、コレットマーレに入っている映画館「ブルグ13」で「空の青さを知る人よ」リピートしてきます❗11月2日には長井監督やあおい役の若山詩音さん、ツグちゃん役の大地葉さんご登壇の舞台挨拶があるんですよねぇ…。本当はそちらにも行きたかったけど、どうしても先約が…😢

 

  公開前からシネマ行きエレベーター一面に「空青」が描かれていたり、期間限定の「空青」カフェがオープンしたり、さらには今回の舞台挨拶❗なにげにブルグ13は「空青」フレンドリー😊ブルグ13ってメジャーな作品と同時にミニシアター系の作品も上映してくれる(最近では「宮本から君へ」やベルギー映画「ガール」など)好きな映画館なんですね🎵

 

いいぞ、ブルグ13❗ハマの誇りぢゃ❗(笑)

https://twitter.com/y_burg/status/1188721059064795136

ステファン・ランヴィエールのエイトビート❗~カーニバル・オン・アイス

  BSテレ東でカーニバル・オン・アイス、現在まだ放送中ですが…(今現在は、ハビちゃんがセクシーに滑ってます😅)トリノ冬季五輪の銀メダリスト、ステファン・ランヴィエール(スイス)のスケーティング久しぶりに見てコーフンしたため、ブログ書いてます(笑)

 

  今回シングルの採点法が改正されて「リズムの取り方」が重視されるようになったそうですが、ステファンは「フィギュアスケート、リズムの取り方はかくあるべし」みたいなエイトビートのリズムをステップで完璧に刻んでくれました❤️そして、いまだかつて他の追随を許さない芸術品のようなスピン❗彼の、指先の先端まで意識を集中したスピンを見るたびに、ワタシはなぜかマヤ・プリセツカヤ(ボリショイバレエ団の伝説的プリマ)の「瀕死の白鳥」を思い出します。いや、ステファンのスピンは力強くて「瀕死の~」とは似ても似つかないんですが、あの細やかな指先の表現が…ね😉

 

  ランヴィエールは振付師、コーチとしても優秀な人で、高橋大輔に提供したこともありますし、先ほども宮原知子がランヴィエールの振付で滑ってました。そう言えば、長年所属していたクラブを離れた宇野昌磨くんが彼のコーチングを受けていた…というのでニュースになってましたね。

 

  先ほどはネイサン・チェンが「ロケットマン」にインスパイアされたロックなスケーティングを披露したばかり。めちゃくちゃカッコよかったっす🎵

 

  これから紀平梨花ビヨンセの「スピリット」(映画「ライオンキング」より)❗これもランヴィエールの振付です❤️間に合う方は今からでも遅くないのでぜひ。競技と違って様々な「縛り」が無いぶん選手の方々も自由に愉しそうに滑っていて、見応えがあります😊町田樹の解説も素晴らしい😊先日アイスダンスへの転向を発表して世間をアッと言わせた高橋大輔の「The Phoenix」まだ間に合います❗

Netflix「イギリスの城に隠された秘密~Secrets of Great British Castles」

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(Edinburgh Castle  from Pixabay)

 ネトフリ、TVドラマシリーズや映画も勿論ですが、ドキュメンタリーもかな~り趣味に走ってて楽しい🎵ヲタク心をくすぐるチョイスなんだな、これが(笑)

 

  英国の歴史家ダン・ジョーンズがナビゲーターを務めるドキュメンタリー「英国の城に隠された秘密」第2シリーズか…。って、第1シリーズはどこにあるん?(^^;)(;^^)ええっ?配信終了っ❗そ、そんなぁ…😭だって第1シリーズの第1回「ロンドン塔」だよ❓ツイッターでカナダ人の女の子が「ワタシのこれまでの人生において、一番理不尽な仕打ちは、ネトフリ・カナダが第1シリーズの配信を終了したコトだわっ❗」って怒ってたけど、お嬢さん、ネトフリ・ジャパンも同じなんだよ…。ネトフリに加入してまだ数ヶ月、どれだけの名作が知らないうちに消えていったか…。 まっ、グチっててもしゃーない。第2シリーズ第1回はスコットランドエディンバラ城だから良しとしよう❤️

 

  王族の城というより、軍事的な要塞だったエディンバラ城。今でこそ夏の国際映画祭やミリタリータトゥーで観光客が大勢訪れる美しい街エディンバラも、つい最近まで、軍靴と爆音が響く街だったのです。

 

  幼い貴族の子息が権力闘争に巻き込まれてうら若い命を散らした「ブラックディナー事件」。古くは悪名高きテューダー王朝の暴君ヘンリー8世から、最近ではヒットラーナチスドイツの飛行船ツェッペリンに至るまで、なんと23回も攻撃を受けたという悲劇の城は、他の英国の城と同様、欲と陰謀と権力闘争の渦巻く舞台となりました。「ふたりの女王~メアリーとエリザベス (原題 Mary, Qeen of Scots)」ならびにジャック・ロウデンヲタクのわたくしといたしましては、(映画の中でジャクロくんが演じた)ダーンリー卿ヘンリーの肖像画が登場した瞬間「よっしゃっ❗」とガッツポーズ(笑)…しっかし実際のダーンリー卿、ジャクロくんが言うように、ブッ飛ばしたいくらいのクズだわ、やっぱり🙍あの映画の中のダーンリー卿がクズはクズでも、どこか愛嬌のある憎めないクズだったのは、ひとえにジャクロくんの演技力、滲み出る人柄や佇まいの美しさゆえ(断言)それが証拠にジャクロくん、BAFTA(英国アカデミー賞スコットランド)の助演男優賞にノミネートされておりますっ❗

 

  2回目以降は、カーディフ、ランカスター、ヨーク城…と続きます。早く見終わらなくちゃ。いつ配信停止になるかわからないからね(⬅️イヤミ😅)

 

  歴史や旅行好きの方は言うに及ばず、「アーサー王物語と円卓の騎士」などの伝説や「指輪物語」「ハリー・ポッター」「ナルニア国物語」などのファンタジーシェイクスピアの戯曲、さらにはゴシックホラー好きの方も、文学や映像、絵画に対する理解がより深まること請け合いのシリーズものです😉

https://m.imdb.com/title/tt5181284/
https://m.imdb.com/title/tt5181284/

ジャクロくんニュース~「ストーリー・オブ・マイ・ライフ わたしの若草物語 」と「ファイティングファミリー 」

 
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おや、ジャクロくん「ファイティングファミリー」で共演したフローレンス・ピュー嬢と再び合流❗アメリカはロサンゼルスで開催された「ストーリー・オブ・マイ・ライフ わたしの若草物語」の上映イベントにジャクロくんも参加したもよう。そりゃーねえアナタ、愛しのシアーシャちゃんが主役のジョー役ですもの🎵地球の裏側だって行っちゃうよね(笑)オルコット原作の「若草物語」といえば、ワタシたちの世代がむかーし昔少女だった頃のバイブルみたいなアメリカの小説。時は南北戦争時代。パパは戦地へ。残されたママを助けて四人姉妹が奮闘する、愛あり涙ありの青春物語です。今の少女マンガの原型ですね。四人姉妹を当代きっての若手演技派、エマ・ワトソン(聡明な長女メグ)、シアーシャ・ローナン(男勝りの小説家志望ジョー)、エリザベス・スカンレン(病弱な三女ベス)、フローレンス・ピュー(ちょっぴりワガママな末っ子エイミー)たちが演じます。それに加えて隣家の金持ち青年ローリーにティモシー・シャラメ❗シャラメくんとシアーシャちゃんは「レディバード」以来の再共演。監督が「レディバード」と同じグレタ・ガーウィクですからね。お母さん役にローラ・ダーン、おまけに親戚のオバサン役に御大メリル・ストリープまでご出演とは❗キャスト豪華すぎ(笑)早く見たい…。

ロスのホテルで寛ぐジャクロくん⬇️相変わらず男前ぢゃのう…(笑)

でもって、ジャクロくんとフローレンス・ピュー嬢共演、熱血プロレス映画「ファイティングファミリー」もいよいよもうすぐ公開ですっ❗

フローレンス・ピュー嬢はちょっと置いといて(笑)ジャクロくんがツイッターにいろいろ写真をUpしてくれてます。BAFTA(英国アカデミー賞スコットランド)助演男優賞にノミネート中の「ふたりの女王~メアリーとエリザベス(原題はMary, Qeen of Scots)」のオフショットと、プレミアでのアルマーニのスーツ姿のジャクロくん❤️(Smarmaniなるほど、カッコいいアルマーニ、ジャクロ語ね=笑)どっちもカッコいいっすね❗映画のオフショットのほうは、「Nonchalant in linen リネンの衣装でボーッとしてる」って自虐気味のジャクロくん😅まぁ、ダーンリー卿は確かにおバカさんだったけど、でもファンの目から見たら十分カッコいいよ(笑)

 

  シアーシャちゃんと初めて出会ったのは「ふたりの女王~メアリーとエリザベス」の撮影現場。史上最年少でアカデミー賞にノミネートされた天才シアーシャとの共演が決まった時、嬉しくてドキドキしながら撮影を待っていたというジャクロくん(か、可愛い…😊)夢が叶って良かったねぇ🎵

いろいろ楽しみな秋~冬でございます🎵

 

 

ジャズピアノの詩人「ビル・エヴァンス~Time Remembered」


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  今横浜黄金町のミニシアター「ジャック&べティ」で開催されているジャズ映画祭。有名なジャズレコードレーベルであるブルーノートについてのドキュメンタリー「ブルーノート・レーベル ジャズを超えて」と、ジャズピアノの詩人と呼ばれ、未だ彼を超えるジャズピアニストは現れていないと言わしめたビル・エヴァンスのドキュメンタリー「タイム・リメンバード」が続けて上映されています。仕事帰りに「タイム・リメンバード」のみ観賞。 2本続けて4時間観てらっしゃるツワモノもけっこういらしたみたい😅

 

  ジャズピアノというと、個人的にはずっとビバップ(スウィングに飽きたらないジャズミュージシャンが、コードに沿いつつもアドリブで演奏する。時にはアドリブの方が主役になってしまう😅)が好きで、以前拙ブログでも取り上げましたバド・パウェル一辺倒だったワタシ。ジャズではピアノはずっと伴奏者の位置に甘んじていて、やはりサックスとかトランペットなどがスポットを浴びがちなんですが、バド・パウェルはその神業的超絶技巧でサックスのお株も奪っちゃう。ジャズ・セッション、オレサマ系のケンカ上等❗みたいなね。あとアドリブの帝王キース・ジャレットとか。…でも最近は、ビル・エヴァンスの、心に染みるような端正なピアノも 素晴らしいなぁ…って。アグレッシブなジャズではない、その真逆のお互いを生かすような競演。

 

  映画は当然のことながら、彼の作曲した珠玉のナンバー~「タイム・リメンバード」「ワルツ・フォア・デビー」「ブルー・イン・グリーン」「カインド・オブ・ブルー」「カンバセーション・ウィズ・マイセルフ」「フォア・ナネット」「ミザリー」等々…で彩られています。彼は生まれつきの天才で、小学生の頃からクラシックをはじめとして全ての譜面を読み、譜面の通り完璧に弾きこなしたと言われています。マッチョなビバップとは趣の全く異なる、端正でエレガントなエヴァンスのピアノ❤️その天才ぶりにいち早く気づいたのがあのジャズ界の巨人マイルス・デヴィスでした。彼のバンドに参加したエヴァンスは、めきめきと頭角を現します。いみじくも後年、このマイルス・デヴィスとエヴァンスのコンビネーションは、「天上の結婚式」と呼ばれました。

 

  しかしその華麗なる演奏とは裏腹に、彼の人生は壮絶極まりないものでした。弟か息子のように惚れ込んだベースのスコット・ラファロを25才の若さで事故で、10年同棲した恋人エレインや一卵性双生児のように仲が良く幼少期から励まし合って生きてきた兄ハリーを自殺で失い…。エヴァンス自身も、第二次世界大戦出征時に恐怖を忘れるために手を出し、抜けられなくなったヘロインやコカインの過剰摂取で身体はボロボロ…😢

 

  けれど、そんな荒んだ私生活はみじんも感じさせない彼の美しい演奏はどうしたことでしょう。あのバド・パウェルも晩年は薬物とアルコールに体を蝕まれますが、彼の場合は演奏にもその影響は顕著に表れ、中には聴くに耐えないバージョンもあるんです。ところが、エヴァンスの場合、肝臓がボロボロで全身に浮腫が出ている時の演奏も、全くその影響を感じさせない、音楽の神アポロンが奏でるかのごとき天上の調べ😿真の天才だったんですね…。歌手のトニー・ベネットのインタビュー「ビルは、いつも音楽に必要なものは美と真実だ、他には何も必要ないと私に言っていた。私はその言葉を頼りにここまでやって来た」が、しみじみ心に響きます。

 

 折しも今年はビル・エヴァンス生誕90周年。 これから深まる秋の夜長、しっとりと彼のピアノに耳を傾けてみませんか❔

 

  

 

  

『キング』ティモシー・シャラメがハル王子(ヘンリー5世)に~松坂桃李と演技対決❗

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(ヘンリー5世の故郷ウェールズ地方…From Pixabay)

  渋谷アップリンクその他で、ティモシー・シャラメ主演の『キング』(原題:The King~2019年に公開された米豪合作の歴史映画。監督はデヴィッド・ミショッド)が、Netflixでの配信開始前に10/25(金)~11/7(木)の限定上映❗こういう戦闘シーン&宮廷シーン満載のコスチュームプレイは映画館の大画面で観たいですよね~やっぱり😍

 

  本作は、シェイクスピアの戯曲『ヘンリー4世 』と『ヘンリー5世』を原作としています🎵シャラメは当然のことながら、主役のハル王子(のちのヘンリー5世)役❤️ハル王子といえば真っ先に頭に浮かぶのが、ワタシ的には後にも先にも松坂桃李❗ハル王子役は、大酒のみのフォルスタッフら悪友たちと遊び回る王子時代の自由奔放なキャラと、戦いを通じて国を治める自覚に目覚め、決断力に溢れ、しかし一面冷徹さも見せる君主に成長していく変化を見せなければならない難役です。同時に、役者としては挑戦しがいのある役と言えるでしょう。

 

  ともかく、その堂々たる立ち姿の美しさ、明瞭なセリフ回し、王子らしい気品…。

松坂桃李のハル王子は素晴らしかった❗❗

フォルスタッフ役の演技巧者、吉田鋼太郎と堂々と渡り合っていましたもの。松坂桃李はその後映画でもメキメキと頭角を表し、今では押しも押されもせぬ一流役者になりましたが、もはやあの6年前の舞台でその将来は約束されていたのだと思います。当時蜷川さんは、「松坂くんはよく舞台稽古を見に来ていたんだよね」と言っていました。その研究熱心さも抜擢の一因なんだと思いますが😉

 

  努力型の松坂桃李に対して、ティモシー・シャラメは自由奔放な天才肌と申しましょうか😊「君の名前で僕を呼んで」史上最年少でアカデミー賞男優賞にノミネートされただけあって、片頬だけの微笑みや、ふとした時の眼の動きで喜怒哀楽を表現する天才ぶり、相手役のアーミー・ハマーの受けの演技も相まって、単なるBL映画なんて言わせない、至高の恋愛映画になっていました。

 

  フランスの統治権を求めて戦いを挑むヘンリー5世。相手方の国王ルイにロバート・パティンソン❗(日本の舞台では横溝淳平)ハイ、あの「トワイライト」シリーズの血の気の薄い英国イケメン男子(笑)DC映画のバットマンベン・アフレックの降板で白羽の矢が立ちましたね🎵そしてそして、ヘンリー5世のもとに嫁ぐフランス人の王妃キャサリン・オブ・ヴァロワ役に、あのジョニデとヴァネッサ・パラディの娘、リリー・ローズ・デップ💕シェイクスピアの戯曲では、たどたどしい英語を話す王妃とヘンリー5世とのラブシーンが、少女マンガの実写版なみにキュンキュンものなんですよ~。まー、それをあの今話題のシャラメくんとリリー・ローズちゃんのラブラブカップル(ハイ、パパラッチに見せつけるがごときニューヨークの路上やカプリ島のラブシーンはスゴかったっすね😅)が演じてくれるんですから…。「Vogue Japan」には、「シャラメが体現する新しいマスキュリニティ」ですって😮「君の名前で~」ではヒョロヒョロ細っこかったけど、この映画に備えて鍛えてムキムキになったとか?あっ、精神的な話かな(笑)まっ、いろいろ楽しみな映画ざんす😍

 

 さてシャラメくん、松坂桃李の至高の演技(あくまでも個人的な意見ですので、あしからず😅)を越えることが出来るか❗お手並み拝見といきましょう(笑)

 

 

 

  

眞島秀和×岸井ゆきの in 「月の獣~Beast on the moon」演出・栗山民也

栗山民也演出の「月の獣」言わば伝説の名作待望の再演❗2015年の舞台は未見なので、今回の再演は「待ってました💕」というカンジです😃しかもしかも、主演が密かにファンの眞島秀和さん🎵(最近、眠れない夜は「サウナーマン」を1話見ると、なぜか安らかに眠りがやって来るんです。なぜでしょう❓眞島さんの演技は安眠効果があるんでしょうか=笑)、そして最近注目の若手女優岸井ゆきのさん❗「おじいちゃん、死んじゃったって」「愛がなんだ」のあの女優さんですね。感情の振れ幅のスゴい役とかエキセントリックな役とかは強烈な印象を残して名演技と言われがちですが、上記二作のような、いわゆる等身大の女の子の日常の演技って案外難しいんじゃないかと…。お若いんですけど、舞台経験も豊富なようなので、眞島さんとのタッグ楽しみです❗

 

 そして、何と言っても演出は栗山民也さん❗栗山さんの舞台には、演劇によってそれこそ社会変革を起こそうというくらいの熱い気概を感じます。(井上ひさしの「黙阿弥オペラ」じつは藤沢竜也と吉田鋼太郎のコンビ、この作品がいちばん好きだったりして😅)良い意味での啓蒙活動というのかな…。故蜷川幸雄さんの舞台は、ワタシにとって華やかで夢幻的で、辛く厳しい現実から逃れて一時酔いしれる一大エンターテイメントだったんですが、栗山さんの舞台は、嫌でも眼を逸らしてはいけない現実を突き付けられるような感じですよね…。だから、見た後すごく疲れる(笑)栗山さんはいつかのインタビューで、今の日本の社会って「みんなと同じじゃないと安心できない同調圧力の社会。演劇はそれじゃいけない。特に役者は唯一無二の存在でなければ」とおっしゃってましたね。栗山さんは、眞島さんの瞳の中に唯一のものを見た、と仰有っていたので、そんな栗山さんの慧眼に見出だされた眞島さんと岸井さんの演技が今からワクワク楽しみです❗

 

 テーマはアルメニア人虐殺。19世紀末から20世紀初頭に、オスマン帝国少数民族であったアルメニア人が、強制移住、虐殺などにより死亡した事件です。現代史研究によれば、オスマン帝国の組織的犯罪と見なされているようですね。この舞台は、生き残った平凡な市井の人々がそれをどう受け止め、乗り越えていったか…という物語のようです。日本の中高では、現代史ってあまり重要視されてませんよね…😿受験にもあまり出題されないしね。だからこそ舞台や映画で、1900年以降、日本で、世界で何が起こっていたのか、私たちはもっと知らなくてはいけないと思うのですが…。そんな意味で、栗山さんがこの素晴らしい戯曲を発掘してくださって、渾身の力で演出されるということは凄いことだと思うのです💕

 

  眞島さんと岸井さんのアフタートークの日はすでにチケット数少なかったです😧栗山さんが「この作品を乗り越えなければ正月が越せない」と仰有るほどの名作舞台、この機会にぜひ❗

 

 

 

 

  

 

 

 

  

ジェラルド・バトラー『バニシング』やっぱキタ~❗ジャクロくんの「CORVIDAE」ついでに来て(笑)

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(舞台はスコットランドですが、撮影はアイスランド灯台で行われたもよう😍…"Lighthouse in Ireland"From Pixabay)

  来年1月公開決定❗先日拙ブログで、ジャクロくんが「ふたりの女王~メアリーとエリザベス」のダーンリー卿ヘンリー役でBAFTA(英国アカデミー賞)スコットランド助演男優賞にノミネートされた…という記事を書きました。ジャクロくんと一緒にノミネートされたのが、スコットランドのベテラン俳優ピーター・ミュラン。「戦火の馬」、「サンシャイン~歌声が響く街」でいぶし銀のような演技を披露しています。主演がジェラルド・バトラーだからきっと日本公開されるよね…ってブログでも呟いたんですが…Bingo❗

 

  ジェラルドもジャクロくんやリチャード・マッデンと同じスコットランド出身の俳優。ご存知「オペラ座の怪人」映画版でブレークした人。怪人の映画版、舞台ファンから批判が多くてヒットしなかった😿ワタシは良いと思ったけどね…。映画は映画の良さがある。舞台と比べちゃアカン(笑)ロンドンで舞台も観ましたけど、映画も遜色なかったよ~。映画なんだから音源いじったっていいじゃないねぇ。映画「ウェストサイド物語」ナタリー・ウッドとリチャード・ベイマー、歌吹替だよ。でもマリアとトニーそのものだった。人間って、一度思い込むと了見が狭くなる。自分も気をつけなくちゃ。

 

  あっ、また話逸れた(汗)何と言っても監督が、あの北欧の名作TVシリーズ「キリング~Killing」のクリストファー・ニーホルム❗❗北欧ミステリーヲタクのワタシといたしましては、北欧TVドラマシリーズのベスト3といえば「THE BRiDGE~ブリッジ」(スウェーデン&デンマーク合作)、「トラップ・凍える死体~Trapped」(アイスランド)そして「キリング~Killing」(デンマーク)ですから。今英国では空前の北欧ミステリーブーム。北欧ミステリーの醍醐味は、探偵ミステリーとは一味違う、謎解きと並行して社会の病理や人間の心理を深く描いているところでしょうか。日本でいうと、松本清張的な❔北欧でミステリーの位置付けって、社会に潜む様々な問題を摘発するひとつの手法として捉えられているんだそう。今作にも、「トラップ~Trapped」で主演のアイスランド俳優オラフル・ダッリ・オラフソンが出演しています。

 

  シネマカフェの記事によれば…👇

1900年12月にスコットランド沖の北大西洋に浮かぶ孤島で3人の灯台守が忽然と消えた「フラナン諸島の謎」と呼ばれる実在の失踪事件を題材に、大胆な仮説と解釈で描くミステリアス・スリラー…だそうです。

いろいろ楽しみすぎる💕

 

「おまけ」

ツイッターにもあったけどジャック・ロウデンプロデュースの名作(…たぶん😅)スリラー「CORVIDAE」も誰か日本で買い付けて公開してーーっ❗😅


ジェラルド・バトラー主演、実在の人間消失事件描く『バニシング』公開 | cinemacafe.net

「世界のミステリー~アイリーンモア灯台事件」

https://asspra.com/%E3%83%A8%E3%83%BC%E3%83%AD%E3%83%83%E3%83%91/337/

 

セルゲイ・ポルーニン、3年ぶりの来日❗

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(セルゲイ・ポルーニンが初めてバレエを学んだキエフの街…From Pixabay)

 以前拙ブログでも取り上げた「バレエ界の反逆児」セルゲイ・ポルーニン。彼を初めて見たのは、世界で2000万回再生されたというYou-Tubeの動画"Take me to Church"でした。完璧でしなやかな肉体と、「ニジンスキーの再来」とも称される神技巧、まるで天にも届かんばかりの飛翔。なのに、彼本人はまるで自らを追い詰めるように、自らを虐め苛むように、苦悩の表情を見せながら、激しく踊り続けている…。その姿に、強烈に惹き付けられてしまいました。

 

  そして、彼のドキュメンタリー映画「セルゲイ・ポルーニン~世界一優雅な野獣」❗ウクライナの片田舎に生まれた彼。この早熟な天才を家族は団結して応援しますが、皮肉なことに彼がバレエダンサーとして名声を得るにつれ、ご両親の夫婦関係はギクシャクして行きます。

 

  

セルゲイは2009年、史上最年少の19歳で世界の最高峰、英国ロイヤル・バレエ団のプリンシパルに上り詰めました。しかし、家族を喜ばせる為に始めたバレエが、皮肉にも家族をバラバラにし始めたこと、憧れだったダンサーの過酷な現実に、繊細な彼の神経は傷つけられ、彼は次第に壊れていきます。度重なる夜遊び、レッスンの放棄、ドラッグの使用…。彼はまるで自分を罰するように、タトゥーで全身を覆い始めます。そして、2012年わずか22才でロイヤルバレエ団を電撃退団。彼に捧げられた名は、「空を舞う堕天使」…。

 

  のちに彼は、ドキュメンタリーの撮影は、自己を見つめる為の「まるでセラピーのようだった」と語っています。そして、ドキュメンタリーを撮影し始める前は、バレエを踊る目的を見失い、引退しようと考えていた彼が、"Take me to Church"で復活。今はフリーで活躍する傍ら、ダンサーの収入や地位向上の為の活動も行っています。

 

  御大ケネス・ブラナーが監督・主演を務めた「オリエント急行殺人事件」。東欧の貴族役で俳優デヴュー💕出番は少なかったものの、バレエで鍛え上げたしなやかな身のこなしはサスガでした😊そして、伝説のダンサー、ルドルフ・ヌレーエフの伝記映画「ホワイトクロウ」。英国の名優レイフ・ファインズが監督を務めました。てっきりセルゲイが主役かと思ったら、同僚の役😢映画を見たバレエ好きの友人が、「セルゲイの技量が主役の人と比べものにならないほど凄くて…。主役の人、ちょっと可哀想だった」と言っていたので、まだ見ていません😅

 

今回の来日は来年2月、世界のトップダンサーであり、英国ロイヤルバレエのプリンシパルを12年務めたアリーナ・コジョカルが、セルゲイと、シュツットガルトバレエ団の貴公子フリーデマン・フォーゲルを共演相手に選んだドリームプロジェクト❗渋谷Bunkamuraオーチャードホール😍プログラムは2つ。アリーナとセルゲイがドラマティックに踊るBプロ「マルグリットとアルマン」(マーゴ・フォンテイン生誕100年を記念して、コジョカルが日本のファンのために特別に選んだ演目)を選びましたが、華やかなバレエ・ガラ、Aプロも捨てがたい…。うーん、思い切ってAプロも申し込もうか(笑)

 

  12日(土)から受付開始。まだ良い席残っていました。セルゲイとアリーナ、フリーデマンら世界のトップダンサーたちに夢幻の世界に連れていってもらいませんか❔😉

 

 

 

  

旭化成とノーベル賞


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(Stockholm from Pixabay)

  旭化成名誉フェローの吉野彰さんが見事、ノーベル化学賞受賞誠におめでとうございます❗海外に流出した頭脳でなく、象牙の塔の研究でなく、日本国内の民間企業人が2度めの受賞ということで、さらにおめでたいことですね。あっ、もちろん前者の方々をディスってるわけではありません、念のため😅旭化成の社長が以前吉野さんのことを「ノーベル賞取る人だから」と紹介したら、誰も信じてくれなかった」って笑い話も紹介されてましたが…。今回のおめでたい出来事、旭化成という企業の体質にも一因があるのではないか…と思い、少々呟いてみます。

 

  25年前に建てた我が家。じつは旭化成ヘーベルハウスです。その頃私たち家族四人は夫の仕事の関係で、ベルギーに住んでいました。ある日曜日、日本食の買い出しにドイツのデュッセルドルフに出かけたところ、日本食店が入っている同じビルで、「海外赴任しながらでもマイホームが建てられる❗~旭化成」というイベントが開催されていました。日本に帰国したらマイホームが欲しいよね、と夫と常々話していたこともあり、ひやかしに寄ってみることにしました。

 

  その時の担当Tさんとの出会いが、まさに運命だったと思います。Tさんは、「家は、何があっても家族を守るのが役目。ヨーロッパに長くお住まいですからおわかりになるでしょう。家は堅牢なお城でなければ。そして、お子さん、お孫さんに受け継いで頂けたら」と切り出しました。「災害に強い家」というのがその頃の旭化成のキャッチフレーズ。でも25年前は日本の地震活動は沈静期に入っていて、関東大震災以来無気味なくらい静かな時期だったので、世間ではあまりそのキャッチフレーズに注目する人はいませんでした。でも夫と私はヨーロッパに長く暮らし、普通の家庭でも築100年は当たり前、代々住み継いでいくスタイルに憧れていたので、営業さんのお話に惹かれ、イベントが終わる頃にはすっかりその気に(笑)

 

  海外赴任者サービスなので、近所への挨拶回り、上棟式、役所や銀行への手続き、全て旭化成がして下さいました。ベルギーの我が家へは毎日のように見取り図やら壁材、クロス、フローリングのサンプルが届きます。一生に一度の買い物なのに、まるで通信販売で洋服を選んでいるみたいでした。最終的には、現物そっくりな模型をベルギーまで送って下さり、大感激💕

 

  ヘーベルハウスは鉄骨コンクリート住宅で木造に比べてはるかに重量があるため、当時最新だったスウェーデン式ボーリングで、土地の地盤調査を行いました。関東ローム層で中程度の軟弱地盤、補強が必要と結果を知らされた時にはちょっとショックでした。地盤補強のぶん、設備や内装のランクを大幅に落とさなくてはいけなかったから…😢建築法の改正で今では地盤調査が義務化されましたが、当時世間では誰もそんなこと気にする人はいませんでした。でも、担当さんの「内装はいくらでも後から変えることができる。でも、地盤や家の躯体は変えることができないんですよ」という言葉に押切られました。今となっては、担当のTさんの先見の明に救われました。東日本大震災の折、我が家は年老いた両親二人きりだったのですが、家は微かに揺れただけだったそうです。

 

  私たちの代わりに父が毎日のように建設作業を見に行ってくれましたが、あまりにも深く基礎を埋め込むので、近所の人から度々「マンションを建てるのか」と聞かれたそうです😅数年前、利根川決壊の時、真っ白いヘーベルハウスが洪水の中一軒だけ流されず、流れてきた他の家をせき止めていたニュースがありましたが、「へたに動いて流されるより、旭化成さんだから大丈夫と子どもと二階にいました」という奥様のお話が印象的でした。

 

 私事が長くなって申し訳ありません(汗)吉野さんのノーベル賞受賞も、今すぐにお金にならなくても、近視眼的ではない、将来を見据えてモノ作りをしていこうという旭化成の企業体質が一因となっているのではないかと思うのです。

 

  今、折しも史上最大級の台風が横浜に近づいています。我が家の真上を通りそうな気配😅地球温暖化による気候の変化、全体的に地震活断層が縦横無尽に走り、複数のプレートに乗っている日本という国の特殊性を考える時、私たちは何を一番大事にして生活環境を整えなくてはいけないのか、今一度考えるべきではないでしょうか。

リチャード・マッデン、MCU『エターナルズ』撮影に入る❗

アベンジャーズ~エンドゲーム 」を見終わった時の寂寥感…覚悟はしていたけど、やっぱりシビアな結末だった。確実に一つの時代が終わった…的なね。しかしそこはそれMCU、寂寥感に浸るまもなく「スパイダーマン~ファーフロムホーム」の公開があり、ブラックウィドウのスピンオフ、そして「エターナルズ」の製作発表❗さすがファイギ社長、商売上手~~(笑)

 

  宇宙に存在する不老不死の希少種族エターナルズ。主役である戦士イカリスにリチャード・マッデン😍いやー、これで彼もいよいよ来ますね❗戦闘系女神にアンジェリーナ・ジョリー、まさにピッタリの配役です。原作ではイカリスと恋に落ちる設定のセルシ役にジェンマ・チャン。直近では「ふたりの女王~メアリーとエリザベス」で、エリザベス女王の忠実なる侍女、ベス・オブ・ハードウィックを演じていたクールなアジアン・ビューティです。バリー・コーガンの名前もありますね❗クリストファー・ノーラン監督「ダンケルク」で、ヒーローを夢見ながら果たせない薄幸な少年、「聖なる鹿殺し」では、コリン・ファレルニコール・キッドマンをじわじわと追いつめていく無気味なサイコパス、今注目の若手演技派です。そしてそして、ヲタク的にめちゃくちゃ楽しみなのが、「ゲーム・オブ・スローンズ」でリチャード・マッデン扮するロブ役の異母弟、スノウを演じていたキット・ハリントンが「エターナルズ」に参戦すること❗心に闇を抱えたブラックナイト役だとか。あー、またあの二人の尊いツーショットが見られるのねん😍楽しみすぎる~🙆

 

 ファイギ社長、「エターナルズ」にゲイのキャラを登場させる、と明言しちゃったらしいんだけど…。ファンの間ではマッデンくんじゃないかって騒がれてるらしい😅「ロケットマン」でタロン・エガートンとのラブシーンが迫力ありすぎたものねぇ…。でも、イカリスはセルシと恋仲になるんでしょ❔ちょっと考えられないよね。個人的にはマッデンくんのゲイキャラ、おーるおっけーですけど(笑)   

 

  製作発表されてから公開されるまで、こんなふうにあれこれ想像を巡らす時間も楽しいんですよねー。 

https://www.instagram.com/p/B1j0O1CH2lh/?igshid=1fdwsxr8mwnp3

 

                    

 

脇役を貫く生き方も…アーミー・ハマー in 「ホテル・ムンバイ」

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109シネマズ湘南で、「ホテル・ムンバイ」を。2008年インドのムンバイ。駅で、レストランで、ホテルで起きた同時多発テロの悲惨さはまだ記憶に新しいところですが、改めて映画で見ると、刻々と過ぎていく時間を追ったドキュメンタリータッチの映像も相まって、心を抉られます😢無抵抗主義、徹底した非暴力を訴えたガンジーを生んだインドが、史上最悪とも言えるテロ事件の舞台に選ばれてしまった。実行犯は、パキスタンから携帯電話でその度に指令を受ける、いたいけな十代の少年たち。彼らの貧困をダシにして、「お前たちが搾取されたものを異教徒どもから取り返せ❗これは聖戦(ジハード)だ」と、少年たちの憎悪を煽る当時の黒幕(未だその正体は不明)の卑劣さと、洗脳の恐ろしさ。

 

  テロの実態を映画で見ると、滞在者全員が犠牲になってもおかしくない状況なのですが、それをギリギリのところで食い止めたのが、タージマハールホテルの従業員たちでした。映画の冒頭で総料理長が「我々にとってお客様は神と同じである」と、従業員たちを前にして訓辞を言うわけですけれども、それを命をかけて証明することになるとは、なんという人生の皮肉、人生の不条理😢

 

  総料理長の片腕となって宿泊者たちを命がけで守るのが、「スラムドッグミリオネア」ムンバイのスラム育ちのクイズ王で鮮烈な印象を残したデーヴ・パテール。インドいちのホテルの従業員のプライドをかけ、何があろうと「お客様は神様」の任務を遂行しようとする心意気に涙します。

 

  インド人の富豪令嬢と結婚し、タージマハールホテルに家族で宿泊するアメリカ人の役にアーミー・ハマー。レストランで、あろうことかビーフハンバーガーを注文してしまい、妻にたしなめられて悪びれもせず「あっ、知らなくてゴメンね」とチャーミングに笑う夫。この天真爛漫さ、人の良さが、生まれたばかりの赤ちゃんとベビーシッターも含め、彼らがその後に巻き込まれる凄惨な事件の悲劇性を際立たせているのです。

 

  アーミーもこの映画では端役と言ってもいいくらいの役なのですが、あれだけの容姿と俳優としてのキャリアを持っていて、自分が演じる役にはさほどこだわりがなさそうな感じがまた、彼らしい。ただ、彼の出演作品を見ると驚くほど名作揃いで、ワタシが最近見た映画の中で、感動した映画にはたいてい彼が出てるんですよね😅主役を張った映画は1本もないんですが、脚本選びには鋭い慧眼をお持ちのようで…。

 

  ザッカーバーグフェイスブック立ち上げの顛末とその後の訴訟の数々を描いた「ソーシャルネットワーク」。彼は、後年ビットコインで名を馳せた実在の双子ウィンクルボス兄弟を演じてましたね。演技派の俳優さんなら、(どんな演じ分けしてくれるんだろう)とワクワクするんですが、アーミーはいつものように飄々と演じていて全くどっちがどっちだかわからない(笑)ワタシは思わず(おいーっ、いくら双子ってったって、ちっとは違いだせよー)って画面に思わず突っ込んじゃいました(笑)だけど周りがザッカーバーグ役のジェシー・アイゼンバーグやらアンドリュー・ガーフィールド等、クセモノ演技派ばかりなんで、かえって目立ってたという…😅そんな彼の個性は、自己主張のカタマりみたいな俳優が多いハリウッドでは珍しいんでしょうか❔出演作がひきもきらず。共演者も、ジョニー・デップ(ローンレンジャー)レオナルド・ディカプリオ(エドガー)、ティモシー・シャラメ(君の名前で僕を呼んで)、フェリシティ・ジョーンズ(ビリーブ~奇跡の大逆転)など、きら星のような天才ばかり😅次回はアガサ・クリスティ原作の映画「ナイルに死す」で、御大ケネス・ブラナーと共演❗うんとシゴかれてちょーだい(笑)

 

  少々話が逸れましたが(汗)「ホテルムンバイ」。テロの一部始終を臨場感溢れるドキュメンタリータッチで追っているので目を背けたくなるような場面の連続ですけれども😢事件から10年経過しても解決の兆しが見えてこない、世界が抱える様々な問題。その現実だけは、目を逸らしてはいけないと訴えかけてくるような映画でした。

 

したたかに生きよ女たち~『人間失格 太宰治と3人の女たち』

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 見たい見たいと思っていながら、なかなかタイミングが合わなかったこの映画。いやー、面白かったっすよ❗男と女の駆け引きが(笑)…でも題名ね、どう考えても「三人の女たちと太宰治」でしょう。主役は野心溢れる三人の女たち。太宰の正妻(…って、こーゆー言い方可笑しいか😅)津島美知子に宮沢りえ。彼女の野心は、作家である夫に超名作を書かせること。太宰は、沢尻エリカ扮する没落華族の太田静子の日記を失敬して、ベストセラー「斜陽」を書き上げ、一躍文壇の寵児となります。しかし賢い美知子はそんなことはお見通し。斜陽の有名な言葉「人は恋と革命の為に生まれてきた」は、元はと言えば静子のセリフなのに、それをシャアシャアと口にして悦に入っている情けない夫。それまで一度も彼の作品を誉めたことがない美知子は、フラフラしている太宰に「名作が書けるなら、私たち家族を捨て、壊しなさいッ👹」と迫ります。おお、こわ~😮外面如菩薩内面如夜叉とはまさにこの事ぢゃああ。しかし映画に出てきた弟思いの長女は、後の津島佑子。夫だけでなく娘まで大作家に育て上げた美知子の豪腕。アッパレというほかありますまい。

 

  「人は恋と革命の為に生まれてきた」と高らかに宣言し、自ら太宰の子を出産する没落名家の娘、太田静子(沢尻エリカ)。あの戦後の時代、周囲の目をモノともせず、天真爛漫にその大事業をやってのける剛胆さよ。しかも文才があり、太宰に「斜陽」を書かせたミューズで、太宰の死後は「斜陽の思い出」を書いてチャッカリ稼ぐしっかり者。娘の治子も後に作家となります。この静子役、綺麗で可愛くて、沢尻エリカは演技の新境地じゃないでしょうか。

 

  そして「愛する男と一緒に死ぬ」というとんでもない野心を貫く為、いわば自分に注目を集めるために「死ぬ死ぬ詐欺😅」の太宰を、じわじわと真綿で締め上げるように追い詰め、ついに本願成就の戦争未亡人、スタコラさっちゃんこと山崎富栄(二階堂ふみ)。昔読んだマンガの中に、母性愛のかたまりで好きな男をくるんで溶かしちゃうナメクジの妖怪が出てきたけど、それ思い出したなー。宮沢りえと違う意味で怖いわー。玉川上水に飛び込む前にお互いに紐で手首を縛るんだけど「絶対にほどけない縛りかたを研究した」って、「今日は死ぬの止めようよぅ」とグズる太宰の手首をグイグイ締め上げる富栄…((( ;゚Д゚)))

 

  またねぇ、太宰がなぜそんな女たちのエモノ❓に選ばれたかって言ったら、もうねぇ、真底ニブチンで真底優しいダメ男くんなんだわ。またね、小栗旬が巧いです。彼の生来の、人の良さが滲み出て、情けないのに人たらしで憎みきれない愛すべきクズな太宰を好演しています。ワタシ自身は三人の女たちみたいに大それた野心家ではないので、太宰みたいなオトコには魅力感じませんけど(笑)

 

  助演も大変豪華。中でも坂口安吾役の藤原竜也三島由紀夫役の高良健吾💕大好きな作家二人をこの上もなく魅力的に演じてくれて、もう、オタクは本望でございます(笑)あ、あとまるで娼館の女主人さながらのバァのマダム、壇蜜姐さんが色っぽくてステキ😍さすが蜷川実花監督の、特に女優さんの選び方がね…趣味がいいの。

 

  藤原竜也演じる坂口安吾。「『斜陽』の太田静子は社会を捨てた女。それが描ききれないのはお前の筆力不足」と、太宰にズバリと斬り込むカミソリのような男。「文学とは自分を切り刻み、ハラワタを引き摺り出す解剖のようなもの。それが出来たら死んでも悔いはない」と言って憚らない悪魔の天才。突き抜けたオトコ気。うーん、やっぱり藤原竜也はカッコいいっす😍藤原竜也小栗旬が、盟友坂口安吾と太宰に扮して「ルパン」で酒杯を傾け合う…💕このシーンだけでもクラクラして眩暈がしそう(笑)

 

  高良健吾三島由紀夫もね、太宰の狡さ、弱さをなじりながら、「ホントはオレのこと好きなんだろ」と図星を指されて狼狽える三島の若い清廉な感じが良く出てましたねぇ。マッチョに取り憑かれる前は、学習院のいいとこ坊っちゃんだったんだものね、三島も😅でも、テキトーなようでいて鋭い太宰の一言は、後年の三島を考えると感慨深いですね。道化とヒロイズムという表出の違いこそあれ、そのハンパない自己愛の強さ、太宰と三島って鏡のように表裏一体だと思うから😅

 

  学校帰りのJKのお嬢さんたちが大勢いらしてました。三人の女たちをお手本にして、強くしたたかに、自由に生きてちょうだい(笑)

 

  そしてそして最後に流れる東京スカパラダイスオーケストラfeat.チバユウスケカナリア鳴く空」(2001年)❗実花監督が最初からこの曲をイメージしただけあって監督の極彩色のデカダンの世界にぴったりハマってます❗最後の最後に流れるので、映画が終わっても席を立たないでね(笑)

 

 
人間失格 太宰治と3人の女たち | アスミック・エース

スコットランドの旗~ジャクロくんニュース

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(from Pixabay)

   ジャクロくん、ご両親と共にイギリスからのスコットランド独立を求めるデモ行進に参加した模様。彼が英国アカデミー賞スコットランドを受賞した時もそうなんですけど、ツイッターの書き込みも最近スコティッシュスラングが増えてきて、解りづらいよー(笑)

Marched for wur country’s independence today with ma Maw & Daw.

ってジャクロくんの書き込み、wurは「我々の」Maw& Dawは「パパとママ」で、まだ

なんとか類推できるけどさ…これ以上増えると、われわれ日本人にはわからないよね😅

 

  有名なイギリスの国旗ユニオンジャック。3つの国(イングランドスコットランドアイルランド)の国旗を組み合わせたもので、元来スコットランド独自の国旗は上に掲載した🙄ブルーホワイト。折しも、昨日サモアに快勝した日本チームの次の相手はスコットランド❗ううむ、対アイルランド戦に続いて複雑な気持ち(笑)スコットランドもどちらかというと体格のハンデを技で補う同じようなタイプなので、どちらにしても良い試合が期待できそうですね。

 

  映画「ふたりの女王~メアリーとエリザベス」でも描かれていたように、様々な要因から対立と抗争を繰り返してきたイングランドスコットランド。「グレートブリテン北アイルランド連合王国(南アイルランドは独立して共和国制に)」(イギリスの正式名称)の一員になってからも独立問題は燻り続け、1997年スコットランド出身のブレア首相のもとで独自の議会(ホールリード)設置が許可されました。

 

  2014年スコットランドで独立に対する住民投票が行われ、著名人の間でも議論白熱しました(賛成派にはショーン・コネリーら、反対派にはホーキング博士など)が、結果的に反対派が優勢となり一旦終結。ところがご存知のように、ウェストミンスター(英国議会)がEU離脱を決定、EU残留を求めるスコットランド議会はそれに真っ向から反対してまたぞろ独立問題が再燃している…というわけ。ジャクロくんが引用している「bigenoughrichenoughsmartenough~我々は既に大きく豊かで賢い(ゆえに独立の機は熟した)」は、スコットランド独立のスローガンです。

 

  ここへ来て、新しく首相に就任したボリス・ジョンソンが「合意なき離脱(ブレグジット)」を強行すると宣言しているので、混乱は必至(ちなみにブレグジットとはBritain(英国が)exist(EUから出る)の造語です)。独立運動の機運が、北アイルランドウェールズにも飛び火する恐れもあります。

 

  ヨーロッパに住んでいた頃はまだ北アイルランド独立を求めるIRAのテロ活動が活発で、夫が出張でベルファストの駐車場に車を止めて10分後に爆発があった…なんてことがありましたから。北アイルランド独立問題も協定が成立して沈静化したばかりだと言うのに、なぜまた蒸し返すような事態になったのか…。Xデーは10月31日。ジョンソン首相による、「民主主義の象徴」でもある議会の閉鎖は言語道断の愚行。さらなる強行策の実施は何としても避けてほしいところですが…。

 

  でもさ、ジャクロくんがUpしてくれたデモ行進の写真、街中で誰かに迷惑をかけるわけじゃなくて、大自然を愛するスコティッシュらしくて、こういうやり方には同感できるな(笑)

 

じつは「ジョーカー」昨日観たんだけど


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 何だかあまりにもショックすぎてブログ書けなくて鬱々として家に辿り着いた(^_^;)

 

  アメリカと日本、同時公開だったこの映画、アメリカでは「子どもに見せないようにしよう運動」が広がっているらしい。まあ、R15だから必然的にお子さまは見れないわけだけど。たしかにR15は適切。

 

  昨日のTOHOシネマズ上大岡。学校帰りの男子高校生グループがしっかり観に来てましたよ。でも、ちょっと見たところ、みんなとっても賢そうな子たちで、マナー良く最後まで観賞してた。どんな感想を持ったか、聞いてみたいところだけど…。暴力や殺人や性を扱った映画を若者にただ見せなければいいというのはあまりにも安易だし、若者を軽く見ていると思う。

 

  私にはそれこそ「目に入れても痛くない」7才の孫(男の子)がいるんだけど、日々、「7才の子ってこんなに深く物事を考えてるんだ❗」ってビックリさせられることが沢山ある。「たかが子どもだから」なんてつゆほども思っちゃいけない。侮っちゃいけない。大人が想像しているよりも遥かに彼らは複雑で高度なことを考えてる。どんなに小さい子でも(たとえ赤ちゃんでも)個人としてちゃんとリスペクトしなきゃいけないと、いつも考えてる。昨日の「ジョーカー」、彼が15才以上だったら絶対一緒に観て、感想を話し合いたい映画。

 

  だって、たとえどんなに赤ちゃんでも、一人の人間として親に、周囲の人たちに、社会に、無視され続ければどうなるか、その悲劇を描いたのが映画「ジョーカー」だから。当初は「人を笑わせて幸せにしたい。だから僕はジョーカーだ」と言っていた彼が、母親のニグレクトによって脳を傷つけられ、一度笑い出したら止まらなくなる病に冒される…そして「俺の人生は悲劇じゃない、喜劇なのさ」と白塗りのピエロ姿で呟く、なんという皮肉、なんという悲劇。

 

  これは観てから自分一人で抱え込むタイプの映画じゃない。できれば友人同士で、家族で観に行って、なぜ人は傷つけ合うのか、不満を抱えた人が大勢集まるとなぜこんなにも容易に暴動が起こり、いつのまにかプロテストという目的を忘れて、まるで暴力が暴力を呼び寄せるようにエスカレートしていくのか…この映画が提起している、われわれ世界が抱え込む様々な問題を話し合ったらいいと思う。高校や大学の教材にしてもおかしくない。学校側がそんな度胸があったら…だけどね(笑)

 

  私事で恐縮ですけど、小学生の頃、午後3時から毎日テレビで映画を上映していて、楽しみで観てたんだけど、ある日フランソワーズ・アルヌールっていうフランスの女優さん主演の「肉体の怒り」っていう映画を放映してたの。フランソワーズがなんとニンフォマニアの役で。小学生ながらに(人間にはこういう衝動が存在するんだ)って思った。可哀想だなと思っただけで、成長してから別に自分自身影響は全く受けませんでしたよ(笑)

 

閑話休題

 

 映画の表現のみにとらわれ、この「ジョーカー」みないな名作を安易に規制するなら、ホアキン・フェニックスが30キロも減量して、命を削りながらまさに鬼気迫る凄絶な演技を見せた意味がなくなる。