オタクの迷宮

海外記事を元ネタに洋画の最新情報を発信したり、映画・舞台・コンサート鑑賞後の感想をゆるゆると呟いたりする気ままなブログです。

日アカ記念🎵「孤狼の血」役所&松坂ガチ対決

 監督は白石和彌。故・若松孝二監督の舎弟…もとい、弟子ですね😊若松孝二監督といえば昔、映画オタクのカリスマ的存在でした。でもその内容はかな~り過激(笑)小さい頃、母と一緒に町の小さな映画館の前を通って、ワタシがじーっと看板見てると、「子どもが、女の子が見るもんじゃありませんッッ👹」って怒られるような映画(笑)意味、わかりませんよね、スミマセン(汗)そんな熱い「若松組」を描いたのが昨年公開された白石監督の「止められるか、俺たちを」。井浦新若松孝二を、門脇麦が女性の助監督を演じています。

 

  「孤狼の血日本アカデミー賞ノミネートが決まってから、TSUTAYAディスカスで観賞。舞台は昭和63年、暴力団対策法(平成3年施行)直前の広島。しかも夏。仕事で真夏の広島行ったことありますけど、広島の夏って、ハンパなく暑いです😱☀️オールロケ、俳優さんたちも汗まみれ(笑)

 

  ホシを挙げるためなら、恐喝、暴力、放火(❗)不純異性交遊何でもござれのマル暴刑事、大上(役所広司)と、広島大学出のキャリアでありながら大上とバディを組まされる新米刑事日岡(松坂桃李)。日岡にはもう1つ、裏の任務があるのですが…。その名の通り、孤独な狼のような大上と、最初は反発しながらも、大上の刑事魂に惹かれていく日岡役所広司の圧倒的なダークヒーローぶりと、松坂桃李の、初めはナイーブな青い正義漢、しかし次第に暴力に染められていく変容の演技、二人のアンサンブルが素晴らしい❗このお二人、「日本の一番長い日」でも、陸軍大臣と将校役で共演してますよね。息ピッタリです。役柄は天と地ほど違いますけど(笑)

 

  松坂桃李、終盤で、自らに元々内在していたであろう激しい暴力衝動の渦に呑み込まれていく演技が圧巻です。一見清潔そうに見えて、その奥に潜む人間の悪を抉り出していくような演技に長けているのは「MOZU」や「不能犯」「彼女がその名を知らない鳥たち」(⬅️これはもう、キモチ悪かった(;-ω-)ノ)ですでに、私たち観客も知っていますが、今回の「孤狼の血」で、さらに花開いたカンジ。蜷川さんご葬儀の折、今の日本の演劇界を代表する30代の俳優たちが勢揃いしましたが、今の時点では、1番若い松坂くんがトップランナーに躍り出た感ありますねぇ。

 

  脇役陣もクセ者揃い。暴力団の若頭が竹野内豊江口洋介、宗教団体を隠れ蓑にした右翼ヤクザピエール瀧、腹黒い警察幹部に滝藤賢一、ネタを追う記者に中村獅童。ヤクザ映画に必須の(笑)石橋蓮司、「帝都物語」の嶋田久作。書いてるだけでも、濃いわ~(笑)薄幸な人生に抗おうと必死で生きるバーのママに真木よう子。しばらくお姿見なかったですが、ハマリ役で完全復活❗良かったです😊あと、ただいまブレーク中の中村倫也。シャブ中のヤクザのチンピラでチョイ役ですけど、凄く印象的、魅力的。TVドラマ「コールドケース シーズン1」でも、ハマのゲイボーイ役で出てましたけど、出番はほんのちょっとですが、インパクトあったなぁ。

 

  中村倫也も「次世代のカメレオン俳優」って言われてますけど、演じる時自分の個性を消し去って役に埋没してしまう吉沢さんと真逆で、「中村倫也」のオーラ全開で、個性的なんです。この人も将来楽しみな俳優さんですね。

 

  久しぶりに映画観ながら肩に力が入っちゃって、真冬だっていうのに見終わったら汗かいてました。なにせR15の「実録モノ」、暴力シーンもリアルなので、食事前にはおススメしません😅