オタクの迷宮

変わり者よと言われても 今日もオタクで生きてゆく

日本の映画館で見れる最後のイングマール・ベルイマン~没後15周年記念上映

 
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『仮面/ペルソナ』(1966年)

スウェーデンの映画監督、イングマール・ベルイマンが今年、没後15年を迎えるとか。

ヲタクの住む横浜のミニシアター「シネマリン」で、ベルイマン監督の作品特集が始まりました❗(6/18~25)特に、今回対象となっている『魔術師』、『仮面/ペルソナ』、『叫びとささやき』は契約が切れるらしく、日本での映画館での上映は最後となるもよう😢以前、ルキノ・ヴィスコンティ監督の『山猫』についての記事の時も書きましたが、生涯心に残るような名作の数々が人々の記憶の底に埋もれ、やがて風化してしまう‥‥寂しい限りです😢せめてこのマイナーなブログの中で、愛を叫ぶことに致しましょう。


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『魔術師』(1958年)

 

ベルイマンというと「難解」とか「暗い、絶望的」とか言われて、敬遠するむきが多いですが(まあ、北欧産の殆どの作品に向けられる言葉なんだけど😅)、それはある意味食わず嫌いなんじゃないかな‥‥とヲタクは思うわけですね。特に女性が主人公の映画は、リアルでわかりやすいように思います。‥‥ヲタクが女性だから‥‥なのかな。彼が精力的に映画を製作していた時代、貞淑さや従順さを求められ、抑圧されていた女性たちの心の奥底に潜む欲望を赤裸々に抉り出したベルイマン。その眼差しは冷徹で皮肉、懐疑的ではあるけれども、底には一抹の理解と優しさが垣間見れる‥‥と思えなくもない。まあ、その理解は女性限定なんだけど😅表面は、父親の偽善的信仰に対する憎しみ‥‥エディプス・コンプレックスでガッチリコーティングされているもよう(笑)

 

ヲタクが大学生の時、池袋の文芸坐でやはり『ベルイマン特集』やっていて、ベルイマンの映画(たしか)4本くらい夜通し上映して。上映するほうも切符買うほうも正気の沙汰ぢゃない感じですが(笑)明日シネマリンで見ようと思っている『沈黙』、映画史上初めて、それまでタブーだった女性の自慰シーンを真正面から撮ってるんですよ。あれはもう‥‥衝撃以外の何物でもなくて、眠気がいっぺんに吹き飛びました(笑)


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『叫びとささやき』(1972年)

‥‥個人的にはイチ推し❗舞台は19世紀末。ビスコンティもかくや‥‥と思わせる女性たちの優雅さ。その下に秘められた欲望ドロドロ😅北欧の目に染みるような美しい自然の中で繰り広げられる人間の生と死、聖性と俗性の激しいせめぎ合い。北欧ミステリの救われなさかげん、じつはベルイマンが元祖だったか(笑)

 

  ベルイマンの最愛のミューズ、イングリッド・チューリンの、硬質な中に青白い炎がチラチラと燃えているような個性。(この人、ルキノ・ヴィスコンティ監督の『地獄に堕ちた勇者ども』の、ナチスドイツに協力しながら自分の保身を図ろうとする鉄鋼財閥の女当主役の怪演が強烈だった😅)リヴ・ウルマンのエキセントリックな美しさも捨てがたい😊

 

  近年でも、アリ・アスターウェス・アンダーソングザヴィエ・ドランというそうそうたる映像作家たちがベルイマンから受けた影響を公言しています。特に、彼らの映像表現や色彩感覚をみると、なるほど納得❗‥‥ですね。ヲタク、3人とも大、大、大好きな監督なんで嬉しい~❗😍‥‥趣味ってどうしても似通っちゃうものですね(笑)

 

  ベルイマンの作品を日本で見れる最後のチャンス❗首都圏にお住まいの方は映画館に足を運ぶのも良し。‥‥たぶん同時に動画でも配信されなくなっちゃう恐れがあるので、この記事を読んで興味を持たれた向きはぜひ。