オタクの迷宮

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『ドント・ウォーリー・ダーリン』~まんまと騙されたーっ!


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 桜木町駅前のシネコン「ブルグ13」で、『ドント・ウォーリー・ダーリン』鑑賞。

 

  見終わってから振り返ると、何とまあ皮肉な題名をつけたんでしょうね、監督のオリヴィア・ワイルドは😅「ドント・ウォーリー」どころぢゃねーよ❗って感じ(笑)

 

  頭脳明晰な女性が、中身よりも外見の華やかさやセクシャルな魅力を要求される「女優」という世界で長く活動していると、最終的にはけっこう先鋭的なフェミニストになる気がするのはヲタクだけ?オリヴィア・ワイルドだけじゃなく、グレタ・ガーウィグや、昨年Netflix『ロスト・ドーター』の脚本・監督で映画界の話題を席巻した※マギー・ギレンホールも然り……な気がする。

マギー・ギレンホールなんて、女優としての出世作が、オフィスでサディストのボス(ジェームズ・スペイダー)に調教される……って映画『セクレタリー』だもんねぇ。フェミニストになるのも、むべなるかな😅

 

  砂漠の真ん中に忽然と現れる、その名も「ビクトリー」という街。その街で瀟洒な家に暮らすアリス(フローレンス・ピュー)。上司からも信任の厚いエリートの優しく誠実な夫ジャック(ハリー・スタイルズ)を朝送り出し、家をピカピカに磨き上げ、美味しい料理を作って夫を待ち、夜は激しく求め合う……というのが彼女の幸福な日課でした。「絵に書いたような幸せ」を享受している「筈の」アリス。しかしふとした瞬間に、悪夢のような映像が脳裏にフラッシュバックするのです。次第にその頻度は増し、不安に駆られるアリスはある日、隣人の女性が屋根の上で自ら喉をかき切る凄惨な現場を目撃してしまいます。しかし隣人たちや、信じていた夫さえもが、それはアリスの妄想だと言って譲りません。彼女は誤って屋根から転落しただけで、病院で元気にしていると。必死の訴えも空しく、精神的に追い詰められていくアリス。次第に明らかになっていく、夫の勤務する企業、彼らの住むコミュニティ、そして夫との関係にまつわる驚愕の真実とは……❗❓

 

  ラストのどんでん返しがヲタクの想像とは全く違ってビックリです😮フローレンス・ピューがまた、巧いんだわ。彼女きっと、あの『ミッドサマー』にわざとかぶせた演技してたんだと思う。情緒不安定で、恋人依存のメンヘラっていうね。見ているこっちも知らず知らずのうちにミスリードされて、最後はまんまと騙されます(笑)。

 

  時代設定は当初から明らかにされておらず、車やファッション、「この世の果てまで/End of the World」をはじめとするオールディーズの名曲が次々登場して、あれ?1950~60年代の話なのかな?と思って見ていくと、ラスト、「ビクトリー」という街の真実がわかった時に、あっと驚く……というしくみ😅マインドファックサスペンス映画『アンテベラム』をちょっと思い出しました。

 

  結婚してからも女性がそのままキャリアを継続する、あるいは子育てすることの大変さ。時代は変化しているように見えても、苦労はなかなか、なくならない。相変わらず、夫との間には「深くて暗~い河があるぅ」(by 野坂昭如  笑)だし、職場にはまだまだセクハラパワハラが横行してる。髪振り乱して、「悔しい~っ、チキショー」って叫んでも、その声は夜空に空しく響くばかり。

……でも……でもね、この映画のアリスみたいに「見せかけのユートピア」で飼い殺しにされるよりよほど、そのほうが生きている実感があるのかも……しれない。

 

女性たちよ、どっちの生き方を選ぶ?

 

そんな考えがふと頭をよぎる、「怖くて苦い、フェミニズム映画」でした。

 

★今日のオマケ

『エイリアニスト』や『ビッグ・リトル・ライズ』でエンジェルスマイルを振りまき、世の女性たちをトリコにしたダグラス・スミスが、ハリー・スタイルズの同僚役で出演♥️ひと昔前のリーマン設定?だから、いつものくるくるクセっ毛を七三に撫で付けてたけど……。やっぱりいつものヘアスタイルのほうがイイなぁ、ヲタク的には😅


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※ダグラス・スミス……やっぱり彼は、くるくる巻き毛よね~♥️