クリステン・スチュワート(『スペンサー ダイアナの決意』)、ジョシュ・オコナー(『ザ・クラウン』『ゴッズ・オウン・カントリー』『帰らない日曜日』)、エル・ファニング(『THE GREAT〜エカチェリーナの時々真実の物語』)が新作『Rosebushpruning(薔薇の木の剪定…とでも訳すんでしょうか?)』で競演❗お、ダイアナ妃(クリステン・スチュワート)とチャールズ皇太子(ジョシュ・オコナー)の共演だわ。作品は違うけど(笑)ロシアの女帝(エル・ファニング)も出演してるし。なにげにヨーロッパの王族揃い踏み❗❓
監督は、今開催中のカンヌ国際映画祭で高評価を集めている作品※『扇動者 Firebrand』のカリム・アイノズ。
※『扇動者 Firebrand』冷酷な独裁君主ヘンリー8世(ジュード・ロウ)に見初められ、若くして妻となったキャサリン・パー(アリシア・ヴィキャンデル)。ヘンリー8世はキャサリン以前にも、お妃2人は王室から追放、2人を打ち首にしていました。(1人は出産時に死去)当時プロテスタント教徒が迫害されていた時代、プロテスタントの才媛キャサリンは、カトリック信者のヘンリーを改宗させようと目論見ますが、それは彼女の命を賭けた心理戦の始まりでした……。
※『Firebrand』冷酷な暴君ヘンリー8世(ジュード・ロウ)と、6人目にして最後の妻キャサリン・パー(アリシア・ヴィキャンデル)。
監督も旬の人物なら、脚本を担当するのは、『ロブスター』や『聖なる鹿殺し』でヨルゴス・ランティモス監督と組んだギリシャの脚本家、エフティミス・フィリップ。そしてそして題材は、マルコ・ベロッキオ監督による異端の傑作『ポケットの中の拳』(1965年)❗当時の社会の価値観をブチ壊したと言われる怪作、問題作で、兄に対して異常な執着を持つ一人の青年が、兄を家族の軛から開放するため、盲目の母親を崖から突き落とし、知的障害のある弟を風呂に沈める……という恐ろしい話。何年か前に日本で初めて限定上映されました。ヲタクはスケジュールが合わなくて見送ったけど、一部の映画ファン(オタク?)の間ではかなり話題になったと記憶しています。あらすじ読んだだけでも、キリスト教成立以前の血で血を洗う生臭さ。尊属殺人、近親相姦、ギリシャ悲劇の不条理ふんぷん……って感じがする。『ロブスター』や『聖なる鹿殺し』のテイストに通じるものがありますね。エフティミス・フィリップが脚本を担当するのも、むべなるかな。
アイノズ監督は
マルコ・ベロッキオの驚嘆すべき作品『ポケットの中の握り拳』は50年以上も前に公開され、当時のイタリア映画界に多大な影響を与えました。今回私は、エフティミス・フィリップと組めることにしごく興奮しているし、クリステン、ジョシュ、エルという素晴らしい表現者たちが参加してくれることに心から感謝しています。ベロッキオのアイコニックな作品を現代にアレンジすることで、原典に負けない感動的かつ挑発的なものになったら……と願っています。
と語っています。
監督、脚本、キャスト……。どれをとってもこれだけ先鋭的なメンツは考えられない❗『Rosebushpruning』撮影開始は、来年2024年春とのことです。