オタクの迷宮

海外記事を元ネタに洋画の最新情報を発信したり、映画・舞台・ライブ鑑賞後の感想をゆるゆると呟いたりする気ままなブログ。

ジャック・オコンネル、エイミー・ワインハウスの伝記映画『バック・トゥ・ブラック』に参戦


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ジャック・オコンネル

 Netflixチャタレイ夫人の恋人』で、夫との愛なき生活に悩むヒロイン(エマ・コリン)と激しい恋に落ちる誠実で朴訥な庭番メラーズを演じ、私たちをドキドキさせてくれたジャック・オコンネル。彼の期待の新作は、27才の若さで波乱の生涯を閉じた英国のソウルシンガー、エイミー・ワインハウスの伝記映画『バック・トゥ・ブラック』❗


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エイミー・ワインハウス

エイミーを演じるのは、新星マリサ・アベラ。写真で見る限りでは、エイミー本人と比べると可憐で可愛らしい印象ですが、天才シンガーの壮絶過ぎる人生をどう演じてくれるのでしょう。ジャック・オコンネル、『チャタレイ夫人の恋人』の時に比べると、かなりいかついビジュアルになっているところを見ると、役どころはエイミーと短い結婚生活を送ったブレイク・フィールダー・シビルでしょう。シビルはヤク中で、エイミーが薬物依存症になったのもシビルのせいだと言われています。そんなクズ夫でもエイミーはゾッコンだったようで、夫が暴力事件を起こして逮捕勾留されていた間も、「彼に会いたい」と泣き叫んでアルコールに溺れていたとか…。ジャックがそんなセクシーなオム・ファタルを演じるなんて…怖いような楽しみなような(笑)ブリティッシュロックの伝説的ベーシスト、シド・ヴィシャスと恋人ナンシー・スパンゲンの恋愛を描いた『シド&ナンシー』に負けず劣らず破滅的なストーリーになりそう(^_^;)

 

★今日の小ネタ

エイミー・ワインハウスと言えば、レディ・ガガが最も尊敬しているシンガーとして有名ですよね。エイミーの命日には、「みんなあなたと、あなたの声を恋しく思ってるわよ、エイミー。尊厳と尊敬をもって愛する人たちに接することを思い出すいい機会だわ。なんて才能にあふれた人なのかしら」と、追悼メッセージを発表したほど。

②映画の題名『バック・トゥ・ブラック』はエイミー最大のヒット曲で、昔の恋人とヨリを戻して自分の元を去って行った彼氏に対する、いわば「恨み節」ですね。「確かにあたし、別れるとは言ったけど、本気じゃなかった。だから、あたしは何度も傷ついた。あんたがあの女とよりを戻したから、あたしの心はまた暗闇に逆戻り」っていう。彼女のソウルフルな歌い方と相まって、これって…まるでド演歌、いや、ド怨歌です(笑)

 

 

映画少年の「夢」とインドの「いま」〜『エンドロールのつづき』

 
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インド・グジャラート州の田舎の駅で、学校に行く傍ら、チャイ売りの父の仕事を手伝う少年サマイ(三千人ものオーディションの末、選ばれたというバーヴィン・ラバイ。喜怒哀楽それぞれの表情が素晴らしいです)。彼は、生まれて初めて連れて行ってもらった映画に夢中になり、それからというもの学校をサボっては映画館にもぐり込む日々。ある日それがバレて路上につまみ出されたサマイですが、その様子を見ていた映写技師のファザルが「そんなに映画が好きなら、俺の手伝いをしながら、映写室から見るといい」と助け舟を出してくれます。その交換条件は、料理上手なサマイのお母さんが作る美味しいお弁当でした。映写室からこっそり見る数々の映画は禁断の蜜の味。ファザルは、「物語が映画を作る」と教えてくれましたが、サマイがそれよりも魅せられたのは、「光」。フィルムに焼き付けられた「物語」が、映写機を通してスクリーンに躍動する、そのメカニズムでした。サマイは仲間と共にフィルムを盗み出し(^_^;)棄てられたタイヤやブリキを拾って自家製の映写機作りを始めますが…。

 

 BBCディスカバリーチャンネルのドキュメンタリーを手掛けてキャリアを積んできたパナ・ナリン監督。昨年(2022年)には、グジャラート州出身者として初めて米アカデミー会員にも選ばれたそうです。この映画で描かれた少年時代のエピソードは、全て事実だそうです。

 

 貧しくても、モノがなくても、知恵(時には悪知恵ですが 笑)を絞って、「好きなもの、ドキドキするもの」を自分の手で創り上げていくサマイと仲間たち。列車に揺られながら、次々と移り変わっていく光の模様が壁に映るさまを歓声を上げて見つめるシーンは感動的です。世界は奇跡に満ちている……と言ったのは誰だったろう。どんなに些細で平凡な出来事でも、受け止める心が柔らかく純粋なら、それはきっと奇跡になる。この映画は、ヲタクがとうの昔にどこかに置き忘れてきたワクワク感を思い出させてました❗

 

 一方、好奇心と希望に満ちた少年サマイの姿とは対極的な、夢破れた大人たちの姿を通して、現代インド社会の歪みもしっかり描かれています。サマイの父親は、バラモンの名家の出で、かつては牛を五百頭も飼っていたのですが、親族間の争いで全てを失い、今は駅のチャイ売りに甘んじています。また、サマイの映画の師とも言えるファザルは、ある日突然、技師の職を解雇されてしまいます。彼の勤める映画館が、旧来のフィルム映写方式から、PCを使った最新のシステムに切り替えたからです。「なぜファザルが辞めさせられるの」と問うサマイに、ファザルは「最新のやり方は、※英語が理解出来なきゃ、ダメだ。俺には無理だ」と寂しそうに答えるのでした。…そんな大人たちが、サマイの夢をそれぞれのやり方で後押しするさまは胸アツです😢

映画作りを夢見るサマイに、「夢を叶える為には、今の村にいちゃだめだ。発て、学べ」と励ましてくれる小学校の先生。先生はまた、「今のインドにはカーストという階級制度は存在しない。英語を話せる階級と話せない階級の2つだけだ」って生徒たちに言ってました。インドの変化のうねり…みたいなものが垣間見れて興味深かったです。日本ももっと、英語教育に本腰入れなきゃ❗

 

 映画のラストに、ナリン監督が自分が師と仰ぐ監督たちに賛辞を贈るんですが、「偉大なる先達」として、※リュミエールアンドレイ・タルコフスキーデヴィッド・リーンミケランジェロ・アントニオーニら、世界の名だたる巨匠に混じって、勅使河原宏黒澤明小津安二郎の名前が〜〜❗やっぱり日本人としてはめっちゃ嬉しいですね。黒澤と小津は定番だけど^^;、勅使河原監督の名前が出たのは嬉しかった。いわゆるジャポニズム、異国情緒的な魅力を持つ日本ではなくて、彼の作品の持つ、文化のグローバリゼーションが評価されたと思うから。また、監督がインタビューで、「日本映画界における女性たちの活躍にもっと焦点が当てられるべきだ。例えば田中絹代さんとか」って語っていたのが凄く印象的。溝口健二より田中絹代ってとこがね(笑)

※さすが最初に「光」に魅せられただけあって、リュミエール兄弟の名前がまず最初に出ましたね。エジソンの開発したキネトスコープを改良してスクリーンに映し出し、大勢の人が一度に見れるようにしたシネマトグラフの発明により、「映画の父」と呼ばれます。テュエリー・フレモーが2016年に制作した映画『リュミエール❗』を見ると、兄弟の発明がいかに偉大なものであったかが理解できます。


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★今日のおまけ

サマイのお母さんが作る料理がめっちゃ美味しそう〜〜🤤野菜の煮込みとかチャパティとか蒸し物とか…。サマイが映写室に特別に入れてもらえたのも、お母さんの料理のおかげ。母は偉大なり(笑)

常軌を逸した?ブラック・コメディ〜Netflix『ホワイトノイズ』


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 時は1984年、アメリカのとある小さな田舎町。ある日のこと、町の近くで可燃性の危険物を積んだトレーラーと貨物列車が衝突・炎上し、ナイオディンDという猛毒物質を含んだ黒雲が発生、風に乗ってその雲が町に迫ってくるという緊急事態となり、町の平和な暮らしは一瞬にして瓦解し、人々はパニック状態に。大学で教鞭をとるジャック・グラッドニー(アダム・ドライバー)の一家も例外ではありませんでした。初めのうちこそ悠然と構えているフリ?をしていたジャックでしたが、消防署長自ら緊急避難命令を出すに至り、家族全員車に乗って逃げ出したものの、まず目に飛び込んで来たのは、焦って逃げ出そうとする者同士の車が激しくぶつかり合い、人が道路に叩きつけられる地獄絵図。おまけにジャックは給油する為に車の外に出て有毒物質を含む雨に打たれてしまい、死の不安と恐怖に苛まれることになります。果たしてジャックたち家族の行末は…❗?

 

 アダム・ドライバー演じる大学の先生(教授なのか准教授なのか講師なのかは明らかにされていない)がまあ、呆れるくらいスノッブなヤローでして。彼のキャラ設定は、ノア・バームバック監督のユダヤ系ブラックジョーク満載。だってさ、大学で何の科目を担当してるかと言ったら、言うにことかいて「ヒットラー科」なのよ❗全米で一番の「ヒットラーファシズム研究家」という設定。かなり芝居がかった男で、授業中に学生たちに向かって、なーんちゃってヒットラーふうなデマゴーグを演じてみせたりする。…ところが、学生には「ヒットラーの研究をするからにはドイツ語は必須」とか言っておきながら、自分は全くドイツ語が喋れず、こっそりドイツ語会話を習ってる…っていう情けない男。おまけに、クレバーな長男が色々なところから情報収集して有毒物質の危険性を説いても、「こういう時犠牲になるのは、決まって貧しくて教養のない人々なのさ。洪水でボート漕いでる大学教授って見たことあるかい?」と言い出す始末(^_^;)店主が逃げて無人のガソリンスタンドでちゃっかり給油、娘にそれを咎められると、「後から小切手送っとく」って、オイ❗とーちゃん、しっかりしてくれよー。また、父ちゃんに負けず劣らず、母ちゃんのバベット(グレタ・ガーウィグ)もおろおろ狼狽えてばかりで、誰に処方されたかもわからないナゾの薬を常用して娘に心配かけてるし…。

 

 しかし、おポンチ父ちゃん母ちゃんとは対照的に、子どもたち(パパママはお互い4度目の結婚なので、みんな血の繋がりはないんだけど、みんなとても仲良し)は健気で可愛くて、常識もちゃんとわきまえてる。親はなくとも子は育つ……ってホントね。このブラックな不条理劇の中で、グラッドニー家の子どもたちだけが唯一の希望の光(笑)

 

 これはパニックムービーではないので、映画の後半は、死への不安からトンデモないことをしでかしてしまうジャックとバベット夫婦の悲喜劇が描かれます。海外の評論では、この後半が蛇足だ…とか、陳腐だ…とか、さんざんなんですけど、個人的にはむしろ興味深い…というか、共感できました。というのはヲタク、1990年代に夫の仕事の関係で5年間、ベルギーに住んでいたんですね。赴任当時、娘たちは4歳と2歳でした。当時のヨーロッパって大変な時期でした。チェルノブイリ原発事故の後遺症で、野菜食べるのは危険だ…というウワサも流れていたし、他には狂牛病の問題が発覚して。30年経って初めて症状が出るケースもある…なんて聞くと、ゾッとしましたよね。(そのせいで、ヲタクたち家族はつい最近まで、献血が出来なかったんです)だからね、原因不明の有毒な雨に濡れてしまったジャックの右往左往は、人ごとじゃなかったんです。

 

 死に直面した時の人間の行動や、※大衆を指導・先導しているつもりがいざ危機に直面するとその大衆そのものに押し流され、飲み込まれてしまう知識人の滑稽な姿を皮肉と風刺をこめて描いており、好き嫌いは真っ二つに別れると思いますが、少なくともヲタクは好きな部類に入る作品です。ラストの、シュールなダンスシーンも含めてね。特に、救急病院のシスターが、「信仰者はいずれ滅びる。私たちは、天国を信じる少数派の為に、信じるフリをしているだけ」と一刀両断するシーンは強烈でしたね(^_^;)ゾッとしたり笑ったりハラハラしたり、いろんな要素テンコ盛り、おなかいっぱい(笑)

騒動がひと段落した後ジャックの大学の同僚(ドン・チードル)が、訳知りに死について一席ブッてるシーンが登場します。

「自分の死の想像は幼稚で、楽しい自己憐憫だ」と彼は語っていますが、あれだけリアル死に近づく体験をしても、彼の「死をもてあそぶ」性癖は治らなかったもよう…やれやれ。

 

 ……とまあ、ここまでヲタク、感想をつらつらと取り止めもなく書いてきたけど、えっと要するに…テーマは何だったのか?

やっぱり、人類最強の味方はスーパーマーケットだ❗

……かな?(^_^;)

(意味のわからない方は、ぜひNetflixで映画本編をご覧下さい 笑)

 

★今日の小ネタ

ヲタクはバームバック監督の映画『フランシス・ハ』が大好きで、映画の中のグレタ・ガーウィグアダム・ドライバーも大好きだから、今回の『ホワイト・ノイズ』も見始めたんだけど……。

『フランシス・ハ』の残像を頭の中に残したままこの映画を見ると、イタイ目に遭います(笑)

 

 

 

 

アリ・アスター監督、新作でエマ・ストーンとタッグ❗

 
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エマ・ストーン

 

アリ・アスター監督が新作でなんと、エマ・ストーンとタッグを組むというニュースが飛び込んできました❗共演はクリストファー・アボット。そう言えばこの3人、ロブ・パティンソン主催のニューイヤーパーティで一緒にいたところをパバラッチされてたわ〜。そーゆーことかぁ。


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クリストファー・アボット

 

 アリ・アスター監督と言えば、『ヘレディタリー/継承』(2017 )と『ミッドサマー』(2018)で、ホラー映画の新次元を切り拓き、A24の知名度を一気に押し上げたと言っても過言ではありますまい。特に『ミッドサマー』では世界中に一大旋風を巻き起こしましたが、その後はぱったり鳴りを潜めていた感。4年ぶり待望の新作は、ホアキン・フェニックス主演『Beau is afraid』。ホアキン演じる偏執狂ぎみのボーという男が、現実と空想の狭間を行きつ戻りつしながら母親に会う旅に出る…というあらすじを読んでヲタク、主人公ボーの心象風景を描写した幻想的な映画かと思っていたのですが、ティザー映像を見ると、確かに幻想的なシーンが登場するかと思えば一転して、ホアキンが全速力で走っていたり、車にひかれたり❗^^;、ガラスのドアを突き破ったり…と、トムクルばりのアクションシーンの連続…。「ボー、何怖がってんだよ❗」って話ですが(笑)。よくよく聞けば、暴力、性的描写、ヌード、薬物使用等でR指定になっちゃったらしい(^_^;)

 

 アリ・アスター、ヲタク的には、女優さんの新たな魅力を引き出すのが上手い監督だな……という印象。トニ・コレットもフローレンス・ピューも一皮剥けた感、ハンパなかったもんね。…まっ、ヒッチコックみたいにサディストで、綺麗な女優さんイジメて(あ、もちろん映画の中の話 笑)喜んでるだけなのかもしれないけど。


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アリ・アスター監督

 

 盟友ヨルゴス・ランティモス監督との映画2作の公開が待たれるエマ・ストーンですが、アリ・アスター監督とのタッグで、またどんな魅力が花開くのか、楽しみ❗

※ストーリーも何も公表されてはいませんが、配給はやはりA24だそうです。

 

★今日の記事の元ネタはこちら❗⬇

 

つよぽんの神がかり演技🙀〜ドラマ『罠の戦争』第1話

 
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つよぽんが『戦争シリーズ』に帰ってきたぁぁぁ〜〜❗

やったーーー、おめでとうつよぽん

 

 いろいろ大人の事情があったらしく(ヲタクは詳細なところは知らないけど)、民放TV局のドラマで姿を見かけなくなってからも、映画『ミッドナイトスワン』、舞台『アルトロ・ウィの覚醒』、NHKドラマ『青天を衝け』、『拾われた男』…と、割とヲタクは切れ目なく彼の演技に触れてきたから、「久しぶりで超感動❗」といった感慨はないんだけど……。でもなんていうんだろう、やっぱりつよぽんはどこか「テレビの申し子」的なイメージがあるから、様々な媒体で演技の修行を積んで、人生経験もいっぱいして、お茶の間に凱旋してきた❗……つよぽんのファンの人たちばかりでなく、私たち一般視聴者も、そんな感動を覚えたんじゃないかな❓

 

 今回の復讐の舞台は、魑魅魍魎の怪物たちが蠢く永田町。登場する政治家も、(あれ?もしかしてあの人がモデル?)っていう人が何人か出てきて、そういう面でもなかなか興味深いです。

 

 保守系の大物議員で内閣府特命担当大臣である犬飼(本田博太郎)の有能な懐刀として日夜を問わず激務に身を投じる議員秘書の亨(草彅剛)。そんなある日、最愛の一人息子が歩道橋から突き落とされる事件が。犬飼はその裏事情を知っているらしく、亨に「事件を深追いせず、不注意の事故だったと認めろ」と迫ります。そしてあろうことか、それを認めなければ、政務秘書官を務める犬飼の息子が関わった収賄事件の罪を亨に被せると脅迫さえしてきます。若い時の窮状を救ってくれた恩人と、身を粉にして尽くしてきた犬飼に裏切られた怒りに震える亨。彼は、可愛い息子を瀕死の状態に追いやった犯人を突き止め、犬飼の政治生命を断つことを心に近いますが……❗

 

 ストーリーもスピード感がありスリリングで、もちろん面白いですが、何と言っても凄いのはつよぽんの、演技の神様が憑依したみたいな鬼気迫る演技ですよ。

 

力のある奴はどんな要求でも通るのか。

弱い奴はどんな事でも飲み込めっていうのか。

ふざけるな❗

あいつらに教えてやる。踏みつけられたらどんなに痛いか。

 リンゴを握り潰して叫ぶこのシーン。これ将来、TVドラマ史上の語り草になるんじゃないでしょうか。ツイッターで「つよぽんの演技」がトレンド入りしてたもんねぇ。『アルトロ・ウィの覚醒』で、彼の演技をナマで間近で見て、背中がゾワゾワしたあの感じ、思い出したわ。あの、風間杜夫平田満でさえボロクソにけなしたつかこうへいが、「不世出の天才」と手放しでべた褒めしただけはある❗生来の演技力に加え、様々な人生経験を経た末の、今、48歳の彼にしか出来ない演技だったと思う。

 

 岸部一徳本田博太郎小澤征悦高橋克典田口浩正井川遥片平なぎさ…と、脇役陣も一癖も二癖もあるクセ者揃い。みんな何かしら闇抱えてそうだしなー。真の黒幕は一体誰なんだ!?

 

『罠の戦争』……今、少しばかり元気なさげな民放ドラマ界に、強力なカンフル剤となる予感♥

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

異世界・祇園へようこそ❗〜Netflix『舞妓さんちのまかないさん』

 
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(From Pixabay)

何しろ毎回、主人公のまかないさんキヨ(森七菜)が作る料理……※おにぎり、湯剥きトマト、ふっくら親子丼、茄子の煮浸し、野菜の天ぷら、クリームシチュー、たまごのひとくちサンド…等々が美味しそうで美味しそうで🤤「お腹が空いてる時に見てはいけません」番組の二大巨頭は、『孤独のグルメ』と『舞妓さんちのまかないさん』どす❗(断言)

キヨの握ったおにぎりを食べた男衆(芸舞妓の身の回りの世話をする人)の武(北村有起哉)が、その美味しさに「お前、手からなんか出とる」って言うシーンが好きだなぁ。愛情の籠もった「キヨの出汁」(笑)

 

 

 修学旅行で出逢った祇園ナンバーワン※芸妓の百子(橋本愛)に憧れ、はるばる青森から京都花街の「屋形」にやって来た16歳の同級生同士キヨとすみれ(出口夏希)。最初から類まれな舞の才能を発揮するすみれとは違い、キヨは今1つ熱意が足りず、踊りのお師匠さん(戸田恵子)からは叱られてばかり。むしろキヨは、腰痛のまかないおばさんの助手をしていたほうが楽しそう^^;。そんなある日のこと、とうとうキヨは、「あなたは舞妓に向いていない」と、引導を渡されてしまいます。ところが、あと少しで青森へ帰されるというある日、キヨがたまたま作ったまかないごはんの親子丼に舞妓さんたちは大喜び。その様子を見た屋形の女主人である梓(常盤貴子)は、ある妙案を思いついて……。

舞妓はまだ修行中の身。昼間は芸事のお稽古、夜は先輩の芸妓についてお座敷へ出ます。舞妓は自毛で髷を結いますが、芸妓はかつらを被ります。作品中、百子や後出の吉乃(松岡茉優)は芸妓なので、自毛なんですね。

 

 舞妓の夢は潰えたものの、まかないさんとして生き生きと自分自身の人生を歩み始めるキヨと、親友のすみれをはじめとして、「屋形」を巡る個性豊かな人々の日常を、京都の街の季節の移ろいを背景にして、きめ細やかに描いた会話劇と言えるでしょう。


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 何よりキャスティングが見事❗しょっぱなから登場するのがキヨのおばあちゃん役の白石加代子だもん、凄いインパクト(笑)初々しいWヒロイン、森七菜と出口夏希はもちろんのこと、二人を支える脇役陣が当代きっての名優揃い。はんなりゆったり、しかも芯はしっかりの京女を存分に演じるベテラン松坂慶子常盤貴子橋本愛の孤高の美しさ、松岡茉優のおきゃんな魅力…。リリー・フランキー井浦新北村有起哉尾美としのり、古館寛治…と、本来なら非常に個性的な演技を魅せる男優陣が、今作品では女優さんたちの引き立て役に徹して、抑えた演技を見せているのも、ヲタク的にはツボでございました。

 

 一緒に見ている夫(注・韓国ドラマにハマっている)がいみじくも「出て来る人たちが皆良い人だよね。韓国ドラマだと、一人くらいはイジメ役が登場するんだけど…」と申しておりました。…そう言えば、どこぞの無粋な週刊誌が「舞妓さんの賄いの実態はドラマと全く違う」という記事を書いてたっけ。見出しだけで中身は読んでないけど。まあ、ようするに、祇園のリアルはもっと、ドロドロしてるぜ、って言いたいのよね。これって、銀幕で爽やかイケメンを演じる推しにクラクラ来た後、「映画のヒーロー役○○、隠された裏の顔」なんて見出し見て、鼻白むのと同じね。推しのプライベートなんて、こちとら知ったこっちゃないのよ。実生活でどんなにポンコツであろうと、役者は銀幕で華やいで、夢をくれればそれでいい。

 

舞妓さんちのまかないさん』も同じこと。これは祇園のドキュメンタリーじゃあ、ないの。是枝監督が創り上げた、祇園パラレルワールドなんだよぉ。京都に遊びに行ったところで、芸妓さんをお座敷に呼んで遊ぶだけの地位もおカネもないヲタクにとって、芸舞妓を演じる女優さんたちの美しさと、京都の綺麗な景色と、京都弁の音楽的な響きに酔うこのドラマは、森鷗外ぢゃないけれど、※「学問こそ心に飽き足らぬところ多かれ、浮世の憂きふしを知りたり、人の心の頼み難きは更なり」の昨今、ヲタクにとって得難い癒やしのひと時なのです。

舞姫』より。遠い異国、独逸の舞姫エリスが見舞われた運命は苛酷なものでしたが、京の都の舞姫ちゃんたちには幸せになって欲しい。どんなかたちであれ…ね。

 

 

 最後にもう1つ。なぜ是枝監督がこの原作を選んだのか。『海よりもまだ深く』、『万引き家族』、『海街Diary』、『ベイビーブローカー』など、必ずしも血縁に縛られない、異形だけれども愛情深い「家族の可能性」を追求し続けて来た監督。家族と遠く離れて京の街にやって来た年端も行かぬ少女たちにとって、尾形の女主人たちは母であり、芸妓は姉、男衆は父親のような存在。尾形同士が内線で繋がる祇園の世界は、監督にとって、「異形の家族」の1つの完成形だったからではないでしょうか。

 

 

 

 

★今日のおまけ

 様々に素敵な登場人物が往来するこのドラマですが、主旋律を奏でるのはもちろん、まかないさんのキヨ。大事にとってあったプリンを他の人に食べられてしまい、がっかりしているつる駒(福地桃子)に、「プリン味」のフレンチトーストを夜食に作って上げたり、初めて髷を結って眠れない百はな(すみれの芸名)に、「おなか、温まれば眠れるよ」と、さりげなく甘酒を出してあげたり……。森七菜が、まるでキヨその人自身のように自然体で演じていて、彼女を見ているだけでほっこり温かい気持ちになります。

 

 

 

 

サスペンスフルな問題作〜Netflix『聖なる証』

 
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時は1862年クリミア戦争に看護師として従軍した経験のあるリブ・ライト(フローレンス・ピュー)は、ある奇妙な依頼を受け、アイルランドの片田舎にある寂れた村にやって来ます。そこには4ヶ月水だけしか飲まずに生き永らえているという「奇跡の少女」マナが住んでおり、村人たちの信仰の対象となりつつありました。リブの雇用主である村の名士たち……医師やカトリックの主任司祭、村長らはリブに、「決して無理に食べさせようとはせず、彼女の意志を尊重し、本当に食を摂っていないかどうか、ただ観察を続けるように」と命じます。毎日診察を続けるうち、アナの身体が目に見えて衰弱していっているのは明らかでした。近代医学の知識を身につけたリブにとって、アナの命を救うことが第一の優先事項。彼女は何とか食事を摂らせようとあらゆる手段を駆使しますが、アナはまるで「生きること」を拒否するかのように口を開かず、一日中、その衰弱しきった体で聖書の祈りの言葉を呟くばかり。そんなある日のこと、リブの熱意と誠実さがアナの頑なな心を溶かし、彼女はリブに食を拒否するに至ったおぞましい真実を明かします。リブはアナの精神と命を救うため、思い切った手段をとりますが、両親の頑迷な盲信や、村の権力者たちの政治的な目論みがそれを阻み……❗

 

 アナが抱えている恐るべき秘密が明かされるまでが前半のクライマックス。フロイトの理論が悪魔的だと糾弾されていた時代に、看護師としての使命感と生きとし生ける者への愛を頼りに、少女が心の奥底に抱えるトラウマをリブが探っていくプロセスはスリリングです。この作品のフローレンス・ピューがとてもいい❗自分自身も幼い我が子を亡くすという悲しい過去を抱えつつ、生命と人格崩壊の危機に立たされた少女を救おうと孤軍奮闘する健気な女性を緩急自在に演じます。『レディ・マクベス』や『ミッドサマー』、『ドントウォーリー・ダーリン』など、強烈なメンヘラ演技が話題に上りがちな彼女ですが、今回のような抑制の利いた演技も素晴らしいです。一方で、奇跡の少女役を演じるキラ・ロード・カシディ(13歳)がなかなかのもので、この二人の心理戦も見事。ウィリアム・ギブソンの戯曲『奇跡の人』をちょっと思い出しましたね。この二人でサリバン先生とヘレン・ケラー、見てみたいよね。

 

 アナの秘密が明らかにされてから物語は急展開、リブの「アナ救出作戦」が、ロンドンから取材にやって来た新聞記者ウィリアム(トム・バーク…『マンク/Mank』でオーソン・ウェルズを演じていた人ですね。さすが似てる 笑)を巻き込み、サスペンスタッチに展開していきます。

 

果たしてリブは、一人の少女が直面した精神と生命の危機を救うことができるのか!?

 

 前半のストーリー展開と、観ている側の不安を掻き立てるような音楽(マシュー・ハーバート)で、もっと陰惨な話かと思いきや、鑑賞後の印象は以外に爽やかです。ラストが希望を示唆するものであったことと、少女を救おうと手を尽くすことによって自らも救われていく…という、ヒロイン自身の再生の物語になっていたからだと思います。一方で、いわゆる「児童虐待」、大人たちの主義主張や都合で追い詰められていく子供たちの姿は、現代にも十分通用するテーマを孕んだ問題作と言えるでしょう。

 

 

 

心に刺さりまくる30歳の肖像画〜『わたしは最悪。』

 
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 U-NEXTで、『わたしは最悪。』(ヨアキム・トリアー監督)鑑賞。

 

 随所に心に刺さりまくる映画でした。時に共感し、時に痛かった。ヲタクも、主人公のユリヤと同様、人生の岐路でさんざん迷い、プライドと自己嫌悪の間を行きつ戻りつし、沢山たくさん人を傷つけてきたから。若さゆえの無知と傲岸さ…と言えばそれまでだけど。 …だけど、だけど、その時は必死だった。懸命に前を向いて、真剣に生きていたことだけは事実。だから、映画の中のユリヤを通じて透けて見える数十年前の自分自身が、恥ずかしくて舌打ちしたくなる一方で、泣きたいくらい愛おしい気持ちにも、なる。

 

 ヒロインのユリヤ(レナーテ・レインスヴェ)は30歳。少女の頃から頭脳明晰だった彼女は、「医大は成績優秀者に相応しい進路だ」とナレーションにあるように、当然の如く医学部に進学したものの、「自分が目指しているのは身体じゃなくて心❗」とある日突然目覚めて❓あっさり退学、臨床心理士の道へ。それにもピンとこなかったユリヤは、今度は文筆家を目指して書店のアルバイトを始めます。そんな時知り合ったのが、著名なコミック作家のアクセル(44歳…アンデルシュ・ダニエルセン・リー)。一回り以上年上の安定した大人の彼にたちまち恋したユリヤは、すぐに同棲生活に入ります。アングラで、コミックを通じて権威を痛烈に批判するリベラリストの彼でしたが、家族観は予想外に古風で、ユリヤに対して、早く結婚して子供を作ろうと迫ります。アートな才能に溢れる彼に対して尊敬とコンプレックスがないまぜになり、しかも、未だ「何者にもなれていない自分」に苛立つユリヤは、あるパーティで偶然知り合ったパン屋店員のアイヴィン(ハーバート・ノートラム)と恋に落ちます。アクセルに対して抱くある種の引け目を感じずに、気楽に付き合えるからでした。しかしある日、アクセルの友人から、彼が重病に冒されていることを聞かされたユリヤは……!?

 

 自己が確立されない限り、真の恋愛は出来ない…という理論を地でいくようなユリヤの右往左往。彼と口論すると本音が出て、アクセルとケンカした時には「あなたと一緒にいると私は一生脇役なのよ❗」と叫び、アイヴィンには、「これからずっとパン屋で働くつもり?あなたはそれでいいの?」と口走って、自分の残酷さにハッとして落ち込むユリヤ。

 

 舞台がノルウェーオスロだからね〜。世界で一番フェミニズムが進んでいる地域だと思うし(映画に出てくる男たちのなんと懐の深いこと❗)、女性の人生の選択肢も豊富である一方で、それだからこそヒロインが迷って、人生の袋小路に入っちゃう感じがよく描かれてましたね。直近に見た日本映画『そばかす』のヒロイン(三浦透子)も、偶然にも30歳でした。彼女は、内なる迷いというよりもむしろ、外なる敵……社会的通念とか、周囲の無理解と必死に戦ってた。2つの映画を見比べてみると、日本とノルウェー、それぞれの国の女性の立ち位置の違いがよくわかって、面白いです。

 

 ヒロインのレナーテ・レインズヴェは、この作品の演技で、見事カンヌ国際映画祭主演女優賞を受賞。彼女はもちろんのこと、ヲタク的には、アクセル役のアンデルシュ・ダニエルセン・リーも、業病を患い、知的でリベラルな文化人の矜持から「元気なフリ」をしつつ、ふと、孤独感と死への不安をユリヤに吐露するシーンなど、レインズヴェに負けず劣らずの名演だったと思います。

 

★今日の小ネタ

オスロの、目に染みるような美しい風景。そして、親族全員が夏休みに一堂に会すことのできる広い広い庭付きの戸建て。……やっぱりさ、北欧の暮らしって豊かだよね〜、何だかんだ言っても。特にノルウェー石油資源開発の成功により、英国レガダム研究所の「繁栄指数」堂々の世界第1位だから、ユリヤが鬱々と悩んでいても、日本人のヲタクから見ると、(ユリヤちゃん、それ、ちょっとゼイタクな悩みなんじゃなーい?)って突っ込みたくなるシーンもちょっぴりあったことは、否めないかも(小声(^_^;))

 

 

 

 

上様、ついて行きますっ❗〜NHKドラマ10『大奥/吉宗編』

 
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※将軍吉宗(冨永愛)とその寵臣・水野祐之進(中島裕翔)。彼らの共通項は「黒」。ヴィジュアルも最強の二人。

 

ひゃー、SNSでも大盛りあがりだけど、カッコよかったっすねー、昨日のNHKドラマ10『大奥』❗なんてったって、冨永愛の将軍吉宗さまが、強くて美しくて凛々しくて懐深くて、震えるくらい魅力的♥ヲタクね、じぶんがチビの童顔だから、目尻の切れ上がった凛々しい顔立ちの大女に目がないんです(笑)ティルダ・スウィントン然り、シャーリーズ・セロン然り、ユマ・サーマン然り、そしてそして冨永愛さま然り😁

また、将軍さまをガッチリ支える腹心の加納久通(貫地谷しほり)が、大奥取締役の藤波(片岡愛之助…彼のタヌキジジイっぷり(by 吉宗)もお見事でした)を追い詰める時のド迫力❗スカッとしたなぁ。

 

 日本で働く女子たるもの、たぶん職場で藤波みたいなタヌキジジイどものセクハラ・パワハラ・マタハラを経験したことのない人のほうが少ないんじゃないでしょうか。ヲタク自身も若い頃、直属の上司のミスを押し付けられて悔しさになかなか寝つけない夜、(自分が会社でうんと出世して権力握ったら、あんな上司追い出してやるのにぃぃ〜)って、あらぬ妄想を抱いたことがありましたっけ。妄想が現実になる日はついぞ来なかったけどね(笑)

 

 絶大なる権力をふるう将軍さまが女性でしかも、大奥に侍っているのが数多の紅顔の美少年…って、何この素敵すぎる設定😍女子なら一度は体験してみたいはず❗むかーし夢中で見てたTVドラマ『君はペット』思い出すわ〜。悩めるキャリアウーマンの小雪がある日、箱の中に寝ていたイケメン(松本潤)を仔猫よろしく拾うのよね。マツジュン、今では大河ドラマで堂々の貫禄だけど、あの頃は細身で華奢な美少年だったよねぇ…(遠い眼)

 

 今回の『大奥』も、『君はペット』と同様、女子垂涎のファンタジードラマであります(笑)そしてそして、将軍さまのペット…いやもとい、将軍さまの寵愛を一身に受ける中臈・水野祐之進役に平成JUMPの中島裕翔。『君はペット』のマツジュン同様、彼もジャニーズですよね。仔犬のように将軍さまを見上げる澄んだ眼差しが胸キュンものでございました。…なんだろう、偶然かしらん。ジャニーズの男の子たちの多くはどこか儚げで、見ているこちらの庇護本能を掻き立てるんだよね。(初いやつよのぉ〜、苦しゅうない)と、彼に心傾く将軍さまの気持ちもわるわぁ。 

 

 『吉宗編』で素晴らしいオープニングを飾ったNHK版『大奥』。第2話以降も、女将軍とその寵臣たちの様々な愛の形が描かれるそうなので、引き続き楽しみに見ていきたいと思います。

 

 

 

 

オースティン・バトラー、ゴールデングローブ賞主演男優賞おめでとう❗


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 きゃああああ、やったー❗❗❗

国内外の様々な映画賞で主演男優賞や新人賞を次々と受賞しているオースティン・バトラーですが、ついに、ついに、アカデミー賞前哨戦と言われるゴールデングローブ賞で主演男優賞受賞❗

 

 最初、同映画賞の「ミュージカル・コメディ部門」主演男優賞がコリン・ファレルだってニュースが飛び込んで来たから、(ダメだったか〜〜)って早とちりして落ち込んでいたんだけど、「ドラマ部門」の主演男優賞受賞ということで、とりあえずホッ^^; 映画『エルヴィス』って、ミュージカルじゃなくてドラマだったのね。焦った〜〜〜。

 

 受賞のスピーチ、オースティン自身はカリフォルニア出身なのに、まだ南部訛り(エルヴィス・プレスリーは南部メンフィス出身)が抜けていない…と揶揄されていましたが、そりゃそうだよ〜❗祖国を遠く離れた異国の地で長期間撮影、しかもコロナ禍で撮影は長期に渡って中断。撮休を余儀なくされ、一時撮影班が解散した間もアメリカには帰らず、修行僧の如くひたすらエルヴィス研究と彼の歌やパフォーマンスの練習をオーストラリアで続けたオースティン。おまけに8年越し交際の年上の彼女、ヴァネッサ・ハジェンズとも遠恋の末、別離の憂き目を見た彼。撮影終了後には、ウィルス性胃腸炎で緊急入院…。その後のインタビューでも、「エルヴィスから、どうやって自分自身に立ち戻っていいかわからない」と語っていたものね。

 

さあ、あとはBAFTA(英国アカデミー助演男優賞)と、本家本元オスカーだっ❗コリン・ファレルは素晴らしい俳優さんで超強敵だけど、オースティンの、『エルヴィス』に至るまでの血の滲むような努力を考えると、ヲタク的には、オスカー像は彼の元に…と願わずにはいられない。

★な、なにー❗オースティン・バトラーとアンドリュー・ガーフィールド、推し二人のツーショットが思わぬところで…(感涙😭)

 

アンドリュー・ガーフィールドは、「メソッド・アクティング」の信奉者として知られています。

メソッド・アクティングとは、とことんリアリティを追求するために、自分が演じる役柄について徹底的なリサーチを行い、役柄に生じる感情や状況を再現するために、自身の経験や役柄がおかれた状況を擬似的に追体験する演技法です。アンドリューは、遠藤周作原作の『沈黙』という映画で、江戸時代長崎で布教したイエズス会の宣教師を演じる際、役になり切る為にある一定期間完全なる禁欲生活を送ったという事実を明かして、周囲を驚かせました。今回、エルヴィス役に対するオースティンのアプローチは、それに近いものがあったと思うんですよねぇ…。今ドキの俳優さんたちの間では、「バカ真面目すぎ」「効果がない」「ダサい」と、必ずしも評判の良くないメソッド・アクティングですが…。

 

少なくともヲタクは、ダサくてバカ真面目な演技者が好き♥(笑)

 

 

 

 

松本穂香&玉城ティナ〜Wヒロインで魅せる『恋のいばら』

 
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イケメンカメラマン健太朗(渡辺圭祐)とアツアツ恋愛中の莉子(玉城ティナ)。幸せ一杯の彼女はある日、バスで隣り合った見知らぬ女性(松本穂香)から突然声をかけられます。桃と名乗るその女性は健太朗の元カノで、交際していた時に撮影されたあられもない写真を取り戻したいと言うのです。「もしかしてあなたも撮られたのでは…?」と桃に言われた莉子は、ドキリとします。(撮られた時、彼に「データ消して❗」って言って、彼は「わかった。消しとくよ」って答えたけど、もしかして…。)初めは半信半疑だった莉子も、お互いの過去を話し合ううち、次第に桃の方に心が傾き始め、健太朗の留守中に二人して彼の部屋に忍び込み、パソコンのデータを消去しようと計画しますが…。

 

 「パソコンデータ消去大作戦」はちょっとしたアクションモノだし、互いの過去が明らかになっていくプロセスはサスペンスタッチ、ストーリーがどう転がっていくのか全然読めなくてハラハラしていると、ラストのどんでん返しで、ヒロイン桃(松本穂香)の真意が初めて明らかになり、思わずホロリとします。いろいろな要素がジグゾーパズルみたいに上手くハマった、城定秀夫監督の職人ワザ❗

 

 

これ、男脳で見ると、元カノと今カノがイケメン男を巡ってドロドロの闘いを繰り広げる…という妄想が脳内を駆け巡ると思うんだけど…

 

世の男たちよ、残念ながらそういう展開にはなりません www

 

まあね、玉城ティナ松本穂香という、いずれは菖蒲杜若…という当代きっての超魅力的な美女たちが、自分の愛をゲットする為に競い合う図は、最高のドリームでしょうけどね。そうは問屋がおろしませんよ(笑)

 

 私たち女子は小さい頃から、お金も地位も名誉もある男に「選ばれる」のが女の一番の幸せ…という幻想を、数々の童話から刷り込まれて育つわけですが、邦画にも最近やっと、そういった刷り込みに対するアンチテーゼがちらほら出始めて、ヲタク的には嬉しい限り。昨年の「映画納め」に見た、アロマンティック・アセクシュアルの女性が主人公の『そばかす』でも、保育士のヒロイン(三浦透子)が『シンデレラ』のストーリーに小さい頃から違和感を抱いていて、園で上演する紙芝居の結末をシンデレラの自立に書き換えてしまい、物議をかもすシーンがありましたっけ(^_^;)今作の隠れテーマは『眠り姫(別名 いばら姫)』。…でもそれは『そばかす』の戦うヒロイン、シンデレラのように直截的な表現ではくて、もっと手が込んでるの。ラストの種明かしがされて初めて私たちは、この映画が、「クズの浮気男に対するリベンジストーリー」でもなく、恋愛において女性も対等な立場に立つべきといったフェミニズム(…むろん、その要素も含まれているけど)を全面に押し出した作品でもない、真の愛を知った時、人はその人を全力で守りたいと思う…そんな真っ当なラブストーリーであることに気づくのです。

 

 何しろね、松本穂香玉城ティナ、Wヒロインが素晴らしいです❗

 

 ナード気質でゴミ屋敷の住人松本穂香と、彼女の憧れの対象で、リア充を生きる華やかなインフルエンサー玉城ティナ。その二人の関係が一気に引っくり返るラストシーンがみごと。いばらをかき分け、眠り姫を救い出す真のナイトは誰なのか?

 

 何せ城定監督だから、さらっと「リベンジポルノ」なんて言葉を松本穂香に言わせたり、玉城ティナが勤めているクラブでいきなりポールダンスショウが始まったり……で、設定はセクシー系なんだけど(^_^;)そのじつ城定監督、かなりのロマンチストだと見た。

 

 

 

Wニコラス共演の吸血鬼コメディ『レンフィールド』ポスターヴィジュアル解禁❗


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 ニコラス・ケイジかドラキュラ伯爵を演じるという映画『レンフィールド』のポスターヴィジュアル、ついに解禁〜〜❗配給元のユニバーサル・ピクチャーズって、『透明人間』で成功して以来、古典的なホラー映画のリブートに力を入れ始めたらしく、『レンフィールド』がその第2作目らしい。ウワサによると次は狼男だとか。

 

 題名はなぜか、『ドラキュラ』じゃなくて、耳馴れない『レンフィールド / Renfield』。レンフィールドって、原作ではドラキュラ伯爵に洗脳されて、彼の意のまま、手足となって動く忠実なる下僕の名前らしい。ところがそのレンフィールドが下克上❓を狙って暴れ始める…というホラーコメディのよう。タイトルロールを演じるのが、我が推し、ニコラス・ホルト❗直近では、アニャ・テイラー=ジョイ、レイフ・ファインズと共演の『ザ・メニュー』が公開されたばかり。英国出身のイケメンながら、そのイケメンかげんを勢いよく投げ捨てる、イッっちゃってるコメディ演技には定評のあるところ。(『マッド・マックス / 怒りのデスロード』のニュークス、『女王のお気に入り』のクズ貴族、『The Great /エカチェリーナの時々真実の物語』のピョートル大帝など……尤も、『マッド・マックス』と『女王の~』では顔面白塗りで、本人とは殆ど認識できず😅『ザ・メニュー』でも、グルメ気取りのヤなヤツだったwww)

 

 ポスター見ると、いつもの短髪じゃないね。もしかして今回は2のセン?だと嬉しいな。たまには美しいお顔を生かしたマトモなイケメンの役が見たい(笑)

 

 稀代のコメディエンヌ、オークワフィナ(『クレイジー!リッチ』『シャン・チー』『フェアウェル』)もキャスティングされてるみたい。Wニコラスとオークワフィナ…すごーく濃いメンツ(^_^;)この三つ巴、どんなはっちゃけぶりを見せてくれるか、今から楽しみ❗

時代劇の概念を覆す傑作〜NHK『いちげき』

 
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NHKオンラインでは、「本格青春エンターテイメント時代劇」と銘打っていたけど、実際見終わった後のヲタクの感想は「いやいや、そんな単純明快なものじゃなかったよ。もっとダークで、深かったよ」…です。いやだからこそ、心にグッと刺さったし、従来の時代劇の枠を飛び越えた作品になったんだと思います。さすがクドカン、ひと筋縄ぢゃ、いかない(笑)ある意味、時代劇の歴史を変える作品だと思う。いや、マジで。

 

 徳川最後の将軍、慶喜による大政奉還後の江戸。浪士たちが商家を襲い、金銭を奪う「御用盗」と呼ばれる強盗事件が多発していました。その裏で暗躍していたのは、薩摩藩。薩摩は「御用盗」によって幕府を挑発、幕府が正面きって反撃してくればしめたもの、一気に武力蜂起し、江戸城開城、ひいては倒幕を目論んでいたのです。薩摩を迎え討つべしという好戦派(小栗忠順とかね)に反して、勝海舟尾美としのり…軽いノリの裏に、時代を先読みする政治家の冷徹な貌をのぞかせて◎)は薩摩藩との正面きっての武力抗争は避けたい、さりとてこのまま強盗集団を野放しにはできない…と、考えあぐねていました。そこで彼は、百姓の青年たちから力自慢の者をリクルート、短期速成で御用盗討伐の非正規武力集団に仕立て上げるよう、新選組から派遣された島田幸之介(松田龍平)に隠密司令を出します。集まったのは、ウシ(染谷将太)、イチ(町田啓太)、セン(岡山天音)、ワサ(塚地武雅)、ヨネ(高岸宏行)、ウメ(細田善彦)、マツ(上川周作)の7人。

 

  まるで黒澤明監督の『七人の侍』さながらのストーリー展開ですが、黒澤映画の侍たちには「貧しい農民たちを野武士の暴虐から守る」という大義があった。たとえ野武士の刃に倒れても、それは彼らにとって、言わば名誉の戦死だったわけです。…しかし一方で、このドラマの百姓青年たちはどうでしょう。戊辰戦争勃発の前夜、幕府と尊王攘夷派の睨み合い、政治の微妙なパワーバランスの上に咲いた徒(あだ)花。彼らは言わば捨て駒、防御の仕方も教えられず、「一撃」で相手を殺さなければ自分が殺される、与えられた刀は死への片道切符なのです。イチが自分の命をかけて対峙する、言わばヴィラン役の「御用盗」の首領・伊牟田(杉本哲太)ですら、薩摩藩に繰られる駒の1つでしかありません。そんな彼らが、自分たちが巻き込まれた理不尽な運命に憤りながらも、仲間と共に必死に戦い、生き抜こうとするさまを熱く描いた、幕末時代劇です。

 

 キャストがまた、粒揃い❗初めて人を斬った時の恐ろしさと後悔に苛まれながら、必死に自分の生きざまを模索していく主人公に染谷将太。主人公ウシの喜怒哀楽を、それこそ身体全体、五感総動員で演じ切ります。ひたすら武士に憧れ、自分の信じる大義にシンプルに突き進む青年イチに町田啓太。大河ドラマ『青天を衝け』で彼が演じた土方歳三の若き日を彷彿とさせるようなキャラで、なんともイキなキャスティング。刀を握らされてもそれに馴染めず、結局はその優しさがアダになって悲劇に巻き込まれるセン(岡山天音)の哀れ。青年たちを率いるうち、捨て駒の筈の彼らに次第に愛着を覚えていく隊長・島田役に松田龍平。顔に刻まれた真一文字の刀傷も物凄く、寡黙な中に味わい深い名演。相対する女性陣の活躍も素晴らしく、激動の時代に翻弄される女性の哀切を体現した西野七瀬しずちゃん、そしてそして何と言っても伊藤沙莉❗自分自身の知恵と才覚で理不尽な運命に抗い、強く靭やかに激動の時代を生き抜いていくキク役で、若手トップランナーの面目躍如です。

 

 ウシたちが必死に生き抜いた時代を過ぎても、欧州では第一次世界大戦、アジアでは太平洋戦争やベトナム戦争、そして今はウクライナ…と、「大義」の美名のもとにどれだけ多くの若者たちの血が流されたことでしょう。…そんな視点から見ると、単なる「過去の歴史を語る時代劇」では終わらない、現代に生きる私たちにもあまたの問題を投げかける傑作だと思います。

 

 1月末まではNHKプラスで配信しているようなので、見逃した方はぜひ❗

 

★今日の小ネタ

 伊牟田(杉本哲太)がイチ(染谷将太)を執拗につけ狙うのも、一撃必殺隊の初戦で、自分の衆道の相手を彼に殺されたから。それも後ろから刺されて武士としての面目も果たすことなく。武士の心得を説いた『葉隠』には、武士たるもの、衆道の相手については「情けは一生一人のもの也」とありますし。

 杉本哲太がその悶々とした狂恋のさまを巧みに表現していましたね。薩摩といえば、西郷どんをはじめとして、衆道の本場だもんね(^_^;)

 

 衆道ネタをもう1つ。衆道モノの映像作品で思い出すのは、大島渚監督の『御法度』(1999年)。司馬遼太郎の『新撰組血風録』の中の『前髪の惣三郎』をモチーフにした映画で、その妖気漂う美貌で新撰組隊士たちを翻弄する少年隊士・加納惣三郎を演じたのが、今回の『いちげき』で渋い演技を見せた松田龍平(当時15歳)。惣三郎に男色の手ほどきをする隊士が浅野忠信でね。耽美的な映像の中の二人の絡みは、『戦メリ』の坂本龍一デビッド・ボウイのアノシーンと同様、ドキドキしたもんです。

 

 

ウェールズ魂、サクレツ❗〜『ドリーム・ホース』

 
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ウェールズの寒村で、昼はスーパー、夜はパブで働くジャン(トニ・コレット)。子供たちも成長して独立し、小さな農園を営む年老いた夫ブライアン(オーウェンティール…ウェールズ出身の名脇役。『ゲースロ』のアリザー・ソーン卿)と二人暮らし。そんな暮らしの中、かつて馬主だった経験のある税理士のハワード(ダミアン・ルイス)がパブを訪れます。彼のレースの体験談をそれとなく聞くうち、彼女の中には、競争馬を育ててみたいという情熱が日増しに高まっていきました。少女時代、父親と共に鳩や犬を育て、レースで優勝した時のワクワク感が戻ってきたようでした。…とはいえ、ジャンには母親となる牝馬を買う貯金しかありません。仔馬を育てて、調教師をつける資金はどうしたらよいのか…。考えあぐねた末、彼女は村人たちに声をかけ、組合を作って競走馬を育てることを思いつきます。「ドリーム・アライアンス〜夢の同盟」と名付けられた仔馬は、幸運にも高名な調教師の目にとまり、訓練の末、地方レースに出場できることになりますが…。

 

 なんと驚くべきことにこれが実話だとは…特にね、ヲタクみたいな年寄りに夢を与えてくれる映画ですよ❗

 

 シニアになっても「夢、諦めることなかれ」っていう1つの教訓ととらえてもいいし、夫婦や親子、そして動物と人との愛の在り方を描いていると考えてもいい。またねぇ、ドリームが可愛くて。映画の中で、産まれた時から見てるから、じぶんも村人の一人みたいな気がしてくる(笑)

 

…でも、もう1つ、忘れてはならないのが、彼らの「夢の馬」ドリーム・アライアンスが、ウェールズ山間地方の小さな農園で育った…という事実を忘れてはならないでしょう。映画の背景には、英国とウェールズの、複雑な歴史が横たわっていることを忘れてはならないと思います。

 

 現在のウェールズの地に、ケルト人が入植したのは遥か昔、紀元前のこと。その後ローマ帝国アングロ・サクソン、バイキングの支配を受けた後に、イングランドでは1066年にいわゆるノルマン王朝が成立し、ウィリアム1世はウェールズに侵攻します。南部ウェールズは王の軍門に下りましたが、「谷」と呼ばれる北部山岳地方(つまり、この映画の舞台となるムラがある地方です)は激しい抵抗を続けて自治独立を守り抜き、ついに1258年、ルウェリン・アプ・グリフィズ(Llywelyn ap Iorwerth、1194 -1240)がウェールズ大公(プリンス・オブ・ウェールズ)を名乗り、ウェールズ公国が成立しました。現在では英国の皇太子の別称である「プリンス・オブ・ウェールズ」、初代はこのルウェリンなわけ。しかしイングランドからの度重なる侵攻により、その30年後ウェールズ大公家は滅亡、完全にイングランド支配下となります。

 

 このような歴史を持つウェールズ、今でもウェールズの人々はウェールズは独立国であるという意識が強く、映画の中でも、ウェールズ地方競馬では「God Save the Queen」ではなく、「ヘン・ウラッド・ヴー・ナーダイ(ウェールズ語で「我が父祖の地」の意味)」

御国よ、御国よ、我は国に忠実なり

海に守られしこの清く愛すべき地で

いにしえの言葉が永らえんことを。

と一斉に合唱するシーンが出てきます。(ウェールズ出身、今大注目のメゾソプラノ、キャサリンジェンキンスが歌唱❗)

この映画は、愛国心溢れる村人たちの、歴史に対するリベンジストーリーとも言えるのではないでしょうか。

 

 ウェールズの、かつてはノルマン人の猛攻にさえ屈しなかった誇り高き「谷の民」の子孫が、今ではさしたる産業もなく、年老いて、日々の暮らしに埋没している。ドリーム・アライアンスは、ジャンをはじめとして、組合の人々、いや「谷の村人たち」全員に、大きな、大きな夢をくれた。ドリームがレースで転倒、脚に重傷を負い、安楽死を迫られた時、「ドリームは私たちに夢を、未来をくれるばかりだった。今度は私達が彼に、夢と未来をあげる番よ❗」と叫ぶジャン。…なんだか、涙止まりませんでした。ヲタクも子育てや孫育卒業して、自分自身の生き甲斐を見つけなきゃいけないお年頃になっちゃったから、ジャンに感情移入しまくり(笑)ジャン役のトニ・コレット、最近は『ヘレディタリー /継承』とか『彼女のかけら』『ナイトメアアリー』など、アブノーマルな役ばかり。今回はフツーのオバサン役でほっとした(笑)

 

様々な視点から見ることができ、あらゆる世代が楽しめる感動作です。レースの場面は全てホンモノの凄い臨場感。ぜひ、映画館で❗

 

★今日の小ネタ

 ラスト、ウェールズ出身でアメリカで成功した歌手トム・ジョーンズの『デライラ』を、トニ・コレットはじめ俳優さんたちとモデルになったご本人たちが一緒に歌い上げるシーンは胸アツ❗見てるこっちまで元気をもらいます。

 

  また、組合の一人で独り暮らしのおばあちゃんモーリーン(シアン・フィリップス)の憧れの人がBBCの有名なスポーツキャスター、クレア・ボールディングで、ラストにご本人登場❗クレアと言えば、東京オリンピックの時、男子水泳リレー(金メダル)で3番目に泳いだ選手に「※your third leg was phenomenalあなたの第三泳、スゴかったわ」

と言ってしまい、「さすがクレア、下ネタも神❗」って騒がれた人(^_^;)

男性の第三の足…って想像つきますよね(笑)

…って、いろいろ小ネタも楽しい映画でしたwww

 

 

 

 

ハッピーバースデー❗マイク・ファイスト🎂

 
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本日1月5日は、昨年『ウェスト・サイド・ストーリー』ジェッツのリーダー、リフ役で大勢の女子のハートをトリコにしたマイク・ファイストの誕生日。めでたく31歳を迎えた彼、次回作はルカ・グァダニーノ監督が初めてロマコメに挑戦した『チャレンジャーズ/Challengers』❗

 

 タシ(ゼンデイヤ)は元テニス選手。今はコーチに転身して、出ると負けのテニス選手、夫のアート(マイク・ファイスト)をチャンピオンに押し上げようと必死。しかし彼女の努力も虚しく、アートは連敗続き。タチは夫のヤル気を引き出すため、弱いプロ選手にチャンスを与える「チャレンジャー・イベント」に参戦させますが、一戦を交えることになったのが、タシの元カレで、アートの親友でもあったパトリック(ジョシュ・オコナー)。彼はかつて将来を嘱望された選手でしたが、今はもはやヤル気無しの「燃え尽き」状態。しかしこの試合をきっかけに、モヤモヤ三角関係が再燃して…。

 

 FilmUpdateのツイッターにUPされているマイクの写真、初めて見るのが1枚あるんだけど、これ、『チャレンジャーズ』のヴィジュアルなのかしら?

以前、『チャレンジャーズ』の撮影現場としてUPされた写真⬇とは髪型が違うよねぇ。


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もしかして、オースティン・バトラー主演の『ライダーズ/The Bikeriders』にもキャスティングされてるから、そっちの写真かな?うー、楽しみすぎる。それにしても上の写真☝ティモシー・シャラメにめっちゃ似てません?ちょっとチャラ男っぽくて、セクシー。

 『チャレンジャーズ』監督のルカ・グァダニーノからも


 何しろマイクはね、見ているこちらが息を飲むくらい鮮やかな変貌を遂げることのできる俳優なんだ。

彼の集中力は驚くべきものだ。

セットに居て演技をしている時の彼、していない時の彼、どちらも眼を離せない。

彼は将来、観客がその演技を見たいと熱望する役者になることは間違いない。

 

…と、ベタボメされてるマイク😍彼が、第2のティモシー・シャラメになる日も近い❗