オタクの迷宮

映画・ドラマ・舞台レビュー、ケルト文化、滅びの美学、推し活のつれづれまで── 観て、感じて、考える。 "好きなモノ・人"についてしか語らない偏愛のブログ。そして今日もどこかで、ヲタクが迷走中。

横浜・大岡川の桜を静かに楽しむ〜上大岡「フォレスタリア」で大人のお花見ランチ

 今日は4月1日。

 ヲタクの地元・横浜の桜は、ちょうど満開を迎えています。
明日からは4連勤。となれば、今日が今年最後のお花見のチャンス——そう思い、ふらりと出かけてきました。

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 人混みを避けて、静かに桜を楽しみたい方へ。

 

 横浜を代表する桜の名所といえば、大岡川。神奈川県のお花見・桜名所人気ランキングでも1位に選ばれる定番スポットです。
お花見の中心となるのは主に3エリア。
・弘明寺(観音橋・さくら橋)周辺:桜の密度が高く、商店街の賑わいと華やかな景色
・蒔田公園:広い芝生でピクニックにも最適
・大岡川プロムナード(黄金町〜日ノ出町):映像作品にも度々登場。夜桜のライトアップが人気

……しかし最近、どうにも人混みと宴会の賑わいが苦手になってしまったヲタクは、あえてそこを外します(笑)
満開の桜の下で、騒がしさに紛れてしまうのが、少し惜しくて——。
今回やって来たのは、そのさらに上流。
地下鉄ブルーライン・京浜急行「上大岡駅」周辺です。
ヲタク的・大岡川の桜の名所は、むしろここ。

 

 満開の桜——と言えば、ヲタク的には坂口安吾の幻想怪奇譚『桜の森の満開の下』。
残忍非道な美女(正体は鬼)に翻弄され、愛欲地獄の果て、ついにはその手で愛しい女を殺めてしまう山賊。
その心象風景を夢想するヲタクにとって、飲めや歌えの賑やかな酒宴よりも——

やはり人気(ひとけ)のない場所にひっそりと佇む上大岡の桜に惹かれてしまう。

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※『桜の森の満開の下』は、野田秀樹によって歌舞伎化されています。

 

 本来なら川沿いをゆっくり歩きたいところでしたが、今日はあいにくの雨と強い風。そこで、大岡川沿いにあるイタリアンレストラン「FORESTARIA(フォレスタリア)」で、桜を眺めながらランチを楽しむことにしました。

※※フォレスタリアのテラスから眺める桜。雨のせいか人通りも少なく、静かな表情を見せていました。

 

 満開の、その外側で、桜は最も美しい瞬間にすでに終わりの気配を孕んでいる。
そんな一瞬に立ち会えるのも、またこの場所ならではの贅沢なのかもしれません。

 

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★本日のメニューは、桜の時期限定の特別コース

〜フォレスタリアドッチアチリエージァ2026〜

¥3,300-

【スープ】本日のスープ(海老のビスク)

【サラダ】自家製ドレッシング三浦野菜サラダ

【前菜】アンティパストミスト

【ピザorパスタ】1人1品セレクト
・パスタ:3種類(マッシュルームのクリームソース、ボロネーゼ菜の花入り、しらす・アミエビ・春キャベツのアーリオオーリオ)
・ピザ:2種類(マルゲリータ、森のキノコ)

【メイン】牛肉のタリアータ

【デザート】ドルチェ盛り合わせ(桜アイス、ティラミス、パンナコッタ)

【食後のカフェ】コーヒー または 紅茶、カフェラテ

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 窓の向こうに桜並木を眺めながら、ゆっくりと食事を楽しむ時間は、外で賑やかに過ごすお花見とはまた違った、穏やかな満足感がありました。


 スパークリングワインに苺のコンフィチュールを合わせた季節のカクテル「スパークリング・フラーゴラ」も、爽やかで春らしい一杯。これはぜひおすすめしたいところ。

 

 桜の季節は予約をしておくと安心。
これから暖かくなれば、テラス席も気持ちよさそうです。テラスはペット同伴OKなのも嬉しいポイント。
“美味しいイタリアンを愉しみつつ、桜を観る”——少し贅沢で、どこか儚さを感じさせる場所でした。

 

 賑わいの中の桜もいい。
でも、少し離れた場所で出会う桜には、また別の美しさがあります。


今年最後の桜を、静かに味わってきました。

 

★フォレスタリア

FORESTARIA

フォレスタリア
住所
神奈川県横浜市港南区大久保1-20-56
 
アクセス
横浜市営地下鉄ブルーライン線 上大岡駅 徒歩4分
京急本線 上大岡駅 徒歩4分
電話番号
045-844-6644
営業時間
11:00 ~ 21:00(20:30)

※()内の時間はラストオーダーの時間です。

定休日
月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日火曜日定休)

 

 

桜の下には何が眠るのか——山手外国人墓地と生の悦び

 今日は3月27日。 横浜の桜満開時期は4月1日頃、あと5日後…との予想ですが、明日からまた地獄の連勤のため、一足早くやって来ました横浜・山手。

 

★生の悦びを喰らう〜山手十番館

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 腹が減っては花見は出来ぬ…というわけで、まずは山手と言えばここ、老舗のフレンチレストラン「山手十番館」へ。

 

〜平日限定のランチコース〜
・本日のスープ(新玉ねぎのポタージュ ビーツのフォームを添えて)
・前菜:鰆のコンフィ キャロットラペとアサリフォーム

・メインディッシュは下の4点から選びます
①名物タンシチュー 特製デミグラスソース
季節の温野菜と共に
②豚フィレのロティ 柚子胡椒ソース 
③寒鰤のグリル “いしり”ブールブラン 
④国産経産牛フィレ肉のポワレ 和風ソース 本山葵と共に

・本日のデザート(アップルパイ山手十番館風バニラアイス添え)

※平日は乾杯用のスパークリングワインが付きます。

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 明治の趣を感じさせる建物の中、ステンドグラスから差し込む光を浴びながら頂く洗練されたフレンチ。特にメインに選んだフィレ肉のポワレは、柔らかさと弾力の頃合いが絶妙。合わせたのは、山手十番館厳選の国産赤ワイン、塩尻メルロー(フルボディ)と丹波ワインの赤「小式部」(ライトボディ)。

 

 美味しいお料理に美味しいワイン、生きてるってステキ❗️どんなに辛い時でも食欲だけは衰えないヲタクだけど、こんな時には特に強烈に感じるの、生きてることの悦びを。

 

★外国人墓地の不穏な桜

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 美食の余韻に満たされながらふと外を見やると、
視界に入り込んできたのは、あまりにも対照的な風景でした。

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 山手十番館の通りの向こう側は、外国人墓地。

 

 「あら、外国人墓地にも桜があるんだっけ」

 店を出た後連れに声をかけて、ヲタクは何かに引き寄せられるように通りを越えて外人墓地へ-------。

 

 異国の御霊が眠る、普段はフェンスに隔てられて足を踏み入れることが出来ない禁忌の場所に、桜は不似合いのような気がしますが、ヲタクはふと梶井基次郎の短編小説の冒頭を思い出しました。

 

 桜の樹の下には 屍体が埋まっている。

これは信じていいことなんだよ。何故って、桜の花があんなにも見事に咲くなんて信じられないことじゃないか。俺はあの美しさが信じられないので、この二三日不安だった。

しかしいま、やっとわかるときが来た。

桜の樹の下には屍体が埋まっている。これは信じていいことだ。

---------梶井基次郎『桜の樹の下には』

 この場所に眠る異国の人々は、火に焼かれることなく、ゆっくりと朽ち果て、土へ還っていくことを考えると、梶井が肺の病に侵された熱の中で生まれた妄想なのだと、ただ切り捨てることも出来ない気がします。

 

 1862年(文久2年)に起きた生麦事件で、薩摩藩士に斬殺された若き英国商人、チャールズ・レノックス・リチャードソン (当時29才)も、ここに眠っています。奇しくも梶井基次郎もまたリチャードソンと同じ年代、31才の若さで夭折しました。

 

 花の盛りの絶頂期、無理やり枝からもぎ取られるように、その生を終えた2人。

 

 しかし梶井は、花の盛りの美しさを人生に重ね、絶頂期が自分に訪れることを信じられず、訪れたとしても、桜が一気に散り果てるように、自らもまた破滅に向かっていくのだと頑なに思い込んでいたようです。

 

 梶井が死の直前、酒に溺れ、歓楽街で狼藉を働いたと言われているのも、どこかで自らの人生の儚さを感じ取り、自暴自棄になっていた為ではあるまいか----------。

 

 昔むかし、藤沢の遊行寺で見た一遍の聖絵にも、踊念仏と共に鉦を打ち鳴らし、阿弥陀如来をこの世に降臨させる場面で、桜が描かれていたっけ。
そこでは、桜は冥土=異界への入口として機能していたはず。

 桜の華やかさにタナトスの気配を感じ取ったのは、何も梶井だけじゃない…。

 

-------なーんて、いけない、いけない❗️

 このままフェンス越しに外国人墓地の桜を眺めていたら、意識があちらの世界に持ってかれちゃう(笑)

 

 ヲタクは連れに「早く行こ、港の見える丘公園へ。なんだか寒くなってきた」と声をかけ、急き立てるように外国人墓地を後にしました。

 

 春の陽に輝く港の景色を見て、早く生気を取り戻したい。ヲタクは100才くらいまでこっちの世界に居座るつもりだからね(笑)

 

だけど---------

桜の木の下に眠る大勢の人々と

ワインに酔っ払いながら桜を眺めつつ歩くヲタクと…。

ここ横浜・山手では案外、その境界線は曖昧なのかもしれない-------。

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※元町公園の桜

 

 外国人墓地の桜は三分咲き…と言ったところでしたが、元町公園の桜は、碧天を背に美しく咲き誇り、港の見える丘公園の花々は春真っ盛り。

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※港の見える丘公園

 

 一方で、山手カトリック教会では信者の女性(ご本名の脇に洗礼名が併記されていたところを見ると、修道女の方…❓️)のご葬儀ミサが執り行われていました。

 

 横浜・山手はやはり、生と死が混在する不思議な場所--------。

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お茶は「エリスマン邸」にて。

※エリスマン邸
エリスマン邸は、生糸貿易商社シーベルヘグナー商会の横浜支配人格として活躍した、スイス生まれのフリッツ・エリスマン氏の邸宅でした。大正14(1925)年から大正15(1926)年にかけて、山手町127番地に建てられました。設計は、「近代建築の父」といわれるチェコ人の建築家アントニン・レーモンドです。------------「エリスマン邸」公式HPより抜粋

 

 

映画の余韻を持ち帰る夜〜JR東日本ホテルメッツ渋谷で味わう“大人の小さな遠征”

 今日はヲタク、横浜の田舎町からはるばる花の東京は渋谷のど真ん中へ------。

非日常を味わう"大人の小さな遠征"にやって来ました。

 

 第33回フランス映画祭(3/19〜22)の参加作品である『新凱旋門物語』(ステファン・ドゥームスティエ監督)のチケット、Getできたからです。

(ラッキーだったわ…💗今回のフランス映画祭、チケットGetできたのはこの作品のみ。ネットに1、2分繋がらないだけですぐ売り切れちゃうのよね😅)

 

★今日のベースキャンプ❓️は「JR東日本ホテルメッツ渋谷」

 コンサートや映画鑑賞で終了が夜遅くになる時は、体力温存のため、そして感動の余韻を壊さないために、必ず近くのホテルに宿泊するのが最近のヲタクのお約束。ホテルに泊まって、感動の余韻に浸るまでが一大イベントです(笑)

 

 ホテルメッツはJRの経営だけあって必ずJR線の駅チカに位置し、天気が悪くても濡れずに辿り着ける場合が多いので、とても便利。それにチェックイン・アウトの機械が数台(渋谷は3台)あるため、フロントに行列ができることもありません。

 

 ホテルメッツ渋谷は、JR新南口からホテルの3階まで徒歩5分ほど(フロントは4階です)。地上から歩く場合は宮益口が一番近いです。(その場合、徒歩10分ほど)

 

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※本日の宿泊は9Fスーペリアシングル。ヲタクは絶望的に寝相が悪いので、セミダブルベッドで嬉しい🎵

 

★ラウンジの珈琲は美味しい☕

 ホテルメッツ渋谷では、フロント前のラウンジにコーヒーマシンがあって、いつでも飲めるのが嬉しいポイント◎珈琲は何の種類か分からないけど、深みがあり、凄く香りが高かった。珈琲カップ持って部屋に入ったら、暖まった部屋に珈琲の香りが広がって、それだけで幸せ気分😘

 

 映画祭から帰ってきたら、この珈琲また部屋に持ち帰って、感想のブログを書こう。うん、そうしよう(笑)

 

 それにね、ネット情報によると、ここの朝食ビュッフェ、めっちゃ豪華らしいんですよ〜❗️メッツだから、分類としてはビジネスホテルだと思うんだけど、渋谷の場合、三ツ星ホテル以上の質の高さらしい…。

 

 宿泊者以外でも利用できるので、毎朝ビュッフェ目当てのお客さんが外部から詰めかけるとか。食いしん坊のヲタクとしては、今からワクワクが止まりません〜(笑)  

 

★夕食はホテルの部屋で崎陽軒のお弁当🍱

 フランス映画祭の開場時間は18時50分、まだ1時間半もあります。出かける前に、まずは横浜駅で買ってきた崎陽軒の「おべんとう春🌸」で腹ごしらえ。横浜市民ならみんな大好き崎陽軒。東京駅から新幹線に乗る時も、なぜか途中の横浜駅で崎陽軒のお弁当を買ってしまうヲタクです😅どれだけ好きなんだ…(笑)

 

 本当はガッツリ「シウマイ弁当」が食べたいけど、カロリーが700kcal以上あるのよねぇ…。カロリーコントロールアプリで毎日食事を管理しているヲタクとしては、目をつぶってエイヤッとガマン(笑)…去年の人間ドック、ちょいと中性脂肪が基準値越えてたからね、気をつけなくちゃ。

 

 こうして今日も、理性と食欲の戦いに見事勝利したヲタク。自分を褒めてあげたい(笑)

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※崎陽軒にはシウマイ弁当だけでなく、いろいろなお弁当がありますが、季節ごとに内容が変わる低カロリーのお弁当があります。今は「春」。ごはん(桜の花の塩漬け・山せり煮のせ)、花型豆腐しんじょの揚げ煮、青海苔唐揚げ、菜の花と筍姫皮の和え物-----と、春ならではの内容。こんなに充実した内容で、436kcal❗️メロンパンと同じくらい(笑)

 

★お楽しみはこれからだ

 さて一夜明けて、非日常イベントの最後を飾る朝食ビュッフェ🎵  

 

 和洋約40種類の個性的なメニューがズラリと並ぶさまは壮観❗️の一言。普段の朝食はごはん党のヲタクは、ホテルでの朝食は思い切り洋風(笑)こちらはメレンゲの卵かけご飯が評判らしいけど、今回はガマン。

 

 生ハム✕ウズラの卵、トマト・バジル・エメンタールチーズのオープンサンド、タンドリーチキンがめっちゃ美味でした。ジュース類も豊富。ヲタクはレモネードを選んだけど、季節のジュースもあって、今はイチゴ。

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 デザート代わりのフレンチトーストにはたっぷりメープルシロップを。ホテルの朝食ビュッフェはカロリー度外視(笑)

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 …窓が大きくて天井打ちっぱなしのこの雰囲気、昔泊まったロンドン・カムデン近くのホテルの朝食会場に似てない❓️ここは渋谷じゃなくてロンドン…って、さすがに妄想も行き過ぎてるか(笑)

 

 ------美味しい朝食、ごちそうさまでした🎵

フランス映画祭から都会のホテルの一夜。

充分エネルギーチャージできました。

これからまた、日常へと戻っていきます。

 

 若い頃のように無理はできないけれど、
こうして日常を少しずらすだけで、充分に非日常は味わえる。

 

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※翌朝の渋谷駅。昨夜の喧騒が嘘のよう。

★後書き

 非日常感をもうちょっと引き摺りたくて(笑)渋谷から横須賀線のグリーン車に乗りました。2階席に座ったので、並走する山手線が随分下に見えました。

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フランス映画祭『新凱旋門物語』〜フランスに愛され、フランスに捨てられた男の悲劇

今日はヲタク、横浜の田舎町からはるばる花の東京は渋谷のど真ん中へ------。

 

 第33回フランス映画祭(3/19〜22)の参加作品である『新凱旋門物語』(ステファン・ドゥームスティエ監督)のチケット、激戦の中Get❗️(2席だけ残ってたんです)

 

 宿泊先のJR東日本ホテルメッツ渋谷から会場のル・シネマ渋谷宮下まで歩いて15分かかりました。さすが花の大東京は広いのう😅

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理想を貫いた男はなぜ、破滅したのか❓️

 

 1983年。時のフランス大統領ミッテランが推進する国家プロジェクトが立ち上がり、フランスの威信をかけた新モニュメントの建設計画が発表されます。しかし、大方の予想を裏切って、設計者として抜擢されたのは、無名で、しかもデンマーク人の建築家ヨハン・オットー・フォン・スプレッケルセン(クレス・バング)でした。イタリア産大理石を使ったキューブ型アーチと、そのふもとに雲のような屋根が浮かぶ大胆なデザインを提示し、理想の実現に邁進する彼でしたが、予算の問題や政治的な圧力等、様々な困難が振りかかり-----------。

 監督はステファヌ・ドゥムースティエ。作品は第78回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に出品され、第51回フランス・セザール賞では8部門にノミネートされました。

 

 一言で言えば、自宅と4つの教会しか設計経験のなかった無名の新人スプレッケルセンが国際コンペで一躍スポットライトを浴び、時の大統領ミッテランに認められたものの、彼の理想が現実になろうとした矢先、選挙で左派のミッテランは大敗、閣僚は右派の緊縮財政派ばかりになったことで、スプレッケルセンは強力な後ろ盾を失ってしまいます。------まあ、メディチ家の庇護を失って没落したボッティチェリや、パトロンのスペイン王を失って失意のうちに死んだゴヤみたいなものですね。

 

 スプレッケルセンはあまりにも正直過ぎ、自らの才に自信を持ちすぎたために、その後坂道を転がり落ちるように破滅へと突き進み、悲劇的な結末を迎えるわけですが------。

 

 愛国心に満ちたプライド高いフランス人が、自国のシンボルである新凱旋門の設計をデンマーク人に任せ、さらにはその人の生涯を映画にするなんて…❓️❓️と思ったんですが、ラストを見て納得(笑)

 

 結果的に、自らの設計にこだわりすぎるあまり超高額なイタリア産大理石を勝手に契約しちゃうなど暴走ぎみなスプレッケルセンと対立、政府からの圧力と何とか折り合いをつけて、新凱旋門の建設を現実化しようと奮闘するフランス人建築家ポール・アンドリュー(スワン・アルロー)のほうが大人イケメンに見えちゃうし😅、何とか予算を工面しようと奔走する担当官僚(グザヴィエ・ドラン)は、スプレッケルセンのワガママに翻弄されて何だか気の毒に見えちゃうし…で、デンマークの人がこの映画見たらどんな感想を持つのかいな❓️と、ちょっと気になっちゃいました(笑)

 

★ステファヌ・ドゥムースティエ監督、舞台挨拶

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※ステファヌ・ドゥムースティエ監督(左)と、音楽を担当したオリヴィエ・マルグリ(右)。マルグリは作品中、スプレッケルセンの友人の画家役で、俳優としても出演されています。

 

 この映画のストーリーは、ジャーナリストのロランス・コセが手掛けた小説『新凱旋門物語 ラ・グランダルシュ』が原作だそうですが、キャラ設定は監督のオリジナルだそう。

 

 …なので、スプレッケルセンさんとフランス政府側に相当の軋轢があったのは事実なんでしょうけど、彼が途中で「私の設計が汚された❗️私はフランス政府に騙されたんだ。訴訟を起こす❗️」って叫び出すのにはビックリ🤯結局マネージャー役の彼の奥さんが止めに入ってそれは無しになるんだけど…。大統領官邸に「ミッテランに会わせろ〜」とか言って押しかけたり、拒否されると一晩中入口に座り込んじゃったりで、かなりの迷惑おじさんに。呆れた奥さんも家出てっちゃうし😅

 

 ああいうエピソードが事実なのか、それとも監督のフィクションなのか気になるところです。

 

 質問コーナーで手を挙げて聞いてみたかったけど、何となく気まずい雰囲気になりそうで止めときました(笑)

 

★そしてグザヴィエ・ドラン

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※眼鏡男子で、いつもの妖しい色気封印、シゴデキの若手官僚になり切ってたグザヴィエ・ドラン(左)と、『落下の解剖学』で苦境に陥ったヒロインを守る騎士のような弁護士役がめっちゃカッコよかったスワン・アルロー(右)奇跡のツーショだわ(笑)

 

 ストーリー展開やキャラ造型は、ヲタク的にはちょっとモヤっとした所はあったけど、でもいいの❗️今日のヲタクの1番の目的は、グザヴィエ・ドランさまの近影を拝むことだったから(笑)

 

 2009年、弱冠19歳で、映画『マイ・マザー』の脚本・監督・主演を務め、世界にグザヴィエ旋風を巻き起こした彼。その後創作意欲は衰えることを知らず、ヴェネツィア、カンヌ国際映画祭で数々の賞を受賞した早熟の天才。-----ああそれなのにそれなのに、3年前の2024年、突如監督業の引退を宣言。俳優は続けると言ってくれたものの、2023年『幻滅』(ヲタクはこの時もフランス映画祭で鑑賞)で、主人公(バンジャマン・ヴォワザン)の先輩ジャーナリスト役を演じて以来音沙汰なし😭

 

 それでも3年ぶりのドランさまは、過去の作品における危うい色気を封印、理想と現実の狭間で新凱旋門の建設に奔走する若手官僚をエネルギッシュに演じて、新境地を拓いた感。監督業の重圧から解放されたからか、演じることを純粋に楽しんでいるように見えましたね。

 

天才監督ドランではなく、天才俳優ドランが爆誕してました❗️

 

 本作『新凱旋門物語』は、7月17日〜一般公開されます。

凱旋門やエッフェル塔と違い、近代的な建物に埋もれてイマイチ観光名所になりきれていない感のある新凱旋門(グランダルシュ)。ヲタクもパリには2度行ったけど、存在も知らんかった…(ゴメンナサイ😅)

 

 しかしこの映画を見て、(裏にはこんなに人間くさいドラマがあったのか…)とみんなが認識すれば、また見る目が違って、新たな観光名所になるかも…です。

 

★今日の小ネタ…サンジェルマン・フィズ

 フランス映画祭の間だけかな❓️ル・シネマ渋谷宮下のカフェにお洒落なカクテルが登場。その名も「サンジェルマン・フィズ」。エルダーフラワーリキュールを炭酸で割った、春らしいフローラルなカクテルでした。

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映画の合間に楽しむ非日常。

飲めば気分はパリジェンヌ(笑)

 

 

春分の日、推しを讃える日——ジャック・ロウデン『フィフス・ステップ』NTL感想

 2026年3月20日(金)春分の日。ヲタクにとって生涯忘れられない日になるでしょう。何故かって❓️

 

我が推しジャクロことジャック・ロウデンが主演し大絶賛を博した舞台『フィフス・ステップ The Fifth Step』がNTL(ナショナル・シアター・ライブ)で上映され、今日が初日だからです❗️

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 なーんだ、そんな理由❓️って内心思ったそこのアナタ❗️

ヲタクの熱量をナメちゃいけません(笑)

 

 ここまで辿りつくのにどれだけの時間がかかったことか…😭

 

 アルコール依存症を克服しようと治療を受けている青年とその指導役(スポンサー)の心理的攻防戦を機関銃のような台詞の応酬で描く二人芝居『フィフス・ステップ』が最初に上演されたのは1年半前、2024年8月のこと。エディンバラ国際映画祭においてでした。ジャックは主人公のルカ役で、デイリー・テレグラフ紙から

ジャック・ロウデンは主役級のカリスマ性を持っている

と評されました。

👇️その時に書いた記事『ジャック・ロウデン、エディンバラ国際映画祭『フィフス・ステップ』の舞台に立つ』

https://www.rie4771.com/entry/2024/08/08/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%82%A6%E3%83%87%E3%83%B3%E3%80%81%E3%82%A8%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%B3%E3%83%90%E3%83%A9%E5%9B%BD%E9%9A%9B%E3%83%95%E3%82%A7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3

 

 そしていよいよ本番、ジャクロが相手役のマーティン・フリーマンと共に昨年2025年5月、ロンドンの@Sohoplaceシアターの舞台に立つや、各界から絶賛の嵐❗️

 

 辛口劇評で有名なガーディアンやイヴニング・スタンダードが褒めてくれたのももちろん嬉しいけど、いちファンとしてヲタクが何より感動したのは、英国の名だたる演劇人たちがこぞって観に行ってくれたこと。

 

 毒舌で有名、英国アカデミー賞授賞式で米国のトランプ大統領をイジり倒して放送カットになってしまったデヴィッド・テナントはインタビューで

魅惑的な芝居だ。

2人の演技はまさにファンタスティックだぜ

ってウィンクしてくれたし、

 AppleTVのドラマシリーズ『窓際のスパイ』でジャクロと絶賛共演中、今ではジャクロの年の離れたマブダチ状態のゲイリー・オールドマンは

ジャックもマーティンも絶好調だな。最高❗️

おいみんな、絶対観に行けよ

だって(笑)

 ゲイリーの元奥さん、レスリー・マンヴィルも劇場に駆けつけてくれてたね。(レスリー・マンヴィル主演の舞台『危険な関係』も同じNTL(ナショナル・シアター・ライブ)で10/16〜上映予定。ジャクロ、ちゃんとこの舞台は観に行ってあげたかな❓️笑)

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※『フィフス・ステップ』に駆けつけた錚々たる人たち。(左から)デヴィッド・テナント、ゲイリー・オールドマン、レスリー・マンヴィル

 

 3月20日は春分の日。

 本来であれば「自然をたたえ、生物をいつくしむ」日---------なんですが、今日のヲタクにとっては「推しをたたえ、推しをいつくしむ日」なんです、ハイ。

 

 それではこれから、上映劇場の「109シネマズららぽーと横浜」へLet's Go❗️❗️❗️

 

★冒頭でノックアウト

 もはやジャクロの登場シーンから悶絶(笑)

ヲタクはね、彼のSituationとかStewartとか「ステュ」の発音がめちゃくちゃ色っぽくて好き💗もちろん、笑った時頬に刻まれるエクボもだけど…。(まっ、今日の芝居はヒゲ面でエクボは見えず😅)

 

★破滅の予感を孕むスリリングな二人芝居

 長年、AA(Alcoholics Anonymous)によるアルコール依存症の12ステップ・プログラムに取り組んできたジェームズ(マーティン・フリーマン)は、新たに参加した青年ルカ(ジャック・ロウデン)のスポンサー(指導役)となりました。2人でコーヒーを片手に語り、過去を分かち合いながら、2人は次第に打ち解け、温かな友情を築いていくのでした。しかし、ルカが※“第5ステップ”――すべての過ちを打ち明ける告白の段階に差し掛かった時、それまでの2人の関係を根底から打ち壊すような危険な事実が明らかになり----------。

※AAプログラムでは、第5ステップで初めて「ハイヤーパワー(人知を超えた存在、神)」が登場します。ハイヤーパワーの前で、恥ずべき自分や過去の過ちを曝け出す段階。

 

 何せ2人が機関銃のように喋りまくる台詞の応酬に口あんぐり(笑)特にジャクロは凄くて、膨大な台詞量に、(台本は百科事典くらいの厚みなんじゃ…❓️)って😅最近、アカデミー主演男優賞にノミネートされたイーサン・ホークの台詞量(映画『ブルー・ムーン』)にのけぞったけど、その比じゃないよ。

 

 2人の対話を通じて、幼少期から実の父親による虐待を受けて育ち、アルコールに溺れることでしか孤独感を紛らわせずにはいられなかったルカが、自らを卑下し苦しみを吐露する場面にはヲタク、思わず涙😭だってジャクロ、ホンモノの涙流してるんだもん、もらい泣きよ(笑)こうやって推しの泣き顔がバッチリ見れるのもNTL(ナショナル・シアター・ライブ)の醍醐味です。

 

 そして、ルカが自己成長していくのと反比例して、「良き指導者」を自認していたジェームズの隠れた差別観や尊大さが次第に暴かれていくブラックな展開にはちょっと戦慄。

 

★ジャック・ロウデン vs. マーティン・フリーマン2人の演技の化学反応を目撃せよ❗️

 実は最初にこの劇がエディンバラ国際映画祭で上演された時、ジェームズ役は他の俳優さんだったの。だからウェスト・エンドで上演が決まった時、ジャクロの相手役がマーティン・フリーマンだって聞いてビックリした。

 

 マーティンはエミー賞を受賞するなどTVや映画では大活躍の俳優さんだけど、若い頃に舞台で失敗した経験があり、それ以来舞台恐怖症になった⋯って聞いてたから。

 

 でも今回はジャクロと息もぴったり、素晴らしい演技を見せてくれた。これで彼の舞台恐怖症もすっかり治癒したんじゃないでしょうか😅

 

👇️2人の息ぴったりな演技の秘密に迫る

『ジャック・ロウデンはone trick ponyだよ(笑)マーティン・フリーマン』

https://www.rie4771.com/entry/2025/01/24/%E3%80%8C%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%AD%E3%82%A6%E3%83%87%E3%83%B3%E3%81%AFone_trick_pony%E3%81%A0%E3%82%88%EF%BC%88%E7%AC%91%EF%BC%89%E3%80%8D%EF%BC%88%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%86

 

 アルコール依存症患者の更生⋯という、一見重苦しいテーマですが、2人の軽やかな演技も相まって、社会風刺や毒のあるユーモア満載の芝居になっています。

 

 英国人とおぼしき若い男性が日本人の奥様❓️彼女❓️と一緒に見に来ていて、さかんに爆笑していたのが印象的でした😅ヲタクも一緒に爆笑したかったけど、なぜか日本人の習性に従ってしまい(笑)ニヤニヤ笑いで留めました。

 

 

 脚本・演出を担当したデヴィッド・アイアランドは北アイルランド出身。劇中で見られるユーモアはしかし、ただのユーモアで終わりません。

 

アイルランド人は気骨、もしくは奇骨の民族である。
死神のように低温の自虐的なユーモアを持ち、起き上がった病み犬のような痛ましい威厳を感じさせる独自の修辞を供えているのが典型らしい。

と、司馬遼太郎が随筆『愛蘭土紀行』で述べた、長らく大英帝国から搾取され、貧困に喘いできたにも関わらず、「悲劇を喜劇で終わらせる逞しさを持つ」と言われるアイルランド人。彼ら特有の「絶望の淵の楽観主義」が随所に見て取れるような気がしました。

 

 どんなに過酷な環境にあっても、明けない夜はない。信じて進むところに、道は拓ける--------と。

 

 NTL(ナショナル・シアター・ライブ)『フィフス・ステップ』はまだ始まったばかり。お近くに上映劇場がある方はぜひ❗️

 

おいみんな、絶対観に行けよ(笑) 

byゲイリー・オールドマン

 

 

 

 

コンシェルジュは見た❗️〜タワーマンションに潜む夫婦の真実〜

 ブログ「オタクの迷宮」管理人としてのヲタクは、直前の記事でも書いたように、滅びの美学を追求する、自称「デカダン的ロマン主義者」。歴史や映画のスクリーンといった「異界」を揺蕩う遊び人😅

 

 しかし現実世界では、代行派遣の※マンション・コンシェルジュ。常勤のコンシェルさんが有給を取ったり、急に体調を崩したりした時にスポットで数日現場入りしたり、はたまた何らかの事情で急きょ辞職された場合には、次の常勤さんが決まるまで数カ月、時には1年近く勤務することも--------。

※仕事内容は、宅急便預かり、タクシー予約・手配、クリーニングの預かり・お届け、各種サービスの紹介、共用施設(ゲストルーム、ラウンジ、キッチンスタジオ、トレーニングルームなど)の予約、さらにはショップやカフェが併設されている場合はその運営---------と多岐にわたります。

 

 ヲタクが心おきなくブログという「異界」で遊べるのもコンシェルジュの仕事という現実世界があるからだし、またそこで触れる人間模様がブログを書く際の参考にもなる-------というわけで、今日はちょっぴり、コンシェルジュの現場で見聞きしたこぼれ話をひとつ。

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★コンシェルジュは見た❗️〜夫婦の真実

 ある日のこと。クリーニング屋さんがコンシェルジュデスクに納品にやって来ました。手には1本のボールペンが。

「◯◯号室◯◯様の旦那さんのジャケットの中に入っていた忘れ物ですよ」

その方、チーフやらイヤホンやら服の中の忘れ物が多いので今さら驚かないんですが、見ればPARKER Sonnet Premium——
持ち主の趣味が、ふと透けて見えるような一本です。

 

 クリーニング品と共にお部屋にお届けしました。

 

 ご主人様はお留守らしく、奥様が出てこられましたが、ボールペンを見た途端、雑誌等でよくお見かけする美しいお顔の色が変わりました。

「こんなボールペン、主人の持ち物じゃない❗️」 

思わず叫んだ奥様、ヲタクの怪訝な顔に気付いたのか慌ててニッコリされ(マスコミに登場する時のあの感じ)、「ありがとう、一応私が預かっておきますね」と品物を受け取られました。

 

 --------そして数カ月後、突如としてご主人の不倫スキャンダルがマスコミを賑わせました。しかし芸能記者の突撃を受けた奥様は泰然自若、いつものようにニッコリ笑って、「そんなの噂に過ぎませんわ。私は主人を信じてます」と仰ったそうな。

 

 そしてそんな中、渦中のご主人がコンシェルジュデスクにクリーニングバッグを預けに来られました。職業柄、マスコミでマイナスな話題になっている方の対応をすることも多々ありますが、とにかくそういう方には表情を変えず、ビジネスライクに接するようにしています。それでなくてもご本人はピリピリしてらっしゃいますから。

 

 いつものように預かり品をクロークに入れた直後、ご主人が血相を変えてコンシェルジュデスクに突撃してきました。

「わ、悪い❗️さっきのジャケットもう出しちゃった❓️」

「いえ、まだ集配には来ておりませんが…」

「ひゃー、良かったぁ、出して出して」

ご主人はバッグをヲタクの手からひったくると、ラウンジの革張りソファの上でバッグの中身をひっくり返し、何やら探し始めました。オイオイ…(笑)

TVで見るあのイケメンはどこへ行ったんだ…😅

 

探しものが見つかったらしく(ヲタクはそっちを見ないようにPCの居住者用クラウド作業に集中していたので詳細はわかりませんが)ご主人は晴れ晴れした顔で

「ごめんねー、二度手間で。またお願いね」と言いながら、ヨレヨレのTシャツ姿で去っていきました。

 

 その後ご夫妻がモメている話はとんと聞きませんし、ご主人の不倫話もいつのまにか立ち消えに。

 

さて、あのPARKAR Premiumの行方がどうなったのか——
それを知る術は、コンシェルジュにはありません(笑)

 

 

滅びゆくものに、美は宿る——オタクの迷宮1500記事

 気づけば、「オタクの迷宮」も、いつのまにか1500記事に辿り着いていました。
——けれど不思議なことに、この数字には、あまり実感がありません。
 

 むしろ今、はっきりと言葉にできるのは——
「私は、なぜ書き続けてきたのか」ということです。
 
 映画、ドラマ、舞台、そして美しい俳優たち。
 歴史上の人物なら、T.E.ロレンス、チェーザレ・ボルジア、土方歳三。
 時代も国も違う彼らに、私はなぜこれほどまでに惹かれてきたのか。
 
 1500記事を書いてきて、ようやく気づきました。
 
 ——私は、「滅びゆくもの」に宿る美を愛でているのだ、と。

 

栄光の絶頂ではなく、その終わり際に現れる、あの一瞬の光芒。


 完全ではないからこそ放たれる、危うく、歪で、どうしようもなく美しい光。
 
 それはたぶん、世間一般で言うところの「幸福」とは、少し違う場所にあるものです。
 
 けれど私は、その光から目を逸らすことができない。
 
 あえて名前をつけるのなら——
ヲタクはきっと、※「デカダン・ロマン主義者」なのだと思います。

※学術上、メインストリームな用語ではありませんが、ロマン主義の末期的な退廃要素や、世紀末の耽美主義・デカダンス(退廃主義)を指す言葉として、関連性の中で言及されることはあります。 

 

「オタクの迷宮」は、そんな美しさを追いかけながら、観て、感じて、考えたことを綴ってきた場所。
 
 そしてこれからもきっと、変わらない。
 

◆歴史に見る"滅びの英雄"たち

・理想に焼かれた男------トマス・エドワード・ロレンス(1888〜1935)

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アラビアの砂漠に身を投じ、アラブの独立という理想に生きた大英帝国の軍人。
しかし彼の理想は、大国の思惑の中で裏切られていく。
彼自身もまた、英雄でありながら、どこか壊れていくような影を帯びていた。
勝利の中にすでに破綻を孕んでいた存在。
その矛盾こそが、ロレンスという人物の美しさなのだと思います。

 

・美と権力の頂点で滅びた男-----チェーザレ・ボルジア(1475〜1507)

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ルネサンス期イタリアに現れた、冷酷無比にして魅力的な権力者。彼は法王の私生児でした。


知性、戦略、美貌、カリスマ——
法王の権力を盾に全てを掌握した瞬間、彼の運命はあまりにも急激に転落していきます。
その姿はまるで、頂点に達した瞬間から崩れ始める彫像のよう。
完全であるがゆえに、長くは続かない。
ボルジアの人生は、まさに“完成と崩壊が同時に存在する美”でした。

 

・滅びを自ら選んだ男-------土方歳三

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 時代が終わるとわかっていながら、なお戦い続けた男。
新選組副長として、最後まで旧幕府に殉じ、箱館で散ったその姿は、
まさに日本的な「滅びの美」を体現しています。

 生き延びる道がなかったわけではない。
それでも彼は、あえて滅びる側に身を置いた。
その選択にこそ、燦然と輝く美がある。

 

★『オタクの迷宮』そして、これから 

 このブログは、ヲタクが自分のアンテナに引っかかったもの、本当に心が動いたものだけを置いている小さな図書館のようなもの。

 

 その偏愛の覚書を読んで、少しでも感じて、考えて頂ければ幸いです。

 
 これからも『オタクの迷宮』は

映画を観て、舞台に心を震わせ、
誰かの演技に魂を揺さぶられながら、
 
 その中にある「滅んでゆく前の、一瞬の輝き」を探し続けていくのだと思います。
 
 

今日もどこかで、
滅びゆくものの中にある美を探して、
ヲタクは迷走中😅

 


 

 

 

 

 

 

なぜ私はアイルランド俳優に惹かれるのか——ケルトの情念と“滅びの美”

ケルトの十字架(ハイクロス)は、神性、永遠の愛、大地、そして魂の再生を意味する。

 

 

 前回、ジェシー・バックリーが『ハムネット』でアカデミー主演女優賞を受賞したことについて記事を書きました。ジェシーはデビュー直後から、その卓越した演技に魅せられてずっと追いかけてきた女優さんですが、なぜこんなにも彼女に惹かれるのか。

 

 答えを探し続けていたヲタクは一つの答に行き着きました。それは-------

アイルランド。ひいては、ケルト文化。


ジェシーだけでなく、スクリーンの中でヲタクがこれまでどうしようもなく魅了されてきた俳優たちには共通点があります。

 

どこか壊れそうな危うさ。
その奥に潜む、言葉にならない陰影や、ふとした瞬間に噴き出す、マグマのような情念。

 

ケルトの血を引く彼らに、無意識のうちに私は、強く惹かれていたのです。

 

◆スクリーンに宿る"滅びの美"

ケルトの情念を体現する俳優たち

 

気高き孤高の人、ピーター・オトゥール

その源流を辿るなら、やはりこの人に行き着きます。ヲタクにとって、所謂「推し活」の元祖はピーター・オトゥール。


映画『アラビアのロレンス』(1962年 監督:デヴィッド・リーン)で彼が演じたのは、
理想と現実の狭間で引き裂かれていく男。
青い瞳に宿るのは、英雄の輝きと同時に、どこか危うい狂気。

 

 その立ち姿はあまりにも美しく、そして同時に、
崩壊へと向かっていくことを予感させる。
気高く、孤独で、そして壊れていく。
ピーター・オトゥールの演技には、
すでに“滅びの美学”が宿っていました。

 

 高校の頃、ピーターの演技を通じて、彼が演じた実在の人物トマス・エドワード・ロレンスにも夢中になり、受験勉強そっちのけで彼の大書『Seven Pillars of Wisdom(知恵の七柱)』を辞書首っ引きで読みふけり、挙句の果てには高3の夏休み、予備校をサボって横浜から熱海の小さな映画館に『アラビアのロレンス』を観に行きました。-------しかし、ヲタクが観に行ったその日だけその映画館は「夏休み親子映画大会」で、アニメ上映中だった…という悲惨な結末(笑)

 

静寂の中の密やかな狂気------キリアン・マーフィ

 一見すると抑制的で、理知的。
けれどその内側には、決して消えることのない、ヒリヒリとした緊張感がある。

 

 キリアン・マーフィの演技は、
爆発するのではなく、静かに“ひび割れていく”。
その微細な揺らぎが、私たちの心をざわつかせる。
その均衡の危うさこそが、彼の魅力です。

 

感情の臨界点------アンドリュー・スコット

 そしてもう一人。
アンドリュー・スコットの演技には、
抑えきれない感情が、常にぎりぎりのところで揺れています。
静かに語っているだけの場面でさえ、
どこかに破裂寸前のエネルギーが潜んでいる。
その感情は、美しく、そしてどこか危険です。
まるで、触れれば崩れて、しかも人を傷つける凶器にもなるガラスのように。

 

昔から言われています。
アイルランド人俳優が舞台に立つと、舞台が燃える*と。


 それは決して誇張ではありません。 


彼らの中には、
理性では制御しきれない“何か”がある。
それは、古代から受け継がれてきた
ケルトの情念そのものなのかもしれません。

 

 そしてこの感覚は、やがてひとつの言葉へと繋がっていきます。
——“滅びの美学”へ。

 

★全てはあの場所から始まった---アイルランド西海岸

 すべての始まりは、あの場所だったのかもしれません。


 30年前、ヲタクはアイルランドを旅していました。
ロンドンからコークへ飛び、
キラーニーの森と湖、中世の城の廃墟を巡り、
ディングル半島の荒々しい海岸線を走り抜けて、
たどり着いたのが、最西端の断崖——

 そこに立ったとき、ヲタクは言葉を失いました。
目の前に広がるのは、どこまでも続く大西洋。
空と海の境界すら曖昧な、灰色の世界。
風は容赦なく吹きつけ、
足元の崖は、ただまっすぐに海へと落ちていく。
——この先には、もう何もない。
そんな感覚が、身体の奥に静かに広がっていきました。

まるで子どもの頃に夢見ていた“異世界”に、
自分が立っているような気がしました。

ケルトの人々が、海の向こうに異界を見た理由が、
そのとき初めて、体感として理解できた気がしたのです。

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 終わりの気配を孕んだ風景。
永遠ではないことを知っているからこそ、美しく見える世界。

 

 だからヲタクはその後も、
映画の中に、
俳優の演技の中に、
歴史の人物の中に、
同じ感覚を探し続けてきたのだと思います。

アイルランドの断崖で感じた、あの“何か”を。

 

 

舞台が燃える女優――ジェシー・バックリー、アカデミー主演女優賞へ

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 かつてオリヴィア・コールマンに

私の頭に浮かぶなかでは最高の俳優

と称されたジェシー・バックリーが『ハムネット』(クロエ・ジャオ監督)の演技で、ついにアカデミー賞主演女優賞を受賞‼️

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 ヲタクが最初に彼女の演技を見たのは、激推しジャクロことジャック・ロウデンが、ロシア貴族ニコライ・ロストフを演じたBBCのドラマ『戦争と平和』。ニコライが家の再興のため、政略結婚の相手として選んだ資産家の娘、マリヤ・ボルコンスカヤを演じていたのがジェシーなんですよね。恋する相手に愛されない哀愁と、それでもなお地に足をつけて生きていこうとする勁さを、抑制の効いた演技で表現していて、見事でした。

 

 マリヤ役のイメージから、堅実で落ち着いたタイプの女性かと思いきや、次に見た『ワイルドローズ』での、感情を一気に爆発させるようなマグマみたいな演技に、ヲタクは目を白黒(笑)シングルマザーのカントリー歌手の役で、パワフルな歌声にもビックリ🤯

 

 その後は彼女、演技派スタァへの道をまっしぐら。役柄も、有能なキャリア秘書(『ジュディ 虹の彼方に』)、実在しているのかしていないのか、まるで幻想のようなリアリティの無い女性(『もう終わりにしよう。』)、戦前アメリカの良妻賢母(『クーリエ:最高機密の運び屋』) 、母親と女性、2つのペルソナに引き裂かれる女性(『ロスト・ドーター』)、夫からの激しい暴力に苛まれる妻(『ウーマントーキング 私たちの選択』)…と、あってあらゆる役柄を演じきり、当代きってのカメレオン女優となりました。出演作も良作揃い。脚本選びの慧眼にもオドロキです。

 

 また、彼女を語る上で忘れてはならないのが、彼女がアイルランド人だということ。

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※当代随一の演技派女優を生んだアイルランドのキラーニー。ヲタクは30年前にアイルランドを旅した時、立ち寄りました。森と湖に囲まれた、童話のように美しい土地です。

 

 端正で理性的な英国人俳優と違い、アイルランド出身の俳優は感情爆発、情念剥き出しのタイプが多いんです。そしてその一方で、沈むゆく夕陽の民族と言われたケルト人の血が騒ぐのか、壊れそうな繊細さ、時には狂気を垣間見せる。

 

 男性で言うなら、古くはピーター・オトゥール(『アラビアのロレンス』)まで遡ります。現在、中堅〜ベテラン勢ではキリアン・マーフィ、コリン・ファレル、アンドリュー・スコット、エイダン・ターナー、若手では『ハムネット』でジェシーの相手役を務めたポール・メスカル、バリー・コーガン、女性ならシアーシャ・ローナン、そして我らがジェシー・バックリー❗️……ね、何だか系統が見えてきたでしょう❓️

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※ケルトの情念を宿したアイルランド人俳優たち。

(上段左から)エイダン・ターナー、キリアン・マーフィ、コリン・ファレル

(中段左から)ポール・メスカル、アンドリュー・スコット

(下段左から)シアーシャ・ローナン、バリー・コーガン

 

 またアイルランドには、イェーツやグレゴリー、ジョン M. シングを輩出したアビー座(Abbey Theatre)をはじめとした舞台文化の確たる伝統があるので、映画やTVで活躍するアイルランド人俳優も、舞台出身の人が多いんです。ジェシーもまた名門・王立演劇学校の出身で、シェイクスピアをはじめとして数々の舞台を踏んできました。

 

 ヲタク、NTL(ナショナル・シアター・ライブ)で、ジェシーとジョシュ・オコナーの『ロミオとジュリエット』観ましたけどね、ジェシーのジュリエット、情念の爆発、凄かったですよ。なんかジュリエットの情熱にロミオが巻き込まれ事故…みたいな感じで(笑)

 

 昔から、アイルランド人俳優が演じると、「舞台が燃える🔥🔥」って言われてるらしい😅ジョシュ・オコナーも、苗字(オコナー)から見るとアイルランド系な筈なんですが、出身はイングランドのチェルトナムだよなぁ…。生粋のアイルランドっ子の炎には敵わなかったかな(笑)

 

 今回のアカデミー賞受賞式のスピーチでも彼女、ありったけの喜びと、関係者や家族に感謝を爆発させていましたよね。特に、遠くアイルランドから駆けつけたご両親を前にしてのスピーチ-------

 お父さん、お母さん、夢を見ることを教えてくれてありがとう。

自分自身の情熱を貫くことを教えてくれてありがとう。

は、聴く者全員の心を打ちました。

 

 アカデミー賞の前にジェシーは、『キャバレー』のヒロイン、サリー・ボウルズ役で、2022年英国演劇賞の最高峰と呼ばれるローレンス・オリヴィエ賞(ミュージカル部門)を受賞していますが、それも彼女のキャリアを考えると象徴的ですよね。

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※2022年、エディ・レッドメインと共にローレンス・オリヴィエ賞を受賞したジェシー・バックリー

 

★そして、ジェシー・バックリーのこれから

 彼女の演技人生で最高の演技を見せていると言われている、アカデミー主演女優賞の対象作品『ハムネット』(シェイクスピアの息子ハムネットの死と、それを乗り越えようとする夫婦を描いた歴史ドラマ)彼女は作中で、文豪シェイクスピアの良き妻アン・ハサウェイを演じています。(日本公開は4月10日)

 

 そのすぐ1週間前(4月3日)に公開されるのが、これまた『ハムネット』とは対極、アバンギャルドでぶっ飛んだフランケンシュタインの花嫁を演じる『ザ・ブライド❗️』

 

 ジェシーとはすでに『ロスト・ドーター』でタッグを組んだマギー・ギレンホールが脚本・監督を務め、怪物フランケンシュタインを演じるのがあの名優クリスチャン・ベール。男女の違いはあれど、同じカメレオン俳優のガチ対決ですね。こちらも楽しみ。

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 古代ケルト人にとって炎とは、単なる暖房や照明ではなく、「清め」「保護」「再生」を象徴する神聖なエネルギーでした。
 

 そんなケルトの情念をその身に宿した女優、ジェシー・バックリー。これから彼女がどんな炎をスクリーンに放つのか、ヲタクはまだまだ追いかけ続けたいと思います。

 

👇️ジェシー・バックリーのことがもっと知りたい方はコチラ👇️

 

『なぜ今ジェシー・バックリーなのか❗️❓️

前哨戦制覇の理由がわかる映画5選+番外編』

https://www.rie4771.com/entry/2026/01/06/%E3%81%AA%E3%81%9C%E4%BB%8A%E3%82%B8%E3%82%A7%E3%82%B7%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%90%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%81%AA%E3%81%AE%E3%81%8B%EF%BC%9F%E5%89%8D%E5%93%A8%E6%88%A6%E5%88%B6%E8%A6%87%E3%81%AE

 

 

横浜元町で出逢った紅茶と、遠い日の珈琲〜ラ・ティエールとバンドホテル

 横浜元町で、忘れられない紅茶に出逢いました。

「ラ・ティエール」のオリジナル『元町ブレンド』

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 ラ・ティエールは、バンドホテルの跡地に建ったドン・キホーテの横にある、小さな小さな紅茶専門店。

 

 先日馬車道にあるフレンチ・レストラン「ビストロ・コヴェル Bistro Covell」でランチコースを頂いた時、食後のデザートと共にサーヴされた紅茶があまりにも香り高く美味で、シェフに思わず聞いてしまったのです。

 

これ、どこのブランドの紅茶ですか⁉️

 

 シェフの答えは意外なものでした。ヲタクが想像したマリアージュフレールでもフォションでもなく(華やかな香りはヨーロッパのティーメゾンかと思ったのです)、元町の小さな紅茶専門店のオリジナルブレンドであるとか。

 

 

 人ひとりがやっと通れるほどの狭く細長い店内には、70〜80種類ほどの紅茶の瓶が所狭しと並んでいます。レジを担当していた若い店長さん❓️に、ビストロ・コヴェルで出された紅茶に感動して買いに来たことを伝えると、凄く喜んで下さって「ありがとうございます。嬉しいです」って何度も言って下さって、こちらの方が恐縮しちゃいました😅ラ・ティエールの店長さんもビストロ・コヴェルのお料理のファンで、「あんな素敵なお料理の役に立っているなら嬉しい」と仰っていました。

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 『元町ブレンド』は、キームンとスリランカの紅茶をベースに、従来のアールグレイのベルガモットとローズフレーバーはそのままに、マローブルーやローズレッドをプラスして華やかさを加味したそう。

 

 爽やかな横浜らしい海風を感じるすっきりとした味わいは独特な文化を育んできた元町らしさを表現しています。「元町ブレンド」はテイエールのスタンダード・アールグレイです。

-----お店の公式HPの商品紹介より

 

 山下公園のほうから吹いてくる春めいた海風に吹かれながら、ふとしたことから結ばれた素敵な出逢いに感謝する今日のヲタクなのでした。

 

 今日のカテゴリーは「大人の再発見旅」。え❓️近くの紅茶屋さんにただ紅茶買いに行くのがなんで旅なの、ですって❓️

 

 ヲタクにとっては列車や飛行機に乗って遠くへ行かなくても、視点を変えて新たな美しいものを発見できれば、それが近所のお店でも、見慣れた川のほとりでも、立派な「旅」なんですね😉

 

 これからも時折、こんな小さな発見をブログに書き綴っていきますので、もしよろしかったら、お付き合い下さいませ。

 

★よこはま、たそがれ

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 今はドン・キホーテになっていますが、1929年から1999年まではバンドホテルが建っていました。大学の同級生が卒業直前、故郷の金沢に帰る前に横浜見物したい…というので、2人でバンドホテルに一泊して、ヲタクが元町や港の見える丘公園、外人墓地を1日案内しましたっけ。半世紀近く前、大学生はみんな貧しくて😅今思えばあれが私たちの卒業旅行だったんだね。

 

 ホテルの喫茶室で2人で大人ぶって飲んだコーヒーが凄く苦かった。本当はクリームソーダ飲みたかったんだけど(笑)

 

 バンドホテルはまた、五木ひろしの名曲『よこはま、たそがれ』のモデルになったホテルでもあります。

 

よこはま たそがれ ホテルの小部屋

…って歌詞ですね。

 

バンドホテルももはや過去の幻。金沢の友人とも今は音信不通になってしまった。

 

 あの時ふたりで飲んだ珈琲の苦さだけが、半世紀経った今でも、ふとした拍子に蘇る。

 

 

宮本浩次『俺と、友だち』Blu-ray感想〜原点のSHELTERからさらに高みへ

 宮本浩次さんが、ベーシストのキタダマキさんと 2025年10月8日、 下北沢のSHELTERで決行した「俺と、友だち」ライブがBlu-rayになりました❗️

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★宮本浩次にとって特別な場所、下北沢SHELTER

 2013年、当時特発性難聴で療養中の宮本さんは、日比谷野音でのコンサートで完全復活を目指していました。下北沢SHELTERは、そんな宮本さんが野音の直前、サプライズ登場して、『めんどくせえ』を力強く歌い上げ、復活の狼煙を上げた場所。

 そしてまたSHELTERは、ASIAN KUNG-FU GENERATION、マカロニえんぴつ、THE BLUE HEARTSなど、数多のロックバンドがここから世に羽ばたいていった、日本ライブハウス文化の象徴とも言える場所でもあります。

 

 多くの新人ミュージシャンたちがひしめき合い、しのぎを削り合い、世に出ていったSHELTERで、宮本さんほどのキャリアと名声のあるミュージシャンが、再び原点に立って新たな出発をしようとしている-------。

 

 そんな真摯な姿を画面越しに見るだけで、ヲタクはもう胸いっぱいになります🥲

 

★Blu-ray『俺と、友だち』セットリスト

・夢を見ようぜ

・going my way

・It’s only lonely crazy days

・悲しみの果て

・孤独な旅人

・明日に向かって走れ

・恋に落ちて-Fall in Love-

・No more cry

・ガストロンジャー

・赤い薔薇

・今宵の月のように

・Hello, I love you

・風と私の物語

・First Love

 

★熟練ロックが爆発したSHELTERの夜

 若さに任せて突っ走るパンクでアナーキーなロックとは、またひと味違う。

 

 宮本さんにもキタダさんにも、歌を、技倆を、とことん突き詰めて、磨き上げた先にある自由奔放さが愉しげに躍っていた。そして2人は、その熟練のロックを、SHELTERの密度の濃い空間で爆発させる❗️

 

 2年前、ヲタクが生で見たアイアン・メイデンやジューダス・プリーストの奏でる音にも通じる名人芸。

それは原点回帰ともまた違う。

高みに登ってからの、さらなる飛躍。

 

★『新しい旅』ツァーで魅せた宮本浩次の別の貌

 ヲタクは下北沢SHELTER〜『俺と友だち』武道館公演が終わった後(残念ながら両方ハズレたのです😅)、『新しい旅』ツァー初日(武道館)に参戦しましたが、そこには、SHELTERでの剥き出しの野性とは全く異なる、ポップでスタイリッシュ、都会的な風貌で観客を魅了する宮本浩次が居ました。

 

★60歳を前にして、宮本浩次はどこまで高みに登っていくのか。

 折しも今夜は『新しい旅』全国ツァー千秋楽、札幌。

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 ドラムの玉田豊夢さんが

最高の旅になりました。

ありがとうございました。

という言葉と共に、Xにポストして下さった札幌文化芸術劇場の写真を眺めつつ、

CDに収録された『明日を行け』(俺と、友だちver.)を繰り返し聴きながら、

宮本さんのこれからに想いを馳せている今宵のヲタクです😉

 

👇️宮本浩次『新しい旅』武道館初日のライブレポはコチラ👇️

https://www.rie4771.com/entry/2026/01/10/%E5%AE%89%E5%BF%83%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%84%E3%81%84%E3%82%88%E2%80%95%E2%80%95%E5%AE%AE%E6%9C%AC%E6%B5%A9%E6%AC%A1%E3%80%8E%E6%96%B0%E3%81%97%E3%81%84%E6%97%85%E3%80%8F%E6%AD%A6%E9%81%93%E9%A4%A8%E5%88%9D

 

愛すべき最低野郎の青春『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』感想

 相鉄線ゆめが丘駅前のシネコン「109シネマズゆめが丘」にて、ティモシー・シャラメ主演『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』初日❗️

 

 2日後にアカデミー賞受賞式が迫っているから、発表前に見れて良かったぁぁ。毎年この時期になると、このブログの中で、「あーーっ、ノミネートされてるあの作品もこの作品もまだ見てないっっ」って叫んでるヲタクだから。 

 

 監督賞、主演男優賞、脚本賞、撮影賞、編集賞、美術賞、衣装デザイン賞、キャスティング賞と、主要4部門を含む9部門にノミネートされているこの作品ですが、何と言っても最大の見どころは、30歳という若さで、2018年に『君の名前で僕を呼んで』、2025年に『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』と、すでに2度主演男優賞にノミネートされているティモシー・シャラメが、「3度目の正直成るか❗️❓️」という点。

 

 ヲタク、断言しましょう。

ティモシー・シャラメのアカデミー主演男優賞受賞の確率は90%であると❗️

 

 ティモシーの素晴らしい人物造型(それはつまり、誰もから愛される正統派プリンスの称号をかなぐり捨てたということ)、そして本物の卓球選手と見紛うほどの試合シーンは、手に汗握るド迫力です。

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これはアメリカンドリームを目指したサイテー男の成長を描いた、青春ドラマです。

(但し、制作はA24、監督はジョシュア・サフディであるため、正統派の青春ドラマではありません 笑)

 

 時は1952年、第2次世界大戦終戦から7年後のニューヨーク。マーティ・マウザー(ティモシー・シャラメ)は、親戚の靴屋で働きながら、卓球の世界チャンピオンを目指す青年。チャンピオンになって大金持ちになることを目指すも、ロンドン世界卓球選手権の決勝戦で無名の日本人選手エンドウにあえなく敗れて一文無しになったうえ、しかも勝手に選手宿舎を抜け出して最高級ホテルのリッツに宿泊したせいで、全米卓球協会から多額の罰金まで科せられてしまいます。

 

 それでも、今度は東京で開かれる卓球の世界選手権に出場し、打倒エンドウを目指すマーティは、あってあらゆる手段を使って日本への旅費を手にしようと奮闘しますが-------。

 

★愛すべき最低野郎を魅力的に演じるティモシー・シャラメ

 家庭持ちの女性と不倫の末、子供ができると「ぜーったい、オレの子じゃないっ。自分で責任取れ❗️」と叫び散らし、その一方で旅費を稼ぐために往年の大女優(グウィネス・パルトロウ)を口説き落とす、どーしよーもない奴なんだけど、にっこり笑って「ごめんね」って言われるとつい許したくなる、愛すべきクズ野郎をシャラメが生き生きと演じています。さすが、プリンス・オブ・ハリウッドの称号はダテじゃない(笑)

 

★アメリカ的物質主義とアメリカンドリームの挫折

 主人公のマーティを取り巻く人々--------パトロンのペン会社の社長にしろ、浮気相手の大女優ケイ(グウィネス・パルトロウ)にしろみんなお金、お金、お金⋯と、物欲にまみれたモンスターたちばかりで、映画を見ているうちにヲタクは、(あ、あれ❓️1950年代のアメリカってこんな感じだったの❓️)って目を白黒🤯

 

 戦後のアメリカが、世界一の経済大国・軍事大国として突き進んでいた時代のイケイケ❓️な空気が、どこか皮肉を込めて描かれているようにも見えました。

 

 また、もう一つ面白かったのは、マーティがユダヤ人であること。監督のジョシュ・サフディ自身もユダヤ系で、映画の中ではユダヤ人が自虐的に揶揄されるような場面もたびたび登場します。(ロンドンの世界選手権準決勝で、マーティがやはりユダヤ人と戦うんだけど、「ヒトラーに代わって殲滅してやるよ」なんて言うんですよ。コード、ギリじゃない❓️😅)


 もちろんこれは外部からの差別というより、ユダヤ文化特有の“自己風刺”的ユーモア。アメリカ映画には昔からこうしたユダヤ系コメディの伝統があり、この作品もその系譜にあるのかもしれません。

 

 今作品は、最初はただ有名になりたい、おカネが欲しい⋯と、「アメリカンドリーム」の実現で頭いっぱいだったマーティがラスト、エンドウとのヤラセ試合を断って彼との真剣勝負に臨むことで、自分自身にとって一番大切なものに気付く⋯という、一人の青年の精神的成長を描いた、いわばビルディングスロマンなんですね。

 

 クセつよの人間たちが欲望のまま暴れ回る前半は、いかにもジョシュ・サフディ監督らしい混沌(カオス)ワールド。しかし物語はラスト、意外なほどまっすぐな青春ドラマへと一気になだれ込みます😅

 

★マーティの成長のきっかけになる日本

 マーティの、欲望に塗れた物質主義から精神主義への転換のきっかけとなるのが、日本人選手エンドウ。クズなチャラ男のマーティとは正反対、東京大空襲で聴力を失い、普段は一機械工として工場で働きながら卓球を続けていて、世界チャンピオンになったことで、敗戦で焼け野原になってしまった日本の復興のシンボルになった⋯という設定です。昨年の東京デフリンピックで銅メダルを獲得した川口功人選手が、サフディ監督の熱烈ラブコールで出演を決めたそうで、寡黙で生真面目なエンドウぴったりの熱演を見せています。

 

 『マーティ・シュプリーム』で描かれる日本人は、物静かで礼儀正しく、敵であるマーティにさえ拍手を送る人々。今、海外から日本人はこんなふうに見られるようになったんでしょうか❓️⋯なんだか嬉しいような、こそばゆいような(笑)

 

 これまでハリウッド映画が描く日本像は、時にステレオタイプになりがちだったけれど、この作品には、温かいリスペクトが感じられました。

 

なぜだろう❓️

 

 聞けば監督のジョシュ・サフディは昔から日本が好きで、5年間日本語を勉強していたこともあるそう。また、彼の曽祖父は、第二次大戦後の日本で弁護士をしながら、ステーキ店も経営していた人で、大叔父さんは1954年に東京でバル・ミツバ(ユダヤ系の13歳の男子のための成人儀式)を受けたそうです。一族揃って親日家なんですね。

 

 ジャパンプレミアでティモシーは-------

らはどうしても日本で撮影したいという目的意識を持っていました。

 もちろんニューヨークでセットを組んで、日本のようにみせるチートはできるけれど、この作品には日本や東京という要素が大きく関わっているから、きちんと日本で撮影することがすごく重要だったんです。

 世界のみなさんがこの作品を気に入ってくれているので、日本のみなさんもそれに続いてくださるといいなと思っています。

と、監督ともども日本への熱い想いを語ってくれました。

 

こんなに日本愛に溢れた作品、

日本人なら、応援するっきゃないでしょ❗️(笑)

 

 

ティモシーの新たな魅力に出逢いたい人には、

間違いなくおススメの1本です💗

(注:若いお嬢さんたちにはちょっぴり刺激が強いかもしれない 笑)

孫のプレゼン発表に見た、日本の未来

 私には、たった一人の最愛の孫がいます。
今日は、その孫の晴れの日。


 孫ちゃんは、「高い知性と豊かな人間性をそなえ、心身ともに健全な次世代のリーダー」の育成を目標とする中高一貫校の中学1年生。昭和世代のヲタクが受けてきた、知識偏重・偏差値重視の詰め込み教育とは、ずいぶん違う教育方針の学校のようです。
 

そんな孫の通う中学で年に一度行われる最大のイベントが「成果発表会」。クラスで小グループを組み、与えられたテーマについてそれぞれがリサーチを重ね、グループで議論しながら内容をまとめ、パワーポイントで資料を作成。代表者がその成果を発表します。
 

孫ちゃんがリーダーを務め、パワーポイント資料も作成したグループが、クラス選抜→学年選抜を経て学年代表に選ばれたとのことで、外部ホールで開催された発表会に応援に行ってきました❗️

 

残念だったのは、録画・録音禁止…は当然として、写真撮影もご法度だったこと。

 

 孫ちゃんの雄姿(?)を網膜に焼き付けようとギンギンに目を見開いていたので、終わった頃には目がチカチカ(笑)

 

わたし「ペンラやうちわはNGよね❓️」
娘(つまり孫ちゃんのママ)
「それだけはお控え下さい(呆)」
 

 

 発表の様子を詳しく書くのは差し控えますが、ヲタクが一番驚いたのは、孫ちゃんも含め、壇上に立った生徒たち全員が、緊張するそぶりをほとんど見せず、リラックスした様子でプレゼンしていたこと。上級生との質疑応答でも落ち着いて堂々と、時にはユーモアまで交えて答えていました。(質疑応答も全く予備知識なしの、ぶっつけ本番であるとのこと🤯)

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  日本の教育も、ついにここまで来たか❗️❗️


 胸が熱くなり、孫ちゃんや他の生徒たちの頼もしい姿に、日本の明るい未来を見た気がしました。

 応援の帰りには、夫と私、長女(孫ちゃんのママ)、次女(孫のおばちゃま)と懐石料理店へ。

 

 全員が孫を盲目的に溺愛しているため(笑)
「◯◯ちゃんが一番発表が上手かった」(次女)
「◯◯ちゃんが一番イケメン❗️」(わたし)
「◯◯ちゃんが一番背が高かった」(夫)
「まあまあ、落ち着いて(笑)」(長女)
 一族郎党で大いに盛り上がった午後でありました。

 

 帰り道、娘たちと歩きながらふと、海軍兵学校の学生として終戦を迎えた父のことを思い出しました。


「子どもは親を超えるべき」——日ごろそう言っていた父。

 

 あの光景を見たらきっと、

焦土から日本が立ち上がるのを全力で支えた世代の父は、

さらに明るい日本の未来を確信してくれたに違いありません。

 

 

 

アカデミー賞直前❗️ヲタクが選ぶ“この人に取ってほしいで賞”

もうすぐアカデミー賞受賞式。


とはいえ、例年通り日本未公開作品も多く、映画評論家のような受賞予測はヲタクにはできません。
なので今回は——
「ヲタクが選ぶ“この人に取ってほしいで賞”」を勝手に発表します(笑)

 

◆主演男優賞
イーサン・ホーク(『ブルー・ムーン』)

盟友リチャード・リンクレイターの新作で、終生肉体的なコンプレックスに悩んだ作詞家ロレンツ・ハートの孤独と矜持を巧みに演じて、ベテラン俳優の演技の深みを見せつけたイーサン・ホーク。

 

 悲願のアカデミー賞受賞なるか❗️❓️
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-------ただし、受賞式の前に『マーティ・シュプリーム』を観る予定なので、
もしプリンス・オブ・ハリウッド、ティモシー・シャラメがとんでもない演技をしていたら、あっさり心変わりする可能性あり(笑)

 

【追記】

この記事を書いたあと『マーティ・シュプリーム』を観ました。
……そしてヲタク、秒で心変わりしました(笑)
やっぱり主演男優賞は
ティモシー・シャラメに取ってほしい❗️
いやだって、あれ観たら仕方ないでしょう。
“プリンス・オブ・ハリウッド”、完全に覚醒してました。

 

👇️ティモシー・シャラメ覚醒❗️『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』レビューはコチラ👇️

https://www.rie4771.com/entry/2026/03/13/%E6%84%9B%E3%81%99%E3%81%B9%E3%81%8D%E6%9C%80%E4%BD%8E%E9%87%8E%E9%83%8E%E3%81%AE%E9%9D%92%E6%98%A5%E3%80%8E%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%BB%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%97%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%A0_

◆主演女優賞

ジェシー・バックリー(『ハムネット』)

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 シェイクスピアからミュージカル(エディ・レッドメインと共演した『キャバレー』でローレンス・オリヴィエ賞受賞)まで、英国の舞台で鍛え上げた強靭な演技力が映画でもいかんなく発揮され、シゴデキ秘書(『虹の彼方に』)から満たされぬ結婚生活に悩む人妻(『ロスト・ドーター』)、人生の荒波に立ち向かうシングルマザー(『ワイルドローズ』)…と、34歳の若さで実に様々な役を演じてきたカメレオン女優、ジェシー・バックリー。

 

 『ハムネット』で彼女が演じたのは、あの文豪シェイクスピア(ポール・メスカル)の妻アン・ハサウェイ。海外記事を読むと、キャリア最高の演技を見せているらしいので、期待大❗️(アメリカ人以外が受賞するのはなかなか難しいアカデミー賞だけど、激烈アイルランド魂を見せてくれ❗️笑)

 

◆助演男優賞 ジェイコブ・エロルディ(『フランケンシュタイン』)

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 ギレルモ・デル・トロ監督の新作『フランケンシュタイン』で、史上最高に魅力的で、哀しく愛しい怪物を造型したジェイコブ。

 

 今までは俳優業よりも、そのファッションセンスが注目されて、「イットボーイ」(今ドキの、いわゆるファッションアイコン的な存在)と呼ばれていたジェイコブ。しかし今作で、キズだらけの顔をしてボロボロの服をまとった彼のほうが、いつもの、ハイブランドな服を着ている彼よりも100倍セクシーに見えたのはヲタクだけ❓️(笑)

 

 昨年はジェイコブのフランケンシュタインにどっぷりハマったヲタクが、今年予感しているのが怪物映画の新たな波。

 

 ギレルモ・デル・トロ版『フランケンシュタイン』では、異形への偏愛に満ちたゴシック世界が展開され、怪物役のジェイコブも、恋人役のミア・ゴスも、デル・トロ監督の紡ぐ妖しき耽美世界観にぴったりハマってた。


 それに続いて近々公開予定の『ザ・ブライド!』では、なんとジェシー・バックリーがシェイクスピアの妻役から一転、パンクでアバンギャルドなフランケンシュタインの花嫁に❗️しかもフランケンシュタインがクリスチャン・ベールって言うんだから、
もう今からワクワクが止まらない(笑)

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◆助演女優賞 エル・ファニング

(『センチメンタル・バリュー』)

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 アイドル女優から演技派への脱皮を目指して、尊敬するノルウェー人の監督(ステラン・スカルスガルド)の映画出演に志願するアメリカ人女優レイチェル役。しかし監督が本当にヒロインとして使いたかったのは、レイチェルではなく、自分の娘ノーラ(レナーテ・レインスヴェ)だった--------。

 

 監督を失望させまいと必死に役に取り組み、ノルウェー訛りの英語を練習するいじらしい姿に涙した人も多かったのではないでしょうか。(ヲタクもその一人😅)レイチェルの心の襞をなぞるような繊細な演技で、エル・ファニングは女優として新境地を開いた感あり。

 

◆監督賞 ヨアキム・トリアー『センチメンタル・バリュー』

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 似た者同士、愛情表現が不器用な映画監督の父(ステラン・スカルスガルド)と女優の娘(レナーテ・レインスヴェ)の葛藤の末の和解------感動の人間ドラマかと思いきや、実はその裏に、家族の愛さえも作品ネタにしてしまう芸術家のエゴイズムをさりげなく潜ませるトリアー監督。

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※『わたしは最悪。』以来の黄金タッグ。ヨアキム・トリアー監督(左)と、ヒロイン役のレナーテ・レインスヴェ(右)

 

 そんな二重構造をさらりとこなしてしまう監督の異能の才にヲタクはメロメロですわ(笑)

 

★ヲタク激推しセバスチャン・スタンは…

 去年の今頃は、ヲタク最推しセバスチャン・スタンが『アプレンティス ドナルド・トランプの創り方』で主演男優賞にノミネートされてたから、ドキドキ落ち着かなかったなぁ。

 

 ちなみにセバスタは、現在複数の映画を撮影中。
その中には、『センチメンタル・バリュー』で最優秀女優賞にノミネートされているレナーテ・レインスヴェとの共演作もあるので、来年のアカデミー賞ではぜひ、再度のノミネートを期待したいところです。(セバスタとレナーテの共演は、昨年セバスタがゴールデングローブ賞主演男優賞を受賞した『顔を捨てた男』以来2度目の共演となります)

 

……つまり、来年のアカデミー賞は「セバスタ祭りよもう一度」の可能性あり(笑)

 

この記事を読んだあなたは、"とって欲しいで賞"誰にあげたいですか❓️(笑)

 

 

https://x.com/i/status/2030931634795757682

芸術家の愛は残酷-----『センチメンタル・バリュー』感想

 「KINOシネマ横浜みなとみらい」にて、ヨアキム・トリアー監督の新作『センチメンタル・バリュー』鑑賞。

 

 主演はレナーテ・レインスヴェ。
ヨアキム・トリアー監督×レナーテといえば、レナーテがカンヌ国際映画祭主演女優賞に輝いた『わたしは最悪。』の黄金コンビです。

 

 ヲタクは、あまりにも素晴らしい作品、あまりにも素晴らしい演技に出逢うと、感動したシーンの一つ一つを脳内で反芻して、いつまでもその中で彷徨していたいタイプ。今回の『センチメンタル・バリュー』もそんな作品の1つだけど、読者さんの中にはヲタクの新作レビューを楽しみにしていて、「新作映画を選ぶ時の参考にしてます」って言って下さる方もいらっしゃるので、脳内妄想を振り払ってレビュー書いてみますね😅

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 長年シングルマザーとして自分たちを育ててくれた母親の葬儀。舞台女優として名を成しつつある姉のノーラ(レナーテ・レインスヴェ)と、妹のアグネス(インガ・ブリスドッテル・リレアス)は、参列客の対応に追われていました。そんな中、母と離婚後ろくに連絡も寄越さなかった父グスタフ(ステラン・スカルスガルド)が、突然家に戻ってきます。彼は世界でも名を知られた映画監督です。

 

 業界では巨匠扱いのグスタフでしたが、15年ぶりに、過去の集大成とも言える新作映画を撮ることになり、その主役をノーラに依頼しにきたのでした。母の死を悼むでもなく、自分の新作映画の話ばかりする父。「せめて脚本でも読んでくれ」と懇願する父に対して激怒し、けんもほろろに脚本を突き返すノーラでしたが--------。

 

★父の監督作品の脚本とは❓️

(以下、ネタバレあり)

 ノーラが一切目を通さず父親に突き返した脚本の中身が、今作を貫く重要なテーマになっているんですよね。当初は、第2次世界大戦中国家反逆罪(ナチス・ドイツに対するレジスタンス運動)で捕らえられ、拷問の末投獄されて、そのトラウマから7歳のグスタフを残して自死したグスタフの母カリンについてのストーリーかと思われたものが、実はノーラへの壮大なラブレターだった…というラスト。(この脚本のナゾが解けるまでは、ちょっとヒューマン・ミステリ風味もアリ)

 

 繊細で誇り高く、傷ついた心を自分自身で立て直すことのできない、孤独な芸術家肌のノーラ。父グスタフに「捨てられた」と思い込み、少女期から彼を恨んでいたノーラが、一俳優として父親の脚本と対峙した時はじめて、舞台と映画、ジャンルは違えども同じ芸術家としての父の「業」を理解し、許していくシーンは最大のクライマックスです。

 

★素晴らしい演技アンサンブル

 この作品の演技でアカデミー賞主演女優賞にノミネートされているレナーテ・レインスヴェ演じるノーラはもちろんのこと、娘たちを彼なりのやり方で愛しながらも、芸術家としての冷酷さをちらつかせるグスタフ(ステラン・スカルスガルド)、似た者同士であるが故に反発し合うグスタフとノーラの間を取り持とうと心を砕くしっかり者の妹アグネス(インガ・ブリスドッテル・リレアス)、演技派女優への脱皮を目指してノーラの代役を引き受けたものの、グスタフの真意を掴みきれず悩むアメリカ人女優(エル・ファニング)-------と、それぞれの視点で紡がれる物語ですが、それがバラバラにならず、綺麗に融合していくさまが、まるで弦楽四重奏のよう。そして、その弾き手たち(演技者)のアンサンブルが何より美しいのです。

 

★涙なくして見れないシーンは…

 父と娘の、芸術家同士の息詰まるような葛藤が主軸の作品ですが、そんな中、私たちが何もかも忘れて、素直な涙を流せるワンシーンがあります。それは---------。

 

 女優としては成功していても、結婚もできず自身を社会不適合者と考えてコンプレックスを抱き続けてきたノーラ。そんなノーラが、温かい家庭を築いているアグネスに向かって

貴方は成功してる。ちゃんと家庭を築いて。でも私は失敗作だわ。2人ともひどい境遇で育ったのに、どうしてあなたは立派に育ったんだろう。

と呟くのですが、それに対して妹のアグネスが

 

それはね、私には姉さんがいてくれたから。

朝は髪を梳かしてくれて、一緒に学校についてきてくれて。

そう言ってノーラを抱き締め、「大好きよ」と囁くのです。ヲタク涙で霞んでスクリーン見えず(笑)

 

★芸術家のどうしようもない性(さが)

 観終わった後。父と娘の和解に涙しながらふと、ヲタクが思ったこと。

 

 芸術家一家に育ち、自身も映像芸術を紡ぐ鬼才、ヨアキム・トリアー監督。彼の分身であるグスタフは、確かにノーラを自らの映画の主役に据えることによって、彼女への愛を作品という形で結実させました。

 

 しかし同時に、ノーラは父を許すことで、父の芸術世界に「取り込まれて」しまったのです。

 

そう気づいた時、ヲタクはちょっとゾッとした😅

 

 題名のセンチメンタルバリュー(Sentimental value)は、客観的・金銭的な価値ではなく、持ち主の感情や思い出(愛着)に結びついた「情緒的価値」を意味します。巷の口コミや批評では、物質的な価値を越え、家族の価値や思い出に気づいた父娘のストーリー…っていうのがこの映画の定説になっているけど、ヨアキム・トリアー監督、そんなに素直な人❓️(笑)

 

 家族の思い出や愛すらも超越した、「至高の芸術性」の希求が、父グスタフ、いやトリアー監督にとってのセンチメンタル・バリューだとしたら…❗️❓️

 

芸術家とは
私生活を切り売りし
家族の愛すらも作品として消費してしまう
世の中で最も高貴で
同時に残酷な存在なのかもしれない-------と。

 

★今日のトリビア…クヴィスリング政権の闇

 作中で語られるレジスタンスの悲劇は、実際のノルウェー史と深く結びついています。

 

なぜ、ナチス・ドイツへのレジスタンス運動が「国家反逆罪」になったのか❓️

 

 それは当時、「ノルウェーのヒトラー」と呼ばれたファシスト党主ヴィドクン・クヴィスリング(1887 - 1945)が第2次世界大戦下に政権を握り、ナチス・ドイツをノルウェーに招き入れ、反ナチス・ドイツのレジスタンス活動家を弾圧してたからです。

 

 アグネスが当時の警察資料から、数々の拷問の写真を見るシーンがあるのですが、目を背けたくなるほど残酷😭

 

 こういったノルウェーの歴史の闇も直視するストーリー展開は、ノルウェーという、表面的には豊かで成熟した社会の裏に潜む歪みや問題点を描き続けてきた監督らしい視点だと思います。

 

👇️ヨアキム・トリアー監督とレナーテ・レインスヴェの黄金コンビ作品『わたしは最悪。』のレビューはコチラ👇️

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